05/09/2025

強気
アップラビン
強気
短期的な売上の変動については心配していません。私は長期的な成長軌道に注目しており、その見通しは魅力的なままです。
アップラビン(APP)の業績は堅調!最新の2025年第1四半期決算分析を通じて将来性に迫る!

silver Android smartphoneマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国テクノロジー関連銘柄であるアップラビン(APP)の2025年5月7日発表の最新の2025年第1四半期決算・業績分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • アップラビンは、急成長と高い収益性を両立しており、特に広告事業の成長が著しく、今後も自社プラットフォーム拡大による成長余地が大きいと見ています。
  • 2025年第1四半期はフリーキャッシュフローが前年比113%増となり、今後12か月で33億ドル達成が期待される一方で、ネット負債や広告主定着リスクには注意が必要です。
  • 株価は不安定ながら、ファンダメンタルズは良好であることから、同社の目標株価である750ドルを維持しています。

アップラビン(APP)の最新の2025年度第1四半期決算発表に関して

アップラビン(APP)自身の言葉を借りるなら、彼らほど急速に成長し、なおかつこれほど高い「Rule of 40%」を維持している企業は他に存在しないと言えます。2025年第2四半期のガイダンスでは、「Rule of 100%超」を見込んでいます。このような収益性を伴う成長は、フリーキャッシュフローに対して非常に高いプレミアムが付くべきであると考えています。

一方で、現在のところ株価は厄介な雑音やショートレポートに悩まされてきました。しかし、私は以前から一貫して述べてきたとおり、同社が2026年夏までに1株750ドルに到達する可能性があると考えています。

アップラビン(APP)を取り巻く重要な背景

アップラビン(APP)は、保有が難しい銘柄かもしれません。私の考えをできる限り簡潔に述べるなら、地合いが最悪だった3月に私が述べたことはこうです。

「私は空売りレポートを頭ごなしに否定するつもりはありませんが、自分自身でその内容を証明できるわけでもないなら、誰かに言われたからといって保有株を売却する理由にはならないと思っています。」

「たとえ私がアップラビン(APP)について間違っていて、同社の成長率が鈍化したとしても、私は事実を自分の目で確認したうえで、自分の判断で売却したいのです。ただの一時的なノイズによって手放すようなことはしたくないと考えています。」

今日、事実が明らかになった今、私はさらに情報を集め、単なる市場の恐怖に反応せず、株式を保有し続けたことを嬉しく思っています。

ここでは、なぜ私が今もなお同社に強気であるかを説明します。

アップラビン(APP)とは?

アップラビン(APP)は、特にモバイルアプリ上で効果的な広告を出稿できるよう支援することで、企業が顧客を獲得するのを助けています。高度なテクノロジーを活用して、広告が適切なターゲットに届き、実際にビジネス成長に結びつく結果をもたらす仕組みを提供しています。

同社の広告主に対する価値提案は、広告費に対して実際に測定可能なリターンを提供する点にあります。これが広告主に非常に強く響いており、だからこそ大手広告主は彼らに何十億ドルも支払っているのです。プラットフォームが確実に機能することを彼らは知っているからです。

さらに、同社はウェブ広告やEコマース広告の領域にも本格的に進出し始めたばかりで、成長余地は膨大であるように見えます。

同社はまだ全体市場のごく一部、0.1%未満しか取り込めていません。しかし、初期の結果は有望であり、近日中にセルフサービス型ダッシュボードといった新ツールも導入予定のため、より多くの広告主が参加しやすくなるでしょう。計画通りに進めば、特にゲーム以外の分野で次の成長フェーズを切り開くことができるかもしれません。広告事業全体の見通しも良好であり、コアとなるゲーム向け広告は依然として好調で、Eコマース向け広告ツールも着実に追いつきつつあります。

このような背景を踏まえ、次にファンダメンタルズについて見ていきます。

アップラビン(APP)の売上高

アップラビンの売上高成長率(%)

(出所:筆者作成)

アップラビン(APP)は、Apps事業部門を売却しました。そのため、売上高は前年比13%の成長にとどまる見通しですが、これは昨年時点では別の事業部門も保有していたため、比較が歪んでいることが要因です。

