強気デイブ【フィンテック】デイブ(DAVE:目標株価130ドル)とは?今後の株価見通しと将来性に迫る!

- 本稿では、注目の米国フィンテック銘柄である「デイブ(DAVE)とは?」という基礎的な内容から、2025年3月3日に発表された最新の2024年第4四半期決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 私は同社の株価見通しに強気であり、2026年初頭までに1株あたり130ドルに到達すると予想しており、その根拠は同社の強固なファンダメンタルズにあります。
- 現在、同社の株価は予想フリーキャッシュフローの14倍という魅力的な水準で取引されており、堅実なバランスシートを維持しつつ、大手フィンテック銀行との有望な提携を進めています。
- また、同社はAIを活用したリスク管理を強化し、収益性を改善しており、信用市場の引き締めリスクがある中でも25%以上のオーガニック成長が期待できます。
- 同社は急成長中のフィンテック企業であり、延滞率を抑制しながら事業を拡大しており、本年度のフリーキャッシュフローは9,000万〜1億ドルに達すると見込まれています。
デイブ(DAVE)の最新の2024年度第4四半期決算発表に関して
デイブ(DAVE)は、米国上場の小型株であり、あまり知られていないフィンテック企業です。そのビジネスモデルは、ある意味では給料日前融資を行う企業に似ています。
同社は急速に成長していますが、特に注目すべき点は、成長の過程で延滞率、つまり顧客の支払い遅延がしっかりと管理されていることであり、これは非常にポジティブな要素です。
さらに、同社は現在の厳しい経済環境を非常にうまく乗り越えていると考えています。同社の成長率は前年比で25%増加する見通しであるだけでなく、本年度のフリーキャッシュフローは9,000万〜1億ドルに達すると予想されます。
これらを総合的に考えると、現在の同社株式のバリュエーションである予想フリーキャッシュフローの14倍という水準は魅力的であり、リスクとリターンのバランスが取れた良い投資先であるように見えます。
デイブ(DAVE)を取り巻く市場環境
年初来でナスダックは5%下落しています。
過去10年間で、ナスダックが年間ベースでマイナスになったのは以下の2回のみです。
✅ 2022年:-33%
✅ 2018年:-4%
したがって、今年は2009年以来2番目に悪い年となる可能性があります。
しかし、この厳しい局面は長くは続かないかもしれません。あと30日かもしれませんし、または、3カ月かもしれませんが、状況は改善すると考えています。株価は一直線に下がり続けることはありません。市場からはすでに多くの過熱感が取り除かれ、現在の株価には多くの悪材料が織り込まれているように見えます。
そして、これは単なる憶測ではなく、事実をお伝えしています。
デイブ(DAVE)とは?
デイブ(DAVE)は基本的にフィンテック企業であり、特に従来の銀行を利用しにくい人々が資金を管理できるよう支援するサービスを提供しています。主な事業はキャッシュアドバンス、つまり当座貸越のようなサービスです。
同社の最大の特徴は、テクノロジーを活用して信用提供の質を向上させている点です。同社は賢明な顧客獲得戦略とコスト管理により、ユーザー数の増加、収益の拡大、収益性の向上を実現しています(詳細は後述します)。
さらに、大手フィンテック銀行との提携を進めており、これにより事業の拡大、製品の改善、リスク管理の強化が期待されます。このリスク管理の向上こそが、同社の成長シナリオにおいて極めて重要なポイントです。その理由をご説明します。
(出所:デイブの2024年度第4四半期決算資料)
上記のグラフは、まさに「黄金のデータ」と言えるものです。
✅ 貸付額(オリジネーション)が大幅に増加
✅ 延滞率は安定しているか、今四半期のように改善している
これは非常にポジティブな指標です。では、これらを踏まえ、次に同社のファンダメンタルズについて詳しく見ていきましょう。
デイブ(DAVE)の売上高:売上高成長率は25%以上を示唆
デイブの売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
以前のデイブ(DAVE)に関する下記の分析レポート(詳細はインベストリンゴのプラットフォーム上にてご覧ください)において、私は次のように述べました。
「デイブ(DAVE)は非常に速いペースで成長しており、最新のガイダンスからもその勢いが確認できます。この状況を考えると、2025年初頭に成長率が20%未満になるという下記の市場のアナリストの予測は現実的ではないと見ています。」
