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02 - 19 - 2024

中立
アプライド マテリアルズ
中立
AMATの株価は過去6週間で30%、過去4か月で54%上昇していることから、このタイミングで利益を確定し、同社に対しては様子見としています。
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アプライド・マテリアルズ(AMAT)最新の2024年1Q決算・優位性分析と今後の株価予想・将来性(前編)

ウィリアム・ キーティングウィリアム・ キーティング
  • アプライド・マテリアルズ(AMAT)は、2024年2月15日に2024年度第1四半期決算を発表し、売上高は67.1億ドルで、前四半期比、前年同期比ともに横ばいで予想の上限を達成する着地となった。
  • ゲーリー・ディッカーソン最高経営責任者(CEO)は同社の第1四半期の好調な業績、並びに、AIとIoTに不可欠な半導体技術におけるリーダーシップを強調した。
  • 中国市場のエクスポージャーに対する懸念は残り、今四半期のガイダンスは小幅に下方修正されたものの、同社の株価は市場の楽観論に後押しされて大幅に上昇し、週を199ドルで終えた。

アプライド・マテリアルズ(AMAT)2024年度第1四半期決算に関して

アプライド・マテリアルズ(AMAT)は先週、24年度第1四半期決算を発表し、売上高は67.1億ドルの着地となった。

この業績についてゲーリー・ディッカーソンCEOは次のように述べている。

「アプライド・マテリアルズは2024年度第1四半期に好調な業績を達成し、5年連続で市場を上回る業績を達成しました。今後数年間、AIやIoTに不可欠な次世代チップ技術に対する需要が顧客の間で拡大する中、当社の主要な半導体の転換点におけるリーダーシップ・ポジションは、引き続き弊社の良好な業績を支えると考えています。」

今四半期のガイダンスについては、同社は中間値で65億ドルを予想しているが、これは前四半期比3%の小幅な下方修正であり、数週間前に同業他社のKLA(KLAC)やラム・リサーチLRCX)が発表したものとほぼ同じである。

決算はほぼ予想通りであったにもかかわらず、AMATの株価は力強く上昇し、決算直前の180ドルから上昇し、日中の史上最高値206ドルからわずかに戻して、その週を199ドルで終えた。

本稿では、この予想外の上昇の背景には何があるのか、また、同社の中国市場へのエクスポージャーに対する懸念について、私の考えを述べたい。

加えて、決算説明会での主なコメント、特に2024年度の通期ガイダンスを提示することに難色を示したことについても分析したい。

アプライド・マテリアルズ(AMAT)の2024年の見通し

ゲーリー・ディッカーソン最高経営責任者(CEO)は冒頭の挨拶で、下記のように一般的な市場環境についての考えを述べている。

「まず、市場環境についての私たちの最新の見通しをお話しします。お客様との話し合いの中で、全体的な市場ダイナミクスは改善していると聞いています。クラウド企業による設備投資が再加速し、ファブの稼働率はすべてのデバイスタイプで上昇し、メモリの在庫水準も正常化しています。2024年のアプライド・マテリアルズのビジネスについては、重要なプロジェクトが一部遅れているものの、最先端ファウンドリー・ロジックは前年比で好調に推移すると見ています。」

最後の文の後半に入るまでは順調だった。

公平を期すため、これはまったくの驚きではない。

なぜなら、TSMC(TSM)のアリゾナでの遅れについては以前から知っていたし、インテル(INTC)のオハイオ・キャンパス建設が大幅に遅れているという報告最近耳にしていたからである

「インテルの広報担当者はCRNに対し、オハイオ州での200億ドル規模のチップ製造プロジェクトが遅れていることを認めた。2025年の生産開始の代わりに、現在の建設完了は2026年後半になる見込みである。」

これらの(そしておそらく他の)遅れは、アプライド・マテリアルズの売上高に対してほとんど、或いは、まったく直接的な影響を与えないことは明らかである。

しかし、これは注視すべきポイントである。

なぜなら、年が明ければ、さらなる遅延や撤退の発表があると予想される。

特に懸念されるのは、そうした遅延と中国向け販売の急減が重なることである。

この2つが重なれば、WFE(半導体前工程装置)のセクター全体が苦境に立たされることになる。

これについてはまた後ほど言及したい。

ディッカーソン氏は、市場環境についての発言を続け、さらに次のように述べている。

「ICAPSの需要は2023年よりも若干減少すると予測しているが、これは一部の最終市場における低迷が、各地域の旺盛な投資によって相殺されるためです。NANDの売上は前年を上回ると予想しているが、NANDはウェハ・ファブの設備投資全体の10%未満にとどまると見ています。また、DRAMビジネスも引き続き好調で、高帯域幅メモリの増産を進めている顧客によって牽引されると見ています。」

そして、それらの情報は、アプライド・マテリアルズにとって、2024年が2023年と比較してどの様にしんてんするのかを理解するのに役立つ情報である。

ちなみに、同社の業績は、同業他社と比べて非常に良好であり、財務カレンダーが一致していないことを考慮に入れてもなお、良好であったと言える。

実際、2019年の最後の低迷による休止以降、過去3年間はいずれも、同社にとって特に好調な年であった。

言い換えれば、同社が2024年に前四半期比横ばいの売上高を維持できたとしても、2019年以降の売上高の伸びを考えれば、それは素晴らしい結果である。

そして、様々なアナリストができるだけ試みたものの、2024年のより正確な見通しについては、CEOからもCFOからもそれ以上何も聞き出せなかった。

これは、同じトピックに関する別の質問に対して、少し不満そうなブリス・ヒル最高財務責任者(CFO)の回答のひとつである。

「私たちにできることは、アプライド・マテリアルズの視点から見たことをお話しすることだけです。23年についてコメントしたとき、アプライド・マテリアルズの好調な年だったと申し上げました。ご質問にあるように、ICAPSは好調でした。DRAMも好調でした。パッケージングも好調でした。ですから、24年に向けて、これらはプラス面とマイナス面となります。24年については正確な数字を申し上げるつもりはありません。」

要するに、アプライド・マテリアルズが2024年の見通しを示すことができれば、そうしていただろう。

しかし、単純な事実として、現時点でその年がどのような年になるかは彼らにも分からないのである。

全体として、我々はKLAとラム・リサーチの先のコメント、つまり前年比1桁台半ばから前半の成長率から2024年のヒントを得ている。

それではより詳細に分析していきたい。

※続きは「アプライド・マテリアルズ / AMAT / 弱気:半導体株の最新の2024年1Q決算・優位性分析と今後の株価予想・将来性(後編)」をご覧ください。