パブリック市場(証券取引所等の公開市場)とプライベート市場の両方をカバーするクロスオーバーアナリストとして、私達は最近、非常に顕著なトレンドについて考えさせられています。それは、成功しているスタートアップ、現在では「スケールアップ」とも呼ばれる企業が、これまでよりも長期間にわたって非上場のままでいるという傾向です。この変化は投資環境に大きな影響を及ぼしており、パブリック投資家とプライベート投資家の双方にとって重要な意味を持ちます。
パブリック投資家にとって、投資可能な銘柄の数は質・量ともに縮小しています。1990年代後半には8,000社を超えていた上場企業数は、2023年半ばにはわずか3,700社にまで減少しました。この限られた企業群の中で、際立った投資機会となっているのは「マグニフィセント・セブン(Magnificent 7)」、すなわちアップル、マイクロソフト(MSFT)、グーグル(GOOG)、アマゾン(AMZN)、メタ・プラットフォームズ(META)、テスラ(TSLA)、そしてエヌビディア(NVDA)です。これらの巨大企業は、現代のベンチャーキャピタル(VC)エコシステムが形成される以前、企業ライフサイクルの初期段階で上場しました。
一方、現在のVCエコシステムは飛躍的に成長しており、Stripe、Databricks、CanvaといったトップクラスのスタートアップがIPOを先送りすることを可能にしています。その結果、これら企業の成長ポテンシャルはパブリック投資家の手の届かないところにあるのです。そして仮に上場したとしても、その時点ではすでに企業価値の多くはプライベート投資家によって享受されており、パブリック株主に残されるリターンは限定的なものになりがちです。
プライベート投資家、特にグロースステージのベンチャーキャピタル(VC)にとって、非上場期間の長期化というトレンドは、2000年代初頭から2022年にかけて、極めて大きな追い風となってきました。成熟したスタートアップ企業に投資し、その非上場期間をさらに延ばすことで、評価額は上昇を続け、低リスクかつ高リターンな投資
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