やや強気CVSヘルスCVSヘルス / CVS / 予想配当利回り4.6% / 強気:2024年1Q決算速報・強み(優位性)分析と今後の株価見通し・将来性
- CVSヘルス(CVS:予想配当利回り4.60% / 配当性向38%)は米国の大手ヘルスケアサービス関連企業である。
- そのルーツは小売薬局事業であり、主に米国で9,000店舗以上を展開している。
- そして、同社は2024年5月1日に2024年第1四半期決算を発表しており、また、10年以上にわたり連続して増配を維持している。
CVSヘルス(CVS)の概要
セクター:ヘルスケア
現在の株価:57ドル
時価総額:724.1億ドル
弊社算出の一株当たり本質的価値:110.82ドル
安全マージン:47.95%
過去5年間の配当成長率:3.60%
配当落ち日:2024年4月19日
配当支払い日:2024年5月1日
予想配当利回り:4.60%
過去5年間の売上高成長率:8.00%
過去10年間の売上高成長率:9.30%
CVSヘルス(CVS)は多様なヘルスケアサービスを提供しており、そのルーツは小売薬局事業であり、主に米国で9,000店舗以上を展開している。
また、同社は大規模な薬局給付管理会社(Caremark社を通じて買収)も運営しており、年間約20億件の調整済みの請求を処理している。
さらに、トップクラスの医療保険会社(Aetna社を通じて買収)も運営しており、約2,600万人の医療保険加入者にサービスを提供している。
加えて、足元のOak Street社の買収により、同社のビジネス・ポートフォリオにプライマリーケアサービスが加わり、既存事業との相乗効果が期待できる見通してある。
そして、同社は2024年5月1日に2024年第1四半期決算を発表しており、また、10年以上にわたり連続して増配を維持している。
CVSヘルス(CVS)の収益と成長に関して
CVSヘルス(CVS)の2024年第1四半期の非経常損益項目を除くベースでのEPSは0.88ドルで前四半期の2.12ドルから減少しており、また、一株当たり売上高も72.56ドルから69.80ドルに減少している。
一方で、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は13.80%で、過去10年間の年平均成長率は6.70%となっている。
このことからも、同社は長年にわたり着実な収益成長を実現している一方で、足元では業績が改善していることが分かる。
また、同社の業界は今後10年間安定的に成長すると予測されており、同社が事業拡大を図る上で有利な環境を提供していると言える。
さらに、財務レバレッジの面では、同社は負債水準を効果的に管理し、持続可能な成長を可能にしている。
以上より、安定した実績と業界の明るい見通しにより、CVSヘルスは今後も成長し続ける可能性を秘めていると見ている。
CVSヘルス(CVS)の配当に関して
CVS ヘルス(CVS)は一貫した配当成長を示しており、過去5年間の配当成長率は3.60%で、過去3年間の配当成長率は6.60%となっており、10年以上にわたり連続して増配を維持している。
一方で、EBITDA純有利子負債倍率は4.77倍となっており、財務面でのリスクが高いことを示しており、今後の同社の経営、並びに、継続した配当の支払いに影響を与える可能性がある点には注意が必要である。
しかし、同社の予想配当利回りは4.60%となっており、配当収入を求める投資家にとって魅力的な選択肢となっていると言える。
実際に、直近の四半期では、同社は2024年5月1日に0.665ドルの一株当たり配当(DPS)を支払っている。
また、同社の配当実績をセクターと比較すると、同社の配当成長率は業界平均と一致していると言える。
全体として、CVS ヘルスは、一貫した配当支払いと配当支払い金額の成長を通じて株主に報いるというコミットメントを示しており、安定した配当収入と潜在的な配当成長の両方を求める投資家にとって魅力的な選択肢となっている。
予想配当利回り:4.60%
配当性向:38%
配当カバレッジ・レシオ: 2.29
過去5年間の配当成長率:3.60%
EBITDA純有利子負債倍率:4.77倍
CVSヘルス(CVS)のバリュエーションに関して
CVSヘルス(CVS)の現在の株価である57ドルは、弊社算出の一株当たり本質的価値である110.82ドルを大幅に下回っており、潜在的な割安感を示している。
また、実績PERは10.14倍で、株価売上高倍率は0.2倍となっており、これらはいずれも業界平均より割安な水準にあると言える。
加えて、EV/EBITDA倍率は8.21倍となっており、EBITDAを基準とした場合に、同社株価が魅力的な価格であることを示唆している。
さらに、PEGレシオは0.98倍となっており、同社の株価が利益成長率に対してほぼ均衡しているように見える。
そして、これらの指標を同社の5年平均、10年平均と比較すると、同社の現在の株価は、より低いバリュエーションで取引されているように見える。
以上より、CVSヘルスの強力なファンダメンタルズと成長見通しを踏まえると、現在の同社の株価水準は魅力的に見える。
CVSヘルス(CVS)のリスクとリターンに関して
CVSヘルス(CVS)のリスク評価分析では、主に投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポジティブなポイントを取り上げたい。
まずマイナス面では、売上総利益率は年平均-1.4%と長期的に低下しており、収益性が低下している可能性を示している。
さらに、営業利益率は過去5年間、年平均-3%で減少しており、経営効率の低下を示唆している。
一方でプラス面では、ピオトロスキーのFスコアが7となっており、非常に健全な財務状況を示していると言える。
加えて、ベニッシュのMスコアは-2.25となっており、同社が利益操作を行っている可能性が低いと言える。
さらに、PBR、実績PER、株価売上高倍率、予想配当利回りなどの主要なバリュエーション指標はすべて10年来の最低水準または最高水準に近く、投資家にとって潜在的なバリュー投資の機会を提供している可能性がある。
CVSヘルス(CVS)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して
過去12ヶ月間、CVSヘルス(CVS)は、3件のインサイダーによる同社株式の買い付けと2件のインサイダーによる同社株式の売却を確認しており、同社関係者の間でややポジティブなセンチメントがあることを示している。
ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずかに0.43%である点にはご留意いただきたい。
また、機関投資家の保有比率は76.62%と著しく高く、機関投資家の同社株式に対する強い関心を示している。
以上より、このトレンド分析から、インサイダーによる同社株式の取引はあるものの、全体的な保有比率は比較的安定しており、また、機関投資家の保有比率を踏まえると、機関投資家を中心としたステークホルダーがCVSヘルスの将来性に自信を持っている可能性があると言えるだろう。
CVSヘルス(CVS)の流動性に関して
CVSヘルス(CVS)の直近営業日の1日の出来高は9,590,732株で、また、過去2ヶ月間の1日平均出来高は12,195,412株となっており、同社株式において一貫した取引があることを示している。
そして、これは、この銘柄が活発に取引されていることを示しており、投資家にとっては価格に大きな影響を与えることなく同社株式を売買し易い環境があると言える。