ビットコイン(BTCUSD)と金(ゴールド)はどっちが魅力的?両資産の今後の見通しを徹底比較!

- 本稿では、「ビットコイン(BTCUSD)と金(ゴールド)はどっちが魅力的なのか?」という疑問に答えるべく、両資産の今後の見通しを詳しく解説していきます。
- ビットコインと金は、世界的な流動性の増加と法定通貨の価値下落を背景に、長期的な資産価値の保全手段として注目されています。
- 金は地政学的リスクやドル不信に強く、ビットコインは流動性環境に敏感で、両者ともマクロ経済に基づいた上昇が期待されています。
- 金鉱株やビットコイン関連株は依然として割安水準にあり、今後の戦略としても魅力的であると考えています。
安全資産における静かな革命
ビットコイン(BTCUSD)と金(ゴールド)は、世界的な流動性の急増と法定通貨の長期的な価値下落を背景にして、上昇の兆しを見せています。世界の債務総額が350兆ドルに達する中、各国政府には通貨を刷る以外に選択肢がほとんどなく、まさにそこにこそ、これらの資産の真価が発揮されるのです。
金は危機時の安定性を提供し、ビットコインは金融緩和の勢いに乗じてパフォーマンスを発揮する傾向があります。そのため、どちらも、ニュースの見出しではなく、マクロ経済的なトレンドに支えられているように見えます。さらに、テクニカル的にも特にビットコインにはさらなる上昇余地が示唆されています。
本稿で学べること:
✅ なぜ金が上昇しているのか、そしてその先に何が起きるのか
✅ ビットコインが売られている理由(ヒント:トランプ氏ではありません)
✅ ビットコインや金を上回る成果を出す可能性のある方法
ビットコインと金(ゴールド):現金の氾濫に対するヘッジ手段?
なぜビットコインと金がいつも「お金の話題」に登場するのか、不思議に思ったことはありませんか?その答えは「世界的な流動性(グローバル・リクイディティ)」にあります。
これは金融システムの資金循環のようなもので、資金が潤沢になると、これらの資産が輝きを放ちます。金はより安定した動きを見せる一方で、ビットコインは現在、流動性の変化に非常に敏感に反応しています。
(出所:CrossBorder Capital)
では、なぜ私は両方を保有することが重要であると考えるのでしょうか?
各国政府は、350兆ドルにも及ぶ膨大な債務を抱えており、財政を維持するために今後も通貨を大量に供給し続ける見込みです。これにより、ドルなどの法定通貨の価値は徐々に下落していくことになります。
(出所:Visual Capitalist)
このような状況下で、ビットコインと金は、食品価格の一時的な上昇といった短期的なインフレではなく、より長期的な通貨価値の下落に対するヘッジとして機能します。
「1900年以降の法定通貨と金の比較」
(出所:VoimaGold.com)
さらに、金には「景気後退」や「悪材料」に対するヘッジとしても機能するという魅力があります。そのため、過去1か月間で金が他の資産よりも好調なパフォーマンスを見せているのです。
それでは、今後の金とビットコインの見通しについて見ていきましょう。
金(ゴールド):どこまで上がるのか?
金(ゴールド)価格は再び史上最高値を更新し、1オンスあたり3,100ドルを超えて多くのメディアの注目を集めています。
短期的には、ある種の天井に到達した可能性があることを意味しているかもしれませんが、だからといって今、金を保有したり購入したりすべきでないということにはならないでしょう。
長期的に見ても、金の投資価値は依然として魅力的であり、むしろ現在の状況ではさらにその魅力が増しているように見えます。具体的には、以下のような背景が挙げられます。
✅ 地政学的リスクの高まり
✅ 米国および米ドルに対する信認の低下
✅ 世界中で金へのアクセスが拡大していること
現在では多くの人が「戦略的ビットコイン準備」について話題にしていますが、そう遠くない過去には、金こそが米国およびほとんどの先進国の主要な準備資産であったことを忘れてはなりません。
「米国の金準備の対政府債務比率」
(出所:Crescat Capital)
かつての「良き時代」、すなわち1971年に現在の変動相場制が導入されるまで続いていた金本位制の時代には、金はその中心的な存在でした。
上に示したチャートは、非常に興味深い点を示しています。もし米国がかつて保有していた金準備の水準に再び近づこうとするならば、金価格は現在の10倍以上にまで上昇する必要があります。
では、これは現実的なのでしょうか?
