やや強気アップラビンアップラビン(APP)の目標株価:株価は割安で最大50%上昇する可能性も?110ドルに向けた成長&リスク要因を徹底分析!

- 本稿では、注目の米国グロース銘柄であるアップラビン(APP)の最新の決算と財務パフォーマンスの分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- アップラビンは、モバイルアプリ開発者と広告主向けのサービスを提供しており、アプリ収益化を支援する仲介役として機能しています。
- 同社のビジネスはソフトウェアとアプリの2つのセグメントに分かれており、ソフトウェアセグメントはアプリの収益化とパフォーマンス最適化を支援し、アプリセグメントはモバイルゲームやアプリ内広告を通じて収益を得ています。
- 私は、同社の現在の株価水準は割安であり、将来的に1株あたり110ドルにまで上昇する可能性があると見込んでおり、予想フリー・キャッシュフローの13倍という現在のバリュエーションは魅力的であると考えています。
アップラビン(APP)に関して
アップラビン(APP)は今後さらに上昇する準備が整っており、近い将来、1株あたり110ドルになる可能性もあると考えています。
本稿では、同社の強気の側面と弱気の側面の両方について議論していきます。同社に直面するすべてのネガティブな側面を列挙することで、より公平な観点から同社を分析していきます。
そして、結論としては、私は、同社の現在のバリュエーションである、来年の予想フリー・キャッシュフローの13倍という水準は魅力的であり、同社のバリュエーションが足元のような低水準にそこまで長く留まり続けることはないと見ています。
2023年8月22日、私は1株あたり約40ドルで同社をポートフォリオに組み入れることにしました。その時以来、同社は強力なパフォーマンスを発揮しています。しかし、ここ数週間でアルファベット(GOOG/GOOGL)からのニュースが広告関連銘柄全般に影響を与え、アップラビンにも影響を与えたように見えます。
そして、このことが同社の株価に調整をもたらしたと考えています。ただし、私は近い将来に同社の株価が1株あたり110ドルにまで上昇する可能性があると考えるため、私はこの銘柄をさらに現在の水準で購入することにしました。その理由は以下の通りです。
アップラビン(APP)とは?なぜ今なのか?
アップラビン(APP)はモバイルアプリ開発者と広告主向けにサービスを提供しています。簡単に言えば、アプリ開発者がユーザーに広告を表示することでアプリから収益を得るのを支援しています。要するに、同社はアプリを収益化したい開発者とモバイルユーザーに製品を宣伝したい広告主の間の仲介役として機能しています。そのため、同社はビジネスがターゲットユーザーにリーチするためのプラットフォームであると言えます。
ここでは、さらにアップラビンに関する背景を説明させていただきたいと思います。
数週間前のグーグルの親会社であるアルファベット(GOOG/GOOGL)の決算発表を受けて、市場は広告関連銘柄から明らかに手を引いているように見えます。アルファベットの広告は前年同期比で11%増加しましたが、これは中庸な結果でした。アルファベットは広告の強さを示しましたが、このやや平凡な成長率は広告関連銘柄全般への影響を示していると私は考えています。私のポイントは、選挙年であり、上記の多くの追い風があるにもかかわらず、基礎的ファンダメンタルズがそれほど強くない、または予想ほど強くないように見えるということです。
この点に関して、さらに掘り下げて説明していきます。
アップラビンのビジネスは主に2つのセグメントに分かれています。それはソフトウェアとアプリです。ソフトウェアセグメントは、モバイルアプリ開発者向けの一連のツールを提供することに焦点を当てており、ユーザーの収益化や分析を支援します。このセグメントは、開発者がアプリのパフォーマンスを最適化するのを支援し、非常にエキサイティングなセグメントと言えます。
一方、アプリセグメントは同社自身のモバイルゲームやアプリケーションのポートフォリオで構成されています。このセグメントは、アプリ内購入やこれらの専用アプリ内の広告を通じて、ユーザーから直接収益を得ています。
ソフトウェアセグメントは外部の開発者がアプリを強化するためのツールを提供する一方で、アプリセグメントは同社自身のコンテンツ、ゲーム、およびアプリを通じて直接的な消費者のエンゲージメントと収益化を推進しています。
しかし、私が2024年8月7日に控える同社の決算説明会で特に聞きたい内容は、同社がソフトウェアセグメントの範囲をゲーム以外にも広げ、より広い顧客層にリーチできるかどうかです。
