03/19/2025

強気
パランティア・テクノロジーズ
強気
市場の調整が続く中でも、パランティアの力強いフリーキャッシュフローと売上高成長率を考えると、魅力的な投資先であると考えています。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価下落理由とは?同社を取り巻くリスク要因と財務分析を通じて将来性に迫る!

a black and white logoマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国AI銘柄である「パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価下落理由とは?」という疑問に答えるべく、同社を取り巻くリスク要因と最新の財務分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • パランティア・テクノロジーズは、AIを活用したデータ分析プラットフォームを提供し、企業や政府の意思決定を支援する企業です。売上とフリーキャッシュフローの成長が評価され、市場で高い注目を集めています。
  • 同社のフリーキャッシュフローは今後1年間で20億ドルに達する見込みであり、株価は2026年夏までに1株150ドルを目指す可能性があると考えています。ただし、競争の激化や成長の持続性がリスク要因となっています。
  • 投資戦略として、優れた企業を見極めて長期保有することが重要であると考えており、同社もその一例です。市場の短期的な変動に惑わされず、フリーキャッシュフローの成長を重視する姿勢が大切であると考えています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の最新動向

パランティア・テクノロジーズ(PLTRの株価は最近一息ついています。

私は、「今後1年間でフリーキャッシュフローを大きく成長させる企業を見極め、投資する」というシンプルで分かりやすい手法を用いています。そして、そのような企業に投資した後は、じっくりと保有を続ける方針です。

同社はAIを活用し、組織がデータをインサイトへと変換することを支援しています。AI技術の恩恵を受ける企業の中でも、実際にAIを導入してビジネスの加速に成功している数少ない企業の一つです。

そして、目標株価として、私は同社の株価が2026年夏までに1株あたり150ドルに到達する可能性があると考えています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTRを取り巻く重要な背景

市場は年に一度、「投資が最悪に見える」局面を迎えます。通常、市場は高値から約5%下落し、一息ついた後に投資家の期待値をリセットする流れとなります。

しかし、2025年はすでに市場が13%以上下落しています。ここで言う「市場」とは、私が主要な指標としているナスダックを指します。つまり、今回は例年よりも大きな調整が起きているということです。しかし、企業自体は引き続き事業を継続し、内在価値を高めています。

私の経験から言えば、内在価値を測る最も優れた指標は企業のフリーキャッシュフローです。長期的に見れば、フリーキャッシュフローが増えれば株価も上昇し、逆に減少すれば株価も下がります。

もちろん、株価がフリーキャッシュフローと常に完璧に連動するわけではありません。時には先行して上昇することもあれば、遅れて動くこともあります。しかし、フリーキャッシュフローの傾向は、最終的に株価がどこへ向かうかを示す最も強力な指標の一つです。

とはいえ、どの指標も完璧ではありません。成長率は変化し、事業の方向性も進化し、経営陣が交代することもあります。しかし、それでもフリーキャッシュフローは信頼に足る指標であると考えています。

このことを踏まえ、悲観的な見方に引きずられないようにすることが大事であると考えます。そして、私は同社株式をポートフォリオに保持しています。同社は私が好む以上にメディアで取り上げられることが多いですが、それが企業の本質を変えるわけではありません。同社は、最も重要な指標であるフリーキャッシュフローと売上成長の面で引き続き素晴らしい結果を出し続けています。

市場は、あなたの注意を引きつけるための「ストーリー」によって動いています。それは、あなたを豊かにするためのものではありません。市場を上回る成果を出すための本当の方法は、直感に反するものだと考えています。それは「優良企業を買い、そのまま持ち続けること」です。市場は常に何か行動を起こすように促してきますが、成功をもたらすのは「行動」ではなく「時間」なのです。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)とは?なぜ今なのか?

パランティア・テクノロジーズ(PLTRは、企業や政府向けの超高性能なデータプラットフォームと考えると分かりやすいです。

この企業は、売上データやサプライチェーンの物流、さらには軍事情報など、大量のデータを整理し、分析することで、組織が的確な判断を下せるよう支援します。膨大なスプレッドシートに埋もれるのではなく、同社のソフトウェアがデータを体系的に整理し、隠れたパターンやインサイトを明らかにするのです。

同社には、用途に応じた異なるプラットフォームがあります。

 Gotham(主に政府機関や防衛関連組織向け)

 Foundry(企業や商業用途向け)

