米国の原子力エネルギー・ウラン関連銘柄に注目する理由とは?
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国原子力エネルギー・ウラン関連銘柄と同セクターに注目する理由を詳しく解説していきます。
- AIデータセンターの急増によりエネルギー需要が大きく拡大しており、原子力エネルギーや新しいエネルギーインフラが魅力的な投資機会となっているように見えます。
- 企業を長期間追い続けることで、AIによるエネルギー需要の恩恵を受けるUranium Energy CorpやPowell Industriesのような企業を自信を持って推奨できます。
- 資本を守り、分散投資を徹底し、特定の投資に偏りすぎないことが強いポートフォリオを築く鍵です。どの企業にも5%以上は投資しないようにしましょう。
- 私のインフレクション戦略は、成長の転換点にある企業を見極めることに焦点を当てており、市場での長期的な成功への明確な道筋を示します。
サマリー
ここでは、AIデータセンターがエネルギー需要の急増を引き起こし、その需要が原子力エネルギーでまかなわれ、エネルギーインフラへの投資が必要になるという全体的な見通しについて説明していきます。
しかし、この大きな成長産業を理解するだけでなく、より広い視点で考えることが重要であり、それがポートフォリオ全体にどのように影響するかについても触れていきます。そして、投資で本当に大切なのは最終的なパフォーマンスである理由を解説しています。
つまり、長期的に維持できるポートフォリオを構築する必要があり、その結果、ポートフォリオは生き残り、最終的に成長していくことができると考えています。
努力は報われる
多くの投資家から「なぜそれ程多くの企業を追いかけているにもかかわらず、実際に投資するのはごく僅かの企業なのか?」とよく聞かれます。
理由はシンプルです。私は将来の投資候補を蓄積しているのです。つまり、フォローしている企業の動向を深く理解したいからです。
さらに、数ヶ月から時には1年以上にわたって企業を追いかけることで、いざポートフォリオに追加する際に、より素早く自信を持って判断できるようになります。
この取り組みを、私は「計画が利益を生む」と表現しており、「インフレクション投資」を徹底して実行しています。
インフレクション戦略とは、企業の成長や業績が大きく転換点を迎え、上昇の勢いが強まるタイミングを見極めて投資する戦略です。この転換点を捉えることで、成長の初期段階でポジションを取ることを目指します。
手順は毎回同じ流れであり、業績が上向きそうなのに、市場の投資家の期待が低く、まだ古い認識にとらわれている企業を探します。そして、長期間その企業をフォローしているからこそ、その古い認識も把握できるのです。
実践における準備作業:米国原子力エネルギー・ウラン関連銘柄
私のポートフォリオには、ウラニウム・エナジー(UEC)とパウエル・インダストリーズ(POWL)が入っています。一見するとこの2社には共通点がほとんどないように見えますが、AIデータセンターの急増による電力需要の大幅な増加という点で共通のチャンスがあると考えています。
ウラニウム・エナジーとパウエル・インダストリーズは、AIを活用したデータセンターの拡大やエネルギーインフラの近代化によるエネルギー需要の高まりに応えるための有利な立ち位置にあります。
データセンターが膨大な電力を消費する中で、信頼性が高く、安価で柔軟性があり、常時供給可能で、かつ、カーボンフリーなエネルギー源の重要性が増しています。ウラニウム・エナジーは、原子力エネルギーがカーボンフリーで柔軟な解決策として注目される中、その恩恵を受ける立場にあります。
マイクロソフト(MSFT)のような企業が原子力プロジェクトに投資していることからも、ウラニウム・エナジーの未ヘッジのウラン生産は、ウラン価格の上昇から利益を得る機会であり、AI革命に必要な安定したエネルギー供給を支えるものとなっています。ウラニウム・エナジーはウラン生産を再開し、負債がないため、クリーンでスケーラブルなエネルギー需要の増加にうまく対応できる準備が整っています。詳細は最新の下記のレポートをご覧ください。
ウラニウム・エナジー(UEC)の今後の株価見通し:注目の米国原子力・ウラン関連銘柄の最新の決算分析と将来性に迫る!
