やや強気エノビックスすべて表示エノビックス(ENVX)の将来性:カリフォルニアの新規顧客を獲得!高エネルギー密度バッテリーを提供する契約を締結!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国エネルギー銘柄であるエノビックス(ENVX)の5月1日に発表された最新の2024年度第1四半期決算分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 足元、同社はカリフォルニアに拠点を置く顧客を獲得し、高エネルギー密度バッテリーを提供する契約を結んでいます。
- また、同社株主の持分の希薄化は、予想されていた7%から4%に減少する可能性もあると見ています。
- これにより、株式を通じた追加資本の必要性が減少し、同社の株式がより魅力的と成り得るのではないかと見ています。
エノビックス(ENVX)に関して
エノビックス(ENVX)は、カリフォルニアに拠点を置く顧客と契約を結び、その顧客は同社の高エネルギー密度バッテリーに対して支払いを行う意向を示している。
したがって、私は依然述べたほど、エノビックスは株主の持分を大幅に希薄化する必要がないと考えるようになった。
具体的には、同社は投資家の持分を7%ではなく、4%の希薄化にとどめることができるのではないかと見積もっている。
一方で、同社は、収益前のビジネスであり、収益のないビジネスに投資することは重大なリスクがあるということを考慮した上で、読み進めてほしい。
※繰り返しになるが、本レポート上で紹介する情報は、投資教育、また、情報共有を目的としている。その為、インベストリンゴ上のいかなる私のレポートは、特定の証券の売買や投資戦略を勧誘するものではなく、且つ、私は税務、法律、会計に関する助言は一切していない点にもご留意いただきたい。
エノビックスは私のポートフォリオの一部であるが、少なくとも現時点では追加で購入するつもりはない。
最終的には、2023年に同社株式のロングポジションを保有したことは完全に間違いであり、そのミスを犯したことを後悔しているが、それもまた事実である。
しかし、現時点では、同社の株式を売却せずにホールドしている。
なぜなら、同社経営陣が同社の大きな持分を持ち、且つ、2023年にさらに同社株式を購入したためである。
しかし、すぐにお分かりのように、市場はすでにその上昇の可能性をかなり織り込んでいるようにも見える。
したがって、現時点ではこの株をポートフォリオに保持し続けるが、追加購入するつもりはない。
私はしばしば、同社株式とウラニウム・エナジー(UEC)の株式への投資をある意味で「長期的な賭け」としてポートフォリオに保持してきた。
そして、なぜエノビックスをポートフォリオに残すことにしたのか?
それは、この株に注目するのが早すぎたと認識したからである。
株式投資において早すぎることは間違いと同義であるが、2026年にはこのビジネスの展望が非常に異なるものとなると見ている。
そのため、同社株式を一株も売却しなかった。
ただし、繰り返しになるが、この株を維持しているだけであり、追加でさらにロングポジションを増やすつもりはない。
それらの背景を踏まえて、私の同社に対する見解をご覧いただきたい。
エノビックス(ENVX)とは?
エノビックス(ENVX)は、より大容量の最新リチウムバッテリーの商業化を目指している。
同社は、自社のバッテリーが現代の最高のリチウムバッテリーよりも30%多くの容量を持つことを示していると信じている。
その結果、2026年に規模拡大に成功すれば、信頼性のあるリチウムバッテリー供給を求めるメガキャップOEMに販売できるようになるだろう。
バッテリー容量が多いことの利点は、デバイスがより多くの馬力を要求する際に、バッテリーがデバイスの完全な性能を引き出すための制限要因となることである。
これが彼らの提案である。
エノビックスの目標は、サムスン電子(005930.KS)などのトップクラスのスマートフォンOEMを顧客として獲得し、バッテリーを販売することであり、これが同社の包括的な戦略である。
では、次に、同社のファンダメンタルズについて説明しよう。
エノビックス(ENVX)の成長率について
これまで述べてきたように、エノビックス(ENVX)の事業はまだ収益前段階にある。
電力、特にAI技術を動かすのに必要なエネルギーの限界を理解している私は、同社に特に興味を持っている。
今のところ、エノビックスは急成長しているように見える。
しかし、その根本的な成長率は、昨年10月の買収とほぼ完全に結びついている。
そのため、ここからの同社の見通しは揺れ動く可能性があることにご留意いただきたい。
とはいえ、今日、同社がカリフォルニアに拠点を置くテクノロジー企業と契約し、複合現実型ヘッドセット用のシリコン・バッテリーとパックを提供するという情報が入ってきている。
残念ながら、この契約の詳細は不明であるが、推測するに、初期段階のパイロット計画のようである。
そのため、それほど重要なものではないかもしれない。
しかし、潜在的な顧客がすでに同社の将来性に関心を持っているという事実は、近いうちに、もしくは、おそらく今後6ヶ月以内に、より多くのサンプルと引き換えに同社とのビジネスを検討する顧客が他にも現れるかもしれないと思わせる内容である。
エノビックス(ENVX)のバリュエーション:予想売上高の40倍
エノビックス(ENVX)は2024年5月1日に発表された2024年度第1四半期決算では、同四半期を8000万ドルのネット・キャッシュ・ポジションで終えたことが明らかになっている。
同社が2024年に約1億8,000万ドルのフリー・キャッシュフローを使い果たすと仮定すると、同社のバランスシートは今後12カ月で純負債のポジションに移行することになる。
具体的には、バランスシートの現金は約2億6,000万ドルから約1億ドルの純負債になる。
さて、ここで非常に興味深いことがある。
この無名の顧客が、同社に今後12ヶ月間のバッテリーサンプルの収益と、一時金として約2500万ドルを支払うとしよう。
このことは、エノビックスが今後12ヶ月間で1億5000万ドルのフリー・キャッシュフローしか消費しない可能性があることを意味する。
その上、同社の株価は足元上昇していることから、同社が株式を通じて資本を調達する必要性が減少していることを意味する。
以下は、私は以前のレポートで下記の様に述べている。。
「エノビックスは2024年に、少なくとも1億ドル、時価総額の約7%に相当する現金を調達する必要があるだろう。」
しかし、現時点では、おそらく同社は、時価総額の4%未満を調達することになるだろうと見ている。
ただし、私は、同社の2026年までの道のりは引き続き非常に険しいと見ているが、今が上昇の始まりであり、今後1年で、フル生産に達する2026年に近づくにつれて、事業の本質的価値が高まり、株価が上昇をする可能性があるのではないかと見ている。
エノビックス(ENVX)への結論
エノビックス(ENVX)がカリフォルニアにおいて高エネルギー密度バッテリーへの強い需要を示す有力な顧客を確保したことは、同社への投資に少し安心感を与えるものである。
この進展により、同社は株主の持分を以前予測していたほど大幅に希薄化する必要がなくなり、推定7%からわずか4%程度にまで希薄化を抑えることができる可能性もあるのではないかと見ている。
その結果、株式による追加資本の必要性が減少し、株式がより魅力的になるのではないだろうか。
さらに、今後の顧客獲得の可能性と2026年のフル生産に向けた継続的な成長により、同社の将来の見通しが有望なものとなることに期待したい。
アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
マイケル・ウィギンズ・デ・オリベイラ氏は、エネルギー・セクター、並びに、テクノロジー・セクターに関して、10年以上に渡る企業分析を通じて、卓越した専門的知識と経験を蓄積しております。
足元、グローバル・ベースで加速する、「脱炭素化」、「AIによるデジタル化」、「脱グローバル化」、さらに、「エネルギー・セクターの大きな転換期」を正確に捉えることで、より大きな投資リターンを実現することに主眼を置いています。
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