【投資コラム】インカム・高配当株投資家として成功するためには?米国株高配当銘柄から成るポートフォリオのメリットと作り方を徹底解説!

- 高配当株は安定した収益をもたらし、特に米国の企業は高い配当利回りを提供しており、将来の成長性も期待できるというメリットがあります。
- 投資には慎重な選択とポートフォリオのバランスが不可欠であり、米国高配当株はその安定性と収益性から有力な選択肢となっています。
- 適切な投資戦略を用い、高配当株を取り入れたポートフォリオを作ることで、安定した資産形成を目指すことができます。
※「配当株投資のメリットとリスクとは?」の続き
第1章: 高配当株とは?その特徴とメリットは?
配当株とは何か?
まず、配当株とは、企業が得た利益の一部を株主に配当として支払う株式のことを指します。企業は、その利益を再投資に回す代わりに、一部を配当として株主に還元します。配当は通常、四半期ごとや年に一度支払われ、投資家に定期的な収入をもたらします。配当株は、安定した収益を提供する企業に多く見られ、投資家にとっては、キャピタルゲイン(株価の値上がり)とは別の収益源として重要な要素となります。
高配当株とは?
次に、高配当株とは、配当金が比較的高い株式のことを指します。企業が利益の一部を株主に配当として支払うことで、投資家は定期的な収入を得ることができます。高配当株は、配当を重視する投資家にとって特に魅力的であり、安定した収入源としての役割を果たすことが期待されます。また、高配当株は通常、安定した収益を持つ大企業や成熟した企業が多く、そのため安定した配当を期待することができます。これは、安定した配当収入を求める投資家にとっては魅力的な要素です。さらに、高配当株は配当を重視する投資家にとっては利点があります。それは、配当は株価の変動に左右されず、定期的な収入源として安定性をもたらすことが挙げられます。特にFIREを達成したい投資家、また、年金受給者や退職者などの収入が必要な投資家にとっては、高配当株への投資は貴重な選択肢と言えます。
一方で、高配当株には注意すべき点も存在します。高配当を維持するために企業が財務状況を犠牲にしている場合、将来的な成長や企業価値の減少のリスクが高まります。また、配当を維持するために借金を重ねる企業もあります。そのため、高配当株を選ぶ際には企業の財務健全性を注意深く評価し、継続的にチェックする必要があります。
さらに、高配当株は配当利回りだけで選ぶのではなく、企業の業績や将来の成長性も考慮することが重要です。配当利回りが高いだけでなく、企業が持続可能な収益性や成長戦略を持っているかどうかを検討することが投資の成功につながります。
また、高配当株のポートフォリオを作成する際には、分散投資を行うことも重要です。複数の業種や地域に投資する銘柄を分散させることでリスクを分散し、安定した収益を期待することができます。
なぜ高配当銘柄に投資すべきか?
高配当銘柄に投資する理由はいくつかあります。まず、安定した収入源を提供することが挙げられます。特にFIREを達成したい投資家、または、退職後の生活資金として定期的な収入を得たい投資家にとって、高配当株は魅力的です。さらに、高配当株は株価の変動に対して一定の防御策となり得ます。市場が不安定な時期でも、配当は比較的安定して支払われることが多いため、投資家にとって心の安定をもたらします。
また、高配当株は長期的なリターンを提供する可能性があります。企業が安定した配当を支払うことで、投資家はそれらの配当金を同社、或いは、他社の株式に再投資を行うことができ、複利効果を享受することができます。さらに、高配当株は企業の健全性を示す指標にもなります。安定して高い配当を支払う企業は、通常、強固な財務基盤を持ち、持続可能なビジネスモデルを有していると考えられます。
高配当株は安定した配当収入を得るための魅力的な選択肢ですが、その選択には上述のような慎重な検討が必要です。下記の章で、より詳しく説明していきます。
第2章: なぜ日本高配当株ではなく、米国高配当株に投資すべきなのか?