パウエル・インダストリーズは、電力インフラソリューションのリーダーとして、ウラニウム・エナジーのエネルギー生産を補完し、電力網の拡張に必要な重要なインフラを提供しています。AIデータセンターや電気自動車のインフラには、信頼性が高く高品質な電力配電・制御システムが求められます。パウエル・インダストリーズの持つ複雑な電力設備の提供に関する専門性は、データセンターや電力会社、その他のエネルギーを多く使う産業にとって不可欠となっています。
AI技術が産業の成長をけん引し、電力網にさらなる負荷をかける中で、パウエル・インダストリーズはエネルギーインフラの現代化と拡大から恩恵を受ける好位置にあり、AIとエネルギーシステムの未来を支える重要な存在となっています。
これらの話はすべて良いことですが、ポートフォリオ全体の戦略にどのように関係しているのでしょうか?その点について次にお話ししていきます。
長期的に生き残るためのポートフォリオの構築
私はある企業の将来性を全力で信じることがあります。例えば、2年半以上前にウラニウム・エナジー(UEC)をポートフォリオに追加したことは公言してきましたが、これまでのところ非常に辛い投資となっています。
最終的に私の強気な見解が正しかったとしても、過去2年間は同社がポートフォリオ内でパフォーマンスの足を引っ張っていました。同じような例としてギガクラウド・テクノロジー(GCT)も挙げられます。企業の将来性を強く信じていても、ポートフォリオが生き残るようなポジションを取ることが必要だったのです。
多くの投資家は、市場で利益を得るにはヒーローになる必要があると思っています。しかし、それは成功しない人の市場へのアプローチだと考えています。そして、彼らは長く続きません。市場で本当にリターンを上げるには、苦労して得た資本を守ることが重要です。
ここで守るべき3つのステップがあると見ています。
1. 自分がすでにミリオネアで、その資産を守るために働いていると想像する。
2. ポートフォリオを分散する。同じアイデアに全てをかけない。
3. どの企業にも5%以上の投資はしない。
次にこの点について詳しく説明していきます。
多くの投資家は、いわゆる「無謀なヒーロー」で資産を大幅に減らす可能性のあるポートフォリオを構築しているように見えます。つまり、市場でお金を稼ごうと意気込んで参入してきますが、2024〜2025年が終わる頃にはほとんどの人が元手より少ない資金で終わることになるでしょう。まずはポートフォリオを守り、生き残ることが必要です。その後に成長するのです。
また、こうしたヒーロー投資家は決して分散投資を好みません。彼らは自分を「グロース投資家」や「革新企業に投資する投資家」などと呼びたがりますが、それだけでは十分ではありません。
異なる成長特性を持つ投資をするべきです。ペイパル(PYPL)とドキシミティ(DOCS)の違いや、ドキシミティ(DOCS)とウラニウム・エナジーの違いを考えてみてください。それが本当の分散投資です。SaaS企業ばかりに資金を集中させることではありません。
結論
投資は簡単ではありません。楽に稼げる方法など存在しないのです。しかし、インフレクション投資戦略を厳格に守ることで、「何を買うべきか」「いつ保有を続けるべきか」「いつ手を引くべきか」という明確な指針が見えてきます。
私の投資アプローチは、徹底した準備と規律ある戦略に基づいています。さまざまな企業を追い続けることで、その企業の動向を深く理解し、適切なタイミングで判断するための材料を得ています。
ウラニウム・エナジー(UEC)のように、ある投資が成果を上げるまでに時間がかかることもあり、フラストレーションを感じることもありますが、最も大切なのは資本を守り、分散投資を徹底し、特定のテーマやトレンドに過度に依存しないことです。
投資は「無謀なヒーロー」になることではありません。12〜18ヶ月の中期的な視点で取り組み、生き残りながら成長していくことが重要です。
私のインフレクション戦略は、この道を進むための明確な指針を守っています。
アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
マイケル・ウィギンズ・デ・オリベイラ氏は、エネルギー・セクター、並びに、テクノロジー・セクターに関して、10年以上に渡る企業分析を通じて、卓越した専門的知識と経験を蓄積しております。
足元、グローバル・ベースで加速する、「脱炭素化」、「AIによるデジタル化」、「脱グローバル化」、さらに、「エネルギー・セクターの大きな転換期」を正確に捉えることで、より大きな投資リターンを実現することに主眼を置いています。
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