中立コマース・バンクシェアーズすべて表示コマース・バンクシェアーズ(CBSH)/ 予想配当利回り1.9% / 配当王 / 中立:2024年1Q決算と今後の株価予想・将来性
イアニス・ ゾルンパノス- コマース・バンクシェアーズ(CBSH / 予想配当利回り:1.9% / 配当性向:29% / 連続増配年数:55年 / 配当王)は220億ドル規模の地方銀行で、多角的な金融サービスを提供している。
- 同社は2024年4月16日に2024年度第1四半期決算を発表している。
- また、同社は過去55年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の概要
セクター:銀行
現在の株価:55ドル
時価総額:72.5億ドル
弊社算出の一株当たり本質的価値:35.39ドル
安全マージン:-58%
過去5年間の配当成長率:7.50%
次回配当落ち日:2024年6月5日
次回配当支払い日:2024年6月18日
予想配当利回り:1.96%
過去5年間の売上高成長率:5.50%
過去10年間の売上高成長率:6.10%
コマース・バンクシェアーズ(CBSH/ 予想配当利回り:1.9% / 配当性向:29% / 連続増配年数:55年 / 配当王)は220億ドル規模の地方銀行グループの持ち株会社である。
そして、関連会社を通じてビジネスおよびパーソナルバンキング、ウェルスマネジメント、ファイナンシャルプランニング等の多角的な金融サービスを提供している。
また、傘下のコマース・バンクは米国中部の200以上の拠点で営業している。
さらに、同社はモーゲージ・バンキング、リース、クレジット関連保険、ベンチャー・キャピタル、不動産事業に携わる事業子会社も有している。
そして、同社は2024年4月16日に2024年度第1四半期決算を発表している。
また、同社は過去55年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の収益と成長に関して
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の2024年度第1四半期の非経常損益項目を除くベースでのEPSは0.84ドルで、前四半期の0.914ドルからわずかに減少した。
加えて、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は6.30%で、過去10年間の年平均成長率は9.90%となっており、同社の最近のパフォーマンスはやや減速しているように見える。
一方で、金融・銀行業界は今後10年間、安定した成長が予測されている。
そして、同社は歴史的に安定した財務レバレッジを維持しており、持続可能な成長を可能にしていると言える。
そのため、同社の安定した業績と業界の成長予測を考慮すれば、今後も緩やかなペースで成長する可能性があると見ている。
加えて、一株当たり売上高もここ数四半期でプラス傾向を示しており、健全な事業運営を示している。
以上より、コマース・バンクシェアーズの2024年度第1四半期の業績は、過去の成長率と業界の予想に沿ったものであり、将来のさらなる成長に向けて良好な位置づけとなっている。
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の配当に関して
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)は過去数年間、一貫した配当成長を示している。
過去5年間の配当成長率は7.50%で、過去3年間の配当成長率は5.00%となっており、これは、株主への配当の支払いが安定的していることを示している。
一方で、予想配当利回りは1.96%となっており、同社は現在の株価に比べ、配当という形式で投資家に適度なリターンを提供していると言える。
そして、2023年以降の一株当たり配当金(DPS)は0.270ドルとなっている。
また、同セクターと比較すると、同社の配当成長の実績は称賛に値するものであり、一貫した増配で株主に報いる姿勢を示している。
安定した配当収入源を求める投資家は、コマース・バンクシェアーズの配当の歴史に魅力を感じるかもしれない。
予想配当利回り:1.96%
配当性向:29%
配当カバレッジ・レシオ:3.49
過去5年間の配当成長率:7.50%
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)のバリュエーションに関して
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の現在の株価は55ドルとなっており、弊社算出の一株当たり本質的価値である35.39ドルよりかなり高い水準となっている。
一方で、実績PERは15.4となっており、株価が妥当なバリュエーションで取引されていることを示唆している。
しかし、株価売上高倍率は4.59となっており、株価が過去の平均と比較して過大評価されている可能性を示している。
さらに、業界平均と比較すると、株価売上高倍率は高水準にあり、株価が相対的に割高である可能性を示唆している。
そして、現在の株価は5年平均、10年平均よりも高く、割高の可能性を示している。
以上より、コマース・バンクシェアーズへの投資を検討する際には、投資家は同社株価のパフォーマンスを注意深く監視し、現在の価格水準で投資する潜在的リスクを検討すべきである。
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)のリスクとリターンに関して
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。
まずマイナス面では、同社は過去3年間、長期債務を継続して増やしている。
しかし、全体的な債務水準はまだ許容範囲内であると言える。
また、同社の株価は1年ぶりの高値に近く、割高の可能性がある。
加えて、株価売上高倍率も1年前の高水準に近く、売上高に基づくと同社の株価が割高である可能性を示唆している。
さらに、予想配当利回りは1年ぶりの低水準に近づいており、配当収入を求める投資家にとって魅力的には映らない可能性がある。
一方でプラス面では、ピオトロスキーFスコアが8と高く、財務状況が非常に健全であることを示している。
また、インタレスト・カバレッジ・レシオも十分な水準であり、債務をカバーするだけのキャッシュがあることを示している。
さらに、ベニッシュMスコアは-2.14で、同社が利益操作を行っている可能性が低いことを示唆している。
加えて、同社は予測可能な売上高と一株当たり利益の伸びを示しており、これは投資家にとって良い兆候であると言える。
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)のインサイダー取引分析によると、過去12ヶ月で3件のインサイダーによる同社株式の買い付け取引が確認されている一方で、22件のインサイダーによる同社株式の売却が確認されている。
このインサイダーによる売りが買いと比べて多い点は、投資家に懸念を抱かせる可能性がある。
ただし、インサイダーによる同社株式の保有率はわずかに2.90%である点にはご留意いただきたい。
一方、機関投資家の保有比率は47.45%と比較的高く、同社に対する機関投資家の関心が高いことを示している。
機関投資家は企業に投資する前に徹底的なデューデリジェンスを行うことが多いため、この機関投資家に見られるトレンドはポジティブな兆候と考えられる。
以上より、全体的なトレンド分析では、機関投資家の保有比率が比較的高い一方で、インサイダーによる売却の規模が多きく、インサイダーによる同行株式の保有比率が低いことが明らかになっている。
そのため、投資家は、コマース・バンクシェアーズに関連する投資判断を下す際、他のファンダメンタルズ指標や市場指標とともに、これらの要因を考慮する必要がある。
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の流動性に関して
コマース・バンクシェアーズ(CBSH)の直近営業日の一日の出来高は404,369株で、過去2ヶ月間の1日平均出来高は507,276株となっている。
また、同社株式のダークプール指数(DPI)は29.32%となっており、取引活動の3分の1程度がダークプールで行われていることを示している。
※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。
この高水準のDPIは、同社株式の価格発見への透明性と市場全体の効率性に影響を与える可能性がある。
そして、この水準は、機関投資家がこの銘柄を積極的に取引していることを示唆している可能性がある。
また、ダーク・プールにおける流動性は同社株価の安定に寄与し、株価のボラティリティを低下させるとも言える。
以上より、投資家は、コマース・バンクシェアーズの株式を取引する際には、DPI の高さとその意味を認識する必要があるだろう。