日本株と米国株の比較において、高配当株に焦点を当てると、米国高配当株がより魅力的な選択肢であるように見えます。そして、これは、複数の要因によるものです。
日本高配当株の特徴
日本の一部の企業は安定した配当を支払っていますが、一般的に多くの企業は高配当株とは言えません。また、日本の高配当銘柄の多くは、米国株の高配当銘柄と比較して、時価総額が低く、企業としての安定性という観点でも大きな違いがあります。例えば、大企業であるトヨタ自動車は非常に安定した業績を維持しており、配当金を継続して支払っていますが、配当利回りの水準は基本的にそれほど高くありません。日本の株式市場において、安定した大企業で高い配当利回りを持つ企業は比較的少なく、日本の株式市場の平均的な予想配当利回りは、一般的には1〜3%程度となっております。
米国高配当株の特徴
一方、米国株式市場では多くの高配当株が存在します。例えば、AT&T(T)やエクソンモービル(XOM)等の企業は、時価総額が10兆円を超え、安定した業績を維持しつつ、配当利回りが3%以上、時には、5%以上という高い水準を維持しています。これは、米国においては、日本以上に、多くの企業が利益のより多くの部分を株主に還元する文化が根付いているためです。
日本とアメリカの配当利回り水準の違い
日本とアメリカの株式市場における配当利回りの水準には明確な違いがあります。日本の代表的な株価指数である日経平均株価やTOPIXの配当利回りは平均して1〜2%程度となっていますが、それに比べて、アメリカの代表的な株価指数であるS&P 500の配当利回りは2〜3%程度です。また、米国の一般的な株式市場全体の配当利回りはより高く、約2.5〜3.5%程度です。これは、米国企業が一般的に高い配当金を支払っているためであり、投資家にとっては高い収益を期待できる要因の一つとなっております。
以上からも、米国高配当株は投資初心者にとっても魅力的な選択肢です。なぜなら、日本の高配当銘柄とは異なり、多くの企業が有名で、かつ、より大企業で安定した業績を維持しつつ、高い配当金を支払っており、さらに、米国株式市場の成長性も日本の株式市場よりも遥かに高いというのが現状です。一方で、米国や日本に限らず、高配当株に投資する際にはリスクもあるため、投資する際には慎重な検討が必要です。それらのリスクに関しては、下記の章で、より詳しく説明していきます。
第3章: 米国株高配当銘柄の選び方
1. 米国高配当銘柄の選定基準と指標
高配当銘柄を選ぶ際には、以下の10の基準や指標を考慮することが重要です。
1.配当利回り(Dividend Yield)
配当利回りは、配当金額を現在の株価で割ったものであり、投資家にとって魅力的な収益を示す指標です。一般的には3%以上が高配当銘柄とされますが、単純な数字の比較だけでなく、将来の配当の持続性や企業の財務状況も考慮する必要があります。配当利回りの簡単な計算方法は、次の通りです:
配当利回りが高いだけでなく、企業が安定して配当を維持しているか、業績やキャッシュフローが安定しているかを分析することが重要です。
また、実際には、配当利回りの計算方法にはいくつかのパターンがあります。それぞれの計算方法と詳細は以下の通りです。
・実績配当利回り
過去12か月に支払われた配当金を基に計算する方法です。この方法は、過去の実績に基づいているため信頼性がありますが、将来の配当が同じ水準で続く保証はありません。
・予想配当利回り
将来の予想配当金を基に計算する方法です。証券会社のアナリストの予測や企業のガイダンス(予想)に依存するため、不確実性が伴いますが、将来の収益を見込むための指標として有用です。
・四半期配当利回り
最新の四半期配当金を基に年間配当を予測する方法です。最近の配当状況を反映しているため、直近の企業の財務状況を考慮することができますが、配当金が変動する場合には注意が必要です。
最も一般的な方法
実績配当利回りと予想配当利回りが最も一般的に使用されます。特に、実績配当利回りは過去の実績に基づいているため、信頼性が高く、投資家にとっては重要な指標です。一方、予想配当利回りは将来の見通しを反映するため、将来の収益を予測する際に有用です。投資家はこれらの指標を組み合わせて使用することで、より正確な投資判断を下すことができます。
2.配当成長率(Dividend Growth Rate)
過去数年間の配当成長率を評価することで、企業が配当を増やす意思や能力を持っているかを判断できます。安定した配当成長率を持つ銘柄は、将来の収益性や企業価値の向上が期待できると見なされます。しかし、成長率が高すぎると企業がリスクを冒している可能性があるため、バランスが重要です。また、連続して50年以上増配を続けている(配当金額が成長している)企業を「配当王」と呼びます。