おそらく現実的とは言えないかもしれませんが、中央銀行や機関投資家による金の需要は非常に強く、今後もこの傾向は確実に続いていくと見られます。
金(ゴールド)のテクニカル分析
(出所:TrendSpider)
テクニカルな観点から見ると、私は現在、2015年から始まったインパルス波動の中で、第3波が完了しつつあると考えています。
現在、非常に重要なレジスタンス領域に差し掛かっており、それは第1波の1.618倍のエクステンション水準にあたります。
また、金(ゴールド)を取り巻く市場のセンチメントを踏まえても、この動きは理にかなっています。テクニカルとセンチメントの両方が、第4波で一度リセットされる必要があると考えられます。
ビットコイン(BTCUSD):強気相場は続く?
政治的な追い風があるにもかかわらず、ビットコイン(BTCUSD)は依然として過去最高値から20%以上下回っており、ホワイトハウスからの前向きなニュースに対しても価格の反応は限定的となっています。
トランプ前大統領による「戦略的ビットコイン準備」構想を含む発表は、一時的な上昇を引き起こすことがありますが、多くの場合その後に急な売りが続きます。
このような「噂で買って、事実で売る」というパターンは、市場がビットコインを政治的な資産ではなく、マクロ経済的な資産として依然として見ていることを示唆しています。
ビットコインの本当の原動力は、やはり世界的な流動性です。ビットコインは、2025年4月から量的引き締め(QT)の減速を示唆した直近のFRB(米連邦準備制度理事会)会合以降、着実に上昇を続けています。
流動性の吸収が緩やかになり、各国の中央銀行がハト派的な姿勢を示す中で、ビットコインは恩恵を受けやすい状況にあります。加えて、中国や欧州での追加的な景気刺激策の可能性や、米ドルの弱含みも、ビットコインにとっては歴史的に強気の材料となっています。
ビットコイン(BTCUSD)のテクニカル分析
(出所:TrendSpider)
テクニカル的に見ると、ビットコインは再び上昇局面に入る準備が整っているように見えます。モメンタム系の指標はリセットされており、価格も主要な移動平均線を上回っています。最終的なインパルス波によって、ビットコインは12万ドルに達する可能性があります。
しかし、リスクも依然として存在しており、とくに日本が金融政策を引き締めた場合に起こり得る円キャリートレードの巻き戻しが懸念されます。
最終的に、ビットコインはニュースの見出しではなく、マクロ的な流動性を追って動きます。世界的に金融環境が緩和される中、現在の調整局面は、ファンダメンタルズとテクニカルの両面で裏付けられた長期的な買いのチャンスであるようにも見えます。
私の見解
私は、「金とビットコインの両方を保持する」戦略に注目しています。
私は以前から金とビットコインを推奨しており、私のマクロポートフォリオや株式ポートフォリオの中でも、これらの資産にしっかりと投資しています。
もしさらにリターン(アルファ)を狙いたいのであれば、ビットコインや金の関連銘柄、つまり鉱山株への投資も面白い選択肢になり得ると見ています。
そして、興味深いのは、これらの鉱山株が過去1年間、ビットコインや金本体のパフォーマンスを下回っているという点です。
「金価格が過去最高を更新する中でも、金鉱株のバリュエーションは依然として割安な水準に」
(出所:Forbes)
金鉱株は歴史的に見ても依然として割安であり、ビットコインのマイニング企業も現在はかなり安値圏にあります。
今後数週間のうちに、これらのセクターにおける私が注目する戦略についても詳しく取り上げていく予定ですので、私の最新レポートをお見逃しなく!
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