 AIP(Artificial Intelligence Platform)— AIを活用した意思決定機能を統合

多くの企業が「AIによってビジネスが加速する」と謳っていますが、同社ほど具体的な指針を示し、実際に成果を上げている企業はほとんどないでしょう。

パランティア・テクノロジーズ(PLTRの売上高成長率は驚異的

パランティア・テクノロジーズの売上高成長率(%)

(出所:筆者作成)

パランティア・テクノロジーズ(PLTRは、今後12か月以内に売上を40億ドルに達成する見込みです。これは非常に素晴らしいことですが、さらに驚くべき点は、2025年には前年比35%の成長を遂げる可能性が高いことです。

この規模で、これほど持続的な成長を実現できる企業は、そう多くありません。

一般的に、質の高い企業は市場から高い評価を受けやすい傾向にあります。特に、フリーキャッシュフローをしっかり管理しながら売上を成長させられる企業は、バリュエーションの面で市場から一定の容認を得ることが多いです。

そのため、今後10年のうちに、同社が時価総額1兆ドルに達するとしても、私は驚きません。

パランティア・テクノロジーズ(PLTRのバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの100倍

私はインフレクション投資家として、パランティア・テクノロジーズ(PLTRに強く惹かれています。同社は無借金経営を貫いており、これは常に魅力的であり、注目すべきポイントです。

次に、同社は時価総額の約2.6%を現金として保有しています。私が理想とする5%には届きませんが、この卓越した企業に関しては例外を認める価値があると考えています。

今後12か月の見通しとして、同社は20億ドルのフリーキャッシュフローを計上すると見込んでいます。これに基づくと、同社の現在株価はの将来の予想フリーキャッシュフローの100倍となります。

確かに、この水準は割高に見えるかもしれません。しかし、10億ドル以上の規模でフリーキャッシュフローを前年比60%のペースで成長させられる企業は極めて少ないため、これは妥当な評価であると考えています。

このことは、同社がスケール化したフリーキャッシュフローを生み出す長期的な成長企業であることを裏付けています。この種の企業は、常に市場の評価よりも割高に見えるものです。

ただし、私の投資仮説は同社のバリュエーションが再評価されることに依存しているわけではありません。同社が今後1年間でそのバリュエーションに見合う成長を遂げれば、2026年夏までに私が予想する1株150ドルの目標株価に向けた上昇の恩恵を受けられる可能性があると見ています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTRを取り巻くリスク要因

多くの人は、株価が下落した後になってリスク要因を深く考えます。しかし、株価が下がり、リスクが市場に織り込まれた後は、リスク要因の重要性は相対的に弱まります。

とはいえ、株価が下がったからといって、それ以上下落しないとは限りません。どんな投資にもリスクはつきものです。ただ、それが明確に見えているか、隠れているかの違いがあるだけです。

だからこそ、私は常に「どれほど魅力的に見える銘柄であっても、ポートフォリオの5%以上を一つの銘柄に投資すべきではない」と繰り返し伝えています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTRにとって最大のリスクは、高いフリーキャッシュフローマージンを維持できるかどうかです。2025年のマージンは53%と予測されていますが、60%に達する可能性もあります。しかし、年率20%以上の成長を維持しながら、これほど高いマージンを長期間維持できる企業はほとんどありません。成長には再投資が必要であり、それがフリーキャッシュフローの拡大を制限する要因となります。

仮に最良のシナリオが実現した場合には、同社のフリーキャッシュフローは2029年までに52億ドルに達する可能性があります。しかし、もう一つの重要なリスクは競争です。スノーフレイク(SNOW)やマイクロソフト(MSFT)のような強力な競合がデータ分析分野でシェアを奪う可能性があります。同社に強気な投資家であっても、競争の存在を否定することはできないでしょう。

パランティア・テクノロジーズ(PLTRに対する結論

パランティア・テクノロジーズ(PLTRは、高い売上成長と優れたフリーキャッシュフロー創出能力を兼ね備えた、非常に稀な企業です。

今後1年間で売上40億ドル、フリーキャッシュフロー20億ドルに達する見込みであり、同社が収益性を維持しながら成長を続けられることを示しています。

予想フリーキャッシュフローの100倍というバリュエーションは一見割高に思えますが、この規模で年率60%以上のフリーキャッシュフロー成長を維持できる企業はほとんどありません。

以上より、無借金経営に加え、AIを活用した強力なビジネスモデルを持つ同社は、長期的な成功に向けた優れたポジションにあると考えています。そして、引き続き2026年夏までの目標株価として1株150ドルを維持しています。


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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

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