このように同社の背景を踏まえた上で、次に売上高成長率について話していきたいと思います。
アップラビン(APP)の売上高:年平均成長率25%の売上高成長率
アップラビン(APP)の売上高成長率
ここでは、改めて、過去の私のアップラビン(APP)に関するレポートで述べた、同社の売上高成長率に関する私のスタンスを繰り返したいと思います。
※各コメントのリンクをクリックしていただければ、過去のレポートがご覧いただけます。
もしアップラビンの第3四半期のガイダンスが約20%のトップライン成長またはそれ以上であれば、市場の投資家は、同社が一時的なものではなく、安定した急成長を遂げる、プレミアムに値するアドテック企業であるという私の見解に賛同し始めると考えています。そして、現時点ではそのバリュエーションが適切に反映されていないと考えています。
アップラビン(APP)のバリュエーション:来年の予想フリー・キャッシュフローの13倍
アップラビン(APP)とトレード・デスク(TTD)には、異なる点よりも類似点の方が多いと考えています。
トレード・デスクは主にプログラマティック広告に焦点を当てており、広告バイヤーがディスプレイ、ビデオ、ソーシャルメディアなどのさまざまなチャネルでデジタル広告を購入するためのプラットフォームを提供しています。つまり、データ駆動型の意思決定と広範なリーチに重点を置いています。
一方、アップラビンはモバイルアプリのマーケティングと収益化に集中しており、アプリ開発者がユーザー獲得とアプリ内収益を最適化するためのツールとサービスを提供しています。
トレード・デスクが複数の形式でデジタル広告費を最大化しようとする広告主を対象としているのに対し、アップラビンはモバイルエコシステム内でユーザーエンゲージメントと収益化を強化しようとするアプリ開発者を対象としています。
そして、両社はデジタル広告分野でデータを活用して広告の配置を最適化し、キャンペーンのパフォーマンスを向上させる点で重なっています。
両社は高度なアルゴリズムとリアルタイム入札を利用して特定のオーディエンスをターゲットにし、広告を最も関連性の高いユーザーに表示させています。
さらに、両社は広告の効果を追跡し測定するための包括的な分析ツールを提供しており、データ駆動型の洞察を通じてROIを最大化するのに役立ちます。
したがって、トレード・デスクが来年の予想フリー・キャッシュフローの33倍のバリュエーションである一方で、アップラビンが来年の予想フリー・キャッシュフローの13倍で評価されるのは理にかなっていないと考えています。
私の見積もりでは、アップラビンは2025年に約19億ドルのフリー・キャッシュフローを生み出すことができると考えています。これは今年のフリー・キャッシュフローの約15億ドルから約25%の増加です。どちらの数字も公平な見積もりだと考えています。
私のアップラビン(APP)への仮説に対するリスク
トレード・デスク(TTD)は完全に無借金であるため、プレミアムで取引されています。一方、アップラビン(APP)は30億ドルの負債を抱えており、これが同社のバリュエーションに重くのしかかっている可能性があります。しかし、私の仮説の通り、アップラビンが今後12か月で約15億ドルのフリー・キャッシュフローを生み出すことができるのであれば、その負債による影響は急速に議論の対象から外れると考えています。
私の仮説は主にアップラビンのソフトウェアセグメントが引き続き強力なパフォーマーであり続け、レガシーのアプリセグメントが急速に衰退しないことに依存しています。言い換えれば、ソフトウェアセグメントが成功しても、アプリセグメントが予想以上に早く衰退すれば、19億ドルの目標は実現することが困難になる可能性があります。
アップラビン(APP)に対する結論
アップラビン(APP)の現在のバリュエーションは、来年の予想フリー・キャッシュフローの13倍と魅力的な水準となっております。そして、上述の同社の二つのセグメント戦略は非常に大きな成長の可能性を示唆していると見ています。
ソフトウェアセグメントはモバイルアプリ開発者にユーザーべースの収益化とパフォーマンス最適化のためのツールを提供し、アプリセグメントはモバイルゲームのポートフォリオを通じて直接ユーザーを引き付け、大きな収益を生み出す可能性があります。
現在の市場の同社に対する懐疑的な見方にもかかわらず、私は同社の強固な基礎と革新的なサービスの提供が間もなく市場でも認識され、結果、同社の株価が1株あたり110ドルにまで上昇する可能性もあるのではないかと思っています。
以上より、私は現在のアップラビンの株価水準は割安であると考えています。
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