具体的な計算方法は以下の通りです。
① 各年の配当額を収集します。例えば、過去5年間の配当額が以下のようであるとします。
② 各年の配当成長率を計算します。成長率は以下の式で計算できます。
③ 平均配当成長率を計算します。これは各年の成長率の平均を取ることで求められます。
以上の方法で配当成長率を計算することができます。
3.配当性向(Payout Ratio)
配当性向は、企業が利益の一部を配当として支払う割合を示します。50%以下が理想的とされますが、業界や企業の特性によって変わります。高い配当性向は将来の成長への余裕が少ないことを示す可能性があります。企業は、継続的に配当を増やすために、適切に利益を本業の拡大に再投資する必要があるため、配当の支払いと再投資のバランスを保つことが重要です。
具体的な計算方法は以下の通りです。
例えば、企業Aの年間配当金総額が500,000ドルで、純利益が1,000,000ドルの場合、配当性向は次のように計算されます。
このようにして、企業が利益のどれだけの部分を配当に充てているかを評価できます。
4.企業の安定性と成長性
安定した業績を持つ企業は、配当の安定性と成長性を示す可能性が高いです。これには業績や市場シェア、競合他社との比較などを調査し、安定性の根拠を評価することが含まれます。また、将来の成長性も重要であり、新たな市場や製品への展開能力や競争力を評価します。
5.財務健全性(Financial Health)
企業の財務健全性を評価するためには、いくつかの重要指標を確認することが重要です。これらの指標を用いることで、企業の負債状況やキャッシュフローの安定性、利益の質などを総合的に評価することができます。
・負債比率(Debt Ratio):企業の総資産に対する総負債の割合を示します。この指標は、企業がどの程度の資産を借入で賄っているかを評価するのに役立ちます。
例えば、企業の総負債が500万ドルで総資産が2000万ドルの場合、
目安: 一般的に50%以下が望ましいとされています。高すぎると借入依存度が高く、財務リスクが増加します。
・EBITDA純有利子負債倍率(Net Debt to EBITDA Ratio):企業の純有利子負債がEBITDA(利息・税金・減価償却前利益)の何倍かを示します。企業の借入負担を収益能力で評価する指標です。
例えば、企業の純有利子負債が300万ドル、EBITDAが200万ドルの場合、
目安: 一般的には2倍以下が望ましいとされています。高すぎると収益が借入の返済に圧迫される可能性があります。
キャッシュフロー(Cash Flow):企業の営業活動から得られる現金の流入を示します。特に、フリーキャッシュフロー(FCF)は重要で、企業が自由に使える現金の量を示します。
例えば、営業キャッシュフローが100万ドル、資本支出が30万ドルの場合、
目安: フリーキャッシュフローがプラスで安定していることが望ましいです。これにより、企業は成長のための再投資や配当支払いに余裕を持つことができます。
流動比率(Current Ratio):企業の短期的な支払い能力を示します。流動資産を流動負債で割ることで計算されます。
例えば、企業の流動資産が150万ドル、流動負債が100万ドルの場合、
目安: 一般的には1.5以上が望ましいとされています。流動比率が高いほど、短期的な債務返済能力が高いことを示します。
自己資本比率(Equity Ratio):総資産に対する自己資本の割合を示し、企業の財務的な安定性を評価します。
例えば、企業の自己資本が700万ドル、総資産が2000万ドルの場合、
目安: 一般的には40%以上が望ましいとされています。高い自己資本比率は、企業の財務基盤が強固であることを示します。
これらはあくまでも一部の指標ですが、それらの指標を総合的に評価することで、企業の財務健全性をより正確に把握することができます。負債比率が低く、キャッシュフローが安定している企業は、将来の配当支払いの安定性が高いと考えられます。また、財務健全性が高い企業は、経済的な衝撃に対する耐性が強いと見なされ、投資のリスクを軽減することができます。
投資家はこれらの指標を定期的にチェックし、ポートフォリオに組み込む企業の財務健全性を評価することが重要です。これにより、安定した配当収入と資産の長期的な成長を実現するための基盤を築くことができます。