広告事業単体で昨年と比較すると、2025年第2四半期のガイダンスでは前年比約71%の成長を見込んでいます。

とはいえ、同社はこれまで何度も繰り返し述べているように、売上成長率は概ね20%から30%のレンジで考えるべきであり、四半期によってはこれを大きく上回る成長もあるとしています。2025年第1四半期がその典型例です。

現時点では、同社の安定的な売上成長率を見積もる必要があるため、2025年の売上成長率については前年比約35%と引き続き予想しています。これは現在の成長率よりかなり控えめですが、私は安全余裕を大きく取っておきたいと考えています。

アップラビン(APP)のバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの33倍

通常、強固なバランスシートを持つ企業に投資するインフレクション投資家としては、アップラビン(APP)はあまり良い評価ではありません。具体的には、同社は約32億ドルのネット負債を抱えており、キャッシュが時価総額の約3%を占めるにすぎません。

一方で、同社のように明確にフリーキャッシュフローを創出しているビジネスであれば、ある程度の妥協は許容すべきだと私は考えています。

実際、2025年第1四半期のフリーキャッシュフローは前年比113%増という非常に力強い成長を見せました。これは驚異的な結果です。さらに、同社にとって年間で最もフリーキャッシュフローが少ない四半期において、すでに8億2600万ドルものフリーキャッシュフローを計上していることから、今後12か月以内に33億ドルのフリーキャッシュフローを達成できるという見通しに自信を持っています。なお、毎年ホリデーシーズンにあたる第4四半期は、広告主にとって最も収益を上げる時期であることを思い出しておいてください。

もっとも、私が見込んでいる33億ドルのフリーキャッシュフローが2025年中にすべて計上されるというわけではありません。しかし、今後12か月以内に33億ドルに到達する道筋が見えているということです。

その結果、現在の同社株は、予想フリーキャッシュフローの33倍というバリュエーションで取引されており、割安であると考えています。

アップラビン(APP)を取り巻くリスク要因

この決算発表前、アップラビン(APP)の株価は非常に不安定でした。そのため、投資家の期待値はすでに引き下げられており、売上成長率、特に四半期ごとの成長があまり強くなかったにもかかわらず、市場はそこまで悪く受け止めませんでした。

また、第2四半期は通常、季節的に鈍化するため、今回については投資家もある程度寛容でした。ただし、今後の売上成長率が前年比20%近辺に戻らない場合、投資家はすぐに失望売りに転じる可能性があるため、常に新たな事実に柔軟に対応する姿勢が求められます。

さらに、同社のEコマースプラットフォームはまだ立ち上げ段階であるため、すべての広告主が定着するわけではありません。この点は、今回の決算発表前に弱気派が指摘していたリスクでもあります。ただし、Eコマース事業は新規事業であり、大口広告主の離脱率は比較的低い水準に抑えられています。

もう一つのリスク要因は、同社のチーム規模が小さいため、希望するほど迅速に新規広告主を受け入れることができない点です。今後は自動化によってこの問題は改善する見込みですが、短期的にはスムーズな成長にはならず、売上成長にばらつきが出る可能性があります。投資家が同社に辛抱強く付き合ってくれるか、それともリスク回避の姿勢を取るか、注視が必要でしょう。

私の見解としては、ビジネス自体は割安であると考えていますが、目標株価である750ドルに到達するまでには少し時間がかかる見込みです。

アップラビン(APP)に対する結論

アップラビン(APP)は、決して簡単に保有できる銘柄ではなかったことは理解しています。しかし、雑音を排除してファンダメンタルズに集中すると、同社は驚異的なペースでフリーキャッシュフローを生み出し続けている成長企業であることが見えてきます。

前年比113%のフリーキャッシュフロー成長、そして間もなく年換算33億ドルに到達するという道筋。このような財務パフォーマンスに加え、コア広告事業の70%超の成長、予想フリーキャッシュフロー倍率33倍という評価水準は、現在の市場においてあまり例が無いように感じます。

これこそが、非対称なリスク・リターンの好例であり、インフレクション投資家である私が注目する理由です。


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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

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