「具体的には、私は、同社の2025年の成長率が年平均25%を超える可能性が高いと見ています。さらにポジティブな点として、2025年初頭の数四半期は前年同期との比較が容易で、達成しやすい目標が設定されています。」
そして、引き続き、私は2025年には同社の成長率は前年比25%を超えると考えています。
これは、すでに経営陣が示しているガイダンスとも一致しています。さらに、同社は2025年後半の見通しがより明確になるにつれ、さらなるポジティブなサプライズを発表する可能性が高いと考えています。
この点を踏まえ、次に同社のバリュエーションについて見ていきましょう。
デイブ(DAVE)のバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの14倍
デイブ(DAVE)の時価総額のうち約2%は純負債で構成されています。私は同社のバリュエーションを厳格に行うため、同社のバランスシートをネットキャッシュ・ポジションをプラスに変える可能性のある4,000万ドルを考慮に入れていません。
同社のバランスシートは、5段階評価で3つ星レベルと考えています。しかし、2025年には高い収益性が見込まれていることから、今後数四半期の間にネットキャッシュ・ポジションがプラスへ移行する可能性が高いと期待しています。
次に、同社の2025年のEBITDAガイダンスですが、前年比約55%の増加が見込まれています。
(出所:デイブの2024年度第4四半期決算資料)
上記のデータが示すように、同社のEBITDAは急速に増加しています。
2025年度のガイダンス(単位:百万ドル)
(出所:デイブのウェブサイト)
さらに、2025年初期の段階で、同社は1億2,000万ドルのEBITDAを見込んでいます。
私自身の予測としては、このEBITDAの約9,000万ドルがフリーキャッシュフローに転換されると考えています。これに基づくと、同社の株価は予想フリーキャッシュフローの14倍という水準になります。
総じて、同社は今年25%以上のオーガニック成長を達成できる見通しであり、この成長力を考慮すると現在の株価は十分に割安であると考えます。
デイブ(DAVE)を取り巻くリスク要因
フィンテック企業への投資における主なリスクは、信用市場の引き締まりです。市場の流動性が低下すると、デイブ(DAVE)のような企業が小口融資を提供する能力が制限され、収益性のある成長が難しくなります。
私は、同社の延滞率(債務不履行リスク)を注意深く監視しており、現在のところ、延滞率は過去1年間で大幅に改善しています。以下のデータをご覧ください。
四半期ごとの滞納率および貸倒率
(出所:デイブの2024年度第4四半期決算資料)
貸し付け金額が増加する中でも、支払いが滞る顧客は減少傾向にあります。同社のAIシステム「CashAI」は、従来の信用スコアに頼るのではなく、リアルタイムの銀行取引データを分析することで、返済能力の高い顧客を見極めるのに役立っています。
さらに、同社はAIモデルをアップグレードし、従来の2倍の要因を考慮することで、リスク管理をより高度化させています。
一方で、景気の悪化に伴い不測の事態が発生する可能性もあるため、引き続き状況を注視していきます。
しかし、同社の融資は短期間のローンが中心であるため、市場環境に応じて貸し出し方針を迅速に調整でき、損失を抑えることが可能です。
加えて、同社は顧客満足度を維持しながら、手数料体系の最適化を模索しています。
最後に、FTC(米連邦取引委員会)による規制の不透明性が引き続き同社の株価に影響を与える可能性があります。この問題がクリアにならない限り、市場は慎重な姿勢を崩さないでしょう。
現在、同社は顧客向けの料金体系を簡素化していますが、FTCが今後この問題を重要視する可能性もあるため、引き続き注意が必要です。
デイブ(DAVE)に対する結論
私はデイブ(DAVE)の今後の株価見通しに強気です。その理由は、厳しい市場環境の中でも同社が非常に優れた経営を実行しているからです。
同社は急速に成長しながら、延滞率を抑制し、収益性を向上させています。それにもかかわらず、現在の株価は予想フリーキャッシュフローの14倍という割安な水準で取引されています。
また、同社のリスク管理能力は競争優位性となっており、大手フィンテック銀行との提携により、さらなる事業拡大が期待できます。
もちろん、投資にはリスクがつきものですが、同社はこれまでの実績からも、市場の課題を乗り越える力を持っていることを証明しているように見えます。
これらの強固なファンダメンタルズを踏まえると、同社の株価は2026年初頭までに130ドルに到達する可能性があると考えています。そして、市場の投資家もこの成長ストーリーをいずれ見逃せなくなると見ています。
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