6.業種の多様性
単一の業種に偏らず、ポートフォリオ内で異なる業種の銘柄を組み込むことでリスクを分散し、安定性を確保します。これにより、特定の業界のリスクがポートフォリオ全体に与える影響が軽減されます。例えば、景気後退時にはディフェンシブセクター(医療、公益事業など)の高配当銘柄に投資することが有効と見なされています。
7.株価の安定性
株価の大幅な変動が少ない銘柄は、投資家にとって魅力的です。これは、株価の安定性が高いことを意味し、投資のリスクを軽減することができます。安定した株価は、企業の安定性や配当の持続性を示す指標となります。
8.株主還元政策
企業の株主還元政策を評価することは重要です。定期的で積極的な配当政策を持つ企業は、投資家にとって魅力的です。これにより、投資家は安定した収益を期待できます。また、株主還元政策は企業の経営陣の信頼性や企業価値の向上にも影響を与えます。
9.株価の割安さ
高配当銘柄であっても、株価が過剰に評価されている(割高)場合は投資におけるリスクが高まります。そのため、高配当銘柄への投資に関しても、割安な銘柄を選ぶことで、リターンの向上が期待できます。割安さは、株価が企業の実態に対して適切に評価されているかどうかを示します。これにより、投資家は将来のキャピタルゲインを期待できます。
10.市場環境の分析 / マクロ経済指標との整合性
高配当銘柄を選定する際には、選択した銘柄をマクロ環境・経済指標と照らし合わせて検討することが重要です。たとえば、特定のセクターが景気後退時に強いパフォーマンスを示す可能性があり、今後景気後退が予想される局面では、そのようなセクターに属する高配当銘柄が選好されることがあります。投資家は、市場の大局的な動向と高配当銘柄の特性を照らし合わせることで、より効果的なポートフォリオを構築できます。
2. 米国高配当銘柄から構成されるポートフォリオを構築する際に気を付けるべきポイント
ポートフォリオに適した高配当銘柄を選ぶ際には、以下の10のポイントを意識することが大切です。
1. 分散投資の考え方
リスクを分散するために、異なる業種やセクターに属する複数の銘柄を組み込みます。これにより、特定の業績悪化や市場の変動に対する耐性が向上します。例えば、自身のポートフォリオに組み込む銘柄として、金融、医療、エネルギー、情報技術など異なるセクターから銘柄を選定し、リスクを分散させます。そして、ポートフォリオ内の個々の銘柄のウェイト(比率)を適切に配分することで、リスクを最適化します。
また、高配当株投資に特化したポートフォリオを構築する場合、一般的にはポートフォリオ内における銘柄数は比較的多い傾向があります。これは、高配当株投資が単一の銘柄に依存するのではなく、複数の銘柄を組み合わせてリスクを分散することが重要であるためです。一般的に、高配当株投資家はポートフォリオ内に10から20程度の銘柄を組み込むことがあります。これにより、ポートフォリオ全体のリスクが分散され、安定した収益性を確保することが期待されます。
しかし、これらの具体的な銘柄数は、投資家の投資目標やリスク許容度、資産規模などによって異なります。一部の投資家は、20銘柄以上の銘柄を組み込むこともあります。これは、より広範なリスク分散を実現するために、多様な業種やセクターからの銘柄選択を行うためです。
過去のデータや専門家の見解によれば、銘柄数が増えるほどポートフォリオのリスクは低減しますが、同時に運用コストや管理の複雑さも増加します。そのため、投資家は自身の投資目標やリスク許容度に合わせて、ポートフォリオ内の銘柄数を適切に管理することが重要です。
2.長期投資の視点
長期的な視点で銘柄を選択することは、投資家にとって重要な戦略です。このアプローチでは、短期の株価変動、一時的なニュースや感情に左右されずに冷静な判断を行い、安定した成長性や配当の継続性を重視します。つまり、企業の将来性や業績の持続可能性を評価し、その企業のビジネスモデルや市場動向を分析することで、ポートフォリオに組み込む銘柄を選択します。
過去の事例からは、長期投資の視点を持つ投資家が、市場の短期の変動に左右されずに安定したリターンを収めてきました。株価の波乱に惑わされず、企業の基本的な価値や成長の可能性に焦点を当てることで、ポートフォリオの収益性を最大化することができます。
3.業績の安定性と将来性のバランス
業績の安定性と将来性のバランスは、ポートフォリオの安定性と成長性を確保する上で重要です。安定した業績を持ちつつ、将来的な成長性が期待される銘柄を選択することで、安定した配当収入と資産の増加を両立させることが可能です。
