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09 - 16 - 2024

パランティア(PLTR)の将来性:2024年9月23日のS&P 500指数への組み入れを受けて株価は大幅上昇も割高?

ジェームズ・ フォードジェームズ・ フォード
  • 本稿では、足元で急騰するパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の将来性と今後の株価見通しに関して詳しく解説していきます。
  • 同社の株価は、S&P 500への組み入れの発表、さらに、主要な企業とのパートナーシップやAIプラットフォームの成功を背景に大幅に上昇しています。 
  • 実際に、同社の収益性とファンダメンタルズは着実に向上していますが、現在のバリュエーションが割高である可能性があるため、投資家は慎重な判断が求められるでしょう。 

先週の米国株式市場は大きく下落した後に反発していることからも、9月にはまだ予想外の展開があるかもしれません。

しかし、株式投資の世界ではすべての銘柄が同じ動きをしている訳ではなく、常に市場注目を集めている銘柄があります。

足元では、米国の大統領選挙がニュースの中心になっていますが、海外ではまだ多くの動きがあります。中東やウクライナでの戦争が激化しており、プーチン大統領の最近の発言で核関連株の価格が上昇しています。

本稿では、注目の米国AI銘柄であるパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価が大幅に上昇している理由に関して詳しく解説していきたいと思います。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)がAI業界を救う

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価は、S&P 500指数への追加のニュース(2024年9月23日に組み入れ)受けて14%以上の急騰を見せ、わずか1か月で30%上昇しました。これは「S&P効果」による指数に連動した運用を行うファンドからの需要増、さらに、それを見越した市場の投資家の先回りの動きもありますが、それだけではありません。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の主要なパートナーシップとAIの成功

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、マイクロソフト(MSFT)やBP(旧ブリティッシュ・ペトロリアム)といった企業との大きな契約を獲得し、自社のAIP(Artificial Intelligence Platform)プラットフォームを披露しています。

マイクロソフトとの国家安全保障分野での協力や、BPとの契約更新は、パランティア・テクノロジーズがAIを駆使した企業向けソリューションの最前線にいることを示しています。これらの契約は、パランティアのAIを効果的かつ収益性のあるものにする能力を強調しており、同社の成功の鍵となっています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の収益性とファンダメンタルズ

(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年第2四半期決算資料)

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の営業利益は着実に向上しており、同社が黒字化に向けて順調に進んでいることを示しています。

さらに、同社の技術、特にAIPは、AIへの投資が利益を生む可能性を実際に示しており、これは多くの投資家が抱き始めている疑念を払拭するものです。

次に、同社のバリュエーションについて見ていきましょう。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のバリュエーション

(出所:YCharts Inc.)

ただし、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価バリュエーションには懸念もあります。例えば、現在、株価売上高倍率(PSR)は30倍を超えています。収益と利益の予測は順調な成長を示しているものの、エヌビディア(NVDA)のような他のテック大手で見られる三桁成長には達していません。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のテクニカル分析と今後の見通し

テクニカル分析の観点からは、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は現在の高値に近づいている可能性があります。RSIが買われすぎの水準に近づいており、株価が一時的に40ドルに達する可能性はあるものの、27ドル前後まで調整される可能性もあります。

同社の実力は確かですが、株価が企業の基礎的な価値を先行している可能性もあるため、慎重な姿勢が求められます。

(出所:Trendpsider

以上より、パランティア・テクノロジーズはAIの収益性を証明し、強力なパートナーシップを築いてきましたが、現在の株価は割高に見えるかもしれません。そのため、投資家は、同社の成長の可能性と現状のバリュエーションをしっかりと見極める必要があるでしょう。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)への結論

今の水準でパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株式への投資を検討しているのであれば、ドルコスト平均法で少しずつ買い増しできる余地を残しながら投資することが良いでしょう。

同社については、下記のレポートにおいてさらに詳細な分析を解説していますので、是非、同社に関心のある方はご覧いただければと思います。

ちなみに、パランティアは私のポートフォリオの1つであるYOLOポートフォリオの一部として長く保有しており、最近の値上がりを楽しんでいます。

YOLOポートフォリオに関する最新のアップデートは下記のレポートをご覧ください。

核関連株の急騰

火曜日には核関連株が大きく上昇しました。テクニカル的に見ても、現行レンジを抜けて強気のクロスオーバーが確認されました。下記は、エナジー・フューエルズ(UUUU)のチャートです。

(出所:Trendpsider

この急騰は、プーチン大統領がロシアのウラン輸出や他のコモディティに制限をかける可能性を示唆したことがきっかけです。

これは、西側諸国のウクライナへの関与に対する報復として行われているものです。

そして、興味深いことに、これは原油価格が月間の安値を記録し、中東情勢がますます緊迫している状況と重なっています。

そのため、同セクターは、今が投資を増やす好機であるようにも見えます。実際、私は以前から核関連銘柄に強気で、マクロETFと私のもう一つのポートフォリオであるエンド・オブ・ワールド・ポートフォリオを通じて既に投資しています。

私は核産業関連のある銘柄を保有しており、実際に、同銘柄のパフォーマンスは好調です。さらに、足元では、より投機的な核関連銘柄にも注目しています。

次回のレポートでは、私が注目する2つの核関連銘柄について解説していきますので、是非お見逃しなく!


アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード

ジェームズ・フォード氏は、エコノミストとして、過去10年に渡り、世界市場の分析に従事してきました。そして、自らを「実践的な投資家」と位置付け、資産を継続的に維持・拡大させることを目的とした、分散されたポートフォリオの構築に重点を置いています。

主に、「グローバル・マクロ」、「ハイテク」、「コモディティ」、「暗号通貨」関連銘柄に焦点を当て、ファンダメンタル分析、並びに、テクニカル分析を用いた企業分析を提供しております。

また、フォード氏のその他のテクノロジー関連銘柄のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、フォード氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。

その他のテクノロジー銘柄関連銘柄レポート

1. エヌビディア / NVDA / NVIDIA:最新の2025年第1四半期決算速報・業績&競争優位性分析と今後の株価予想・将来性(前編)

2. サウンドハウンドAI / SOUN:2024年1Q決算速報・財務&テクニカル&競争優位性分析と今後の株価見通し・将来性

3. クラウドストライク(CRWD):2025年1Q決算速報・財務&強み分析と今後の株価予想・将来性(CrowdStrike)

さらに、その他のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、パランティア・テクノロジーズのページにアクセスしていただければと思います。

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