過去の成功事例からは、業績の安定性と将来性のバランスが取れた銘柄がポートフォリオに組み込まれ、投資家に安定したリターンを提供してきました。そのため、投資している企業の業績の安定性が投資リスクを軽減し、将来性がポートフォリオの成長を支える要因となります。
4.配当再投資の考慮
配当再投資は、投資家にとって重要な資産の増加手段です。配当を再投資することで、複利効果を活用し資産を増やすことができます。過去の実績からは、配当再投資を行ったポートフォリオが、より高いリターンをもたらしています。配当を再投資することで、資産の成長を促進し、将来のリターンを増加させることができます。
5.企業の持続可能性と倫理的観点
企業の持続可能性や倫理的観点は、投資家がポートフォリオを構築する際に考慮すべき重要な要素です。例えば、近年では、ESG(Environmental, Social, and Governance)に配慮した企業が投資家からの信頼を得ているようにも見えます。企業の持続可能性や倫理的な観点を考慮し、社会的価値の高い企業を選定することで、ポートフォリオのリスクを軽減し、持続可能なリターンを確保することができます。
6.市場の動向の監視
市場の動向を定期的に監視することは、ポートフォリオの運用において重要な役割を果たします。過去の実績からは、市場の動向を的確に捉えた投資家がリスクを回避し、リターンを最大化しています。市場の変動や経済指標などを注視し、ポートフォリオのリバランスや銘柄の見直しを行うことで、市場の状況に適応し、ポートフォリオの価値を維持することができます。
7. 専門家やアナリストの意見を参考にする
専門家やアナリストのリサーチレポートや投資アドバイスを参考にし、情報収集を行います。それに基づいて銘柄選びを行い、ポートフォリオの品質を向上させます。
8. リスク管理の徹底
ポートフォリオ内のリスクを適切に管理するために、投資目標やリスク許容度を明確に設定し、それに基づいて銘柄選びやポートフォリオの調整を行います。
9. ポートフォリオの収益性とリスクのバランス
高配当銘柄を選ぶ際には、ポートフォリオにおける収益性とリスクのバランスを考慮することが重要です。収益性は配当利回りや配当成長率などの指標を通じて評価されますが、同時にリスクも考慮する必要があります。例えば、高配当銘柄はリスクが低いとは限りません。業績の不安定な企業や財務状況が悪化している企業の高配当銘柄は、配当継続性や株価の安定性にリスクが伴います。したがって、収益性とリスクのバランスを保ちながら、ポートフォリオに組み込む銘柄を選定することが重要です。
また、企業の業績悪化や財務状況の変化によっては、配当が減配(配当金の減少)または無配(配当金の支払いの停止)となる可能性もあります。これにより、投資家としては、予想していた収益が得られなくなるリスクが存在します。したがって、投資家は以下の点に注意する必要があります。
・企業の財務健全性の確認: 配当を支払うための十分なキャッシュフローを持っているかを確認します。
・業績の安定性: 企業の収益が安定しているか、業界の動向や競合他社との比較を行います。
・配当履歴のチェック: 過去の配当履歴を確認し、長期的に安定した配当を支払っているかを評価します。
これらの点を考慮し、ポートフォリオの収益性とリスクのバランスを取ることで、投資家は減配や無配リスクを軽減し、より安定した投資成果を得ることができます。
10. ポートフォリオの運用コストの最適化
ポートフォリオを構築する際には、運用コストも考慮する必要があります。運用コストは取引手数料や管理費用などが含まれます。高い運用コストは投資リターンを圧迫するため、できるだけ低コストでポートフォリオを運用することが望ましいです。具体的には、限りなく手数料の低い証券会社を活用したり、取引回数を最小限に抑えるなどの方法で運用コストを最適化します。過去のデータや研究によれば、低コストで運用されるポートフォリオの方が長期的に高いリターンをもたらす傾向があります。
以上のポイントを考慮しながら、安定した米国株高配当銘柄を選定し、バランスの取れたポートフォリオを構築することが重要です。また、市場は常に変化しております。そのため、上記のポイントを意識しながら、米国株高配当銘柄への投資を通じて資産を形成していくためには、継続的な学習とポートフォリオの改善が必要です。そこで、インベストリンゴのプラットフォームを活用して、自己の投資知識を向上させ、ポートフォリオのパフォーマンスの向上を図りましょう!
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第4章: 人気の米国株高配当ポートフォリオのための銘柄15選
高配当の銘柄を選ぶことは、安定的な収益を追求する上で重要な要素です。以下は、様々なセクターから選ばれた15銘柄を挙げ、それぞれの企業の概要と配当に関する情報を提供します。
1. プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
プロクター・アンド・ギャンブルは、消費財企業であり、世界中で幅広い製品を提供しています。安定した業績と魅力的な配当を誇ります。50年以上にわたり連続して増配を継続しており、米国株配当王の一角を担っています。過去の予想配当利回りは平均で3%程度です。
2. ジョンソン・エンド・ジョンソン (JNJ)
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、医療機器や製薬分野で活躍する企業です。高い信頼性と配当性向が特徴です。50年以上にわたり連続して増配を継続しており、米国株配当王の一角を担っています。過去の予想配当利回りは平均で2.5%程度です。
3. マクドナルド (MCD)
マクドナルドは、世界的なファストフードチェーンであり、安定した収益と魅力的な配当を提供しています。毎年配当を増額しており、過去の予想配当利回りは平均で2.8%程度です。
4. ブリティッシュ・アメリカン・タバコ (BTI)
ブリティッシュアメリカンタバコは、国際的なタバコ企業であり、高い配当性向を持っています。連続して配当を増やしており、過去の予想配当利回りは平均で6%程度です。
5. ペプシコ (PEP)
ペプシコは、世界的な飲料とスナックの企業であり、安定した業績と魅力的な配当を提供しています。50年以上にわたり連続して増配を継続しており、米国株配当王の一角を担っています。過去の予想配当利回りは平均で2.6%程度です。
6. コカ・コーラ (KO)
コカ・コーラは、世界的な飲料メーカーであり、安定した需要と魅力的な配当を提供しています。50年以上にわたり連続して増配を継続しており、米国株配当王の一角を担っています。過去の予想配当利回りは平均で3%程度です。
7. AT&T (T)
AT&Tは、通信サービスプロバイダーであり、安定した業績と高い配当を提供しています。過去の予想配当利回りは平均で5%程度です。
8. フィリップモリス・インターナショナル (PM)
フィリップモリス・インターナショナルは、世界的なタバコ会社であり、高い配当利回りを提供しています。連続して配当を増やしており、過去の予想配当利回りは平均で5.5%程度です。
9. シェブロン (CVX)
シェブロンは、石油・ガス企業であり、高い配当性向を持っています。毎年配当を増額しており、過去の予想配当利回りは平均で4%程度です。
10. アルトリア・グループ (MO)
アルトリア・グループは、タバコ企業であり、高い配当性向を持っています。50年以上にわたり連続して増配を継続しており、米国株配当王の一角を担っています。過去の予想配当利回りは平均で7%程度です。
11. フォード・モーター (F)
フォード・モーターは、自動車メーカーであり、安定した業績と配当を提供しています。毎年配当を増額しており、過去の予想配当利回りは平均で4.5%程度です。
12. ベライゾン・コミュニケーションズ (VZ)
ベライゾンは、通信サービスプロバイダーであり、安定した業績と魅力的な配当を提供しています。連続して配当を増やしており、過去の予想配当利回りは平均で4.2%程度です。
13. ファイザー (PFE)
ファイザーは、世界的な製薬会社であり、高い配当性向を持っています。連続して配当を増やしており、過去の予想配当利回りは平均で3.8%程度です。
14. ロッキード・マーチン (LMT)
ロッキード・マーチンは、航空宇宙・国防企業であり、高い配当性向を持っています。連続して配当を増やしており、過去の予想配当利回りは平均で2.7%程度です。
15. アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)
アメリカン・ステイツ・ウォーターは、アメリカの主要な水道会社であり、安定した配当を提供しています。50年以上にわたり連続して増配を継続しており、米国株配当王の一角を担っています。過去の予想配当利回りは平均で2.3%程度です。
最後に
高配当株は安定した収益を提供し、投資家にとって魅力的な選択肢です。特に米国高配当株は多くの企業が安定した業績を誇り、高い配当を支払っています。その成長性も高く、将来の収益性を見据えた投資が期待できます。投資の際には慎重な選定とポートフォリオのバランスが不可欠ですが、米国高配当株への投資は安定した収益を追求する上で有力な手段です。
次の章では、配当性向の詳細と配当性向がマイナスになるケースについて解説していきます。
※続きは「配当性向とは?配当性向はマイナスになることがあるのか?配当性向の仕組みと使用方法を徹底解説!」をご覧ください。
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