2025年に急成長が期待される注目の米国半導体銘柄とは?
ジェームズ・ フォード- 本稿では、2025年度の注目の米国株として、AI需要の拡大を追い風に成長が期待される米国半導体企業に関して詳しく解説していきます。
- 同社は、割安なバリュエーションと革新的な技術特許を強みとし、チップレット技術を活用して製造コストを削減しつつ性能を向上させることで、AI専用ASICの需要拡大に対応し、市場での競争力を高めようとしています。
- また、年初来で60%以上のリターンを記録している私の運用するポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」に、この注目の半導体銘柄を新たに組み入れることにしました。
2025年度の注目の米国半導体銘柄とは?
2024年は株式市場にとって素晴らしい年となり、特に高成長のハイテク株にとってはさらに好調な年でした。この流れが当たり前になりつつあるように感じます。
では、2025年もこの上昇トレンドは続くのでしょうか?市場にはいくつかの課題があり、ハイテクセクターの多くの銘柄が割高に見える一方で、埋もれた原石のような魅力的な銘柄も存在しています。
本稿では、私が2025年に注目している銘柄をご紹介します。
まず、一つ目はあまり注目されていない半導体銘柄です。現在、200週移動平均線付近で取引されており、市場からのバリュエーションは低いですが、AI需要の拡大によって大きな恩恵を受けるポテンシャルを秘めていると考えています。
さらに、この企業はAI向けGPU市場の現状を一変させる可能性のある、画期的な技術革新を目前に控えているかもしれません。
2025年には数多くの成長のきっかけが期待されており、私がこの銘柄に強気でいる理由です。また、この銘柄は非常に魅力的なPEGレシオ(私がハイテク株で特に重視している指標)で取引されています。
実際、この銘柄を私の運用するポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」に追加しました。今年、このリスクとリターンの高い株式や暗号資産で構成されたポートフォリオは60%のリターンを記録しています。
YOLOポートフォリオの詳細に関しては、こちらのリンクよりご覧いただければと思います。
また、同ポートフォリオの運用方針、並びに、直近のアップデートは、下記のレポートにおいて詳細に解説しておりますので、併せてご覧いただければと思います。
YOLOポートフォリオの運用方針
YOLOポートフォリオの最新動向
基本的な分析と最新のテックトレンドを追い続けることで、いくつかの有望な銘柄を見つけることができました。
そして今、この銘柄を追加することで、来年には株価が倍増する可能性もあるのではないかと見ています。
革新的な新技術の特許を申請
この半導体企業は、従来型のGPU(主にグラフィックスや画像処理を高速化するために設計されたプロセッサ)、例えばエヌビディア(NVDA)製のGPUを時代遅れにする可能性を秘めた画期的な技術の特許を最近申請しました。
この特許技術では、従来の中央プロセッサを廃止し、単一のシリコンチップを複数のチップレットで置き換える仕組みを採用しています。それぞれのチップレットが独自のタスクを処理するよう設計されています。また、レンダリング指令は「コマンドリスト」と呼ばれる長いシーケンスでGPUに送信され、その中には「ドローコール」と呼ばれる描画命令も含まれています。
では、この方法を採用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
CPUでチップレット構造に移行した成功例からも分かるように、主な利点は製造コストの削減です。特に高性能ハードウェアではこの効果が顕著です。大型GPUは、シリコンウェハ1枚から得られる動作可能なチップの数が少なく、小型のGPUと比べて製造効率が低いため、コストが高くなりがちです。
(出所:ALPHAWAVE SEMI)
(原文)As AI scales, the GPU model's limitations in cost and power efficiency are becoming increasingly apparent. GPUs will continue to play a pivotal role in AI training, but a shift towards chiplets-based SoCs and AI-dedicated ASICs is already emerging.
(日本語訳)AIの規模が拡大するにつれ、GPUモデルが抱えるコストや電力効率の限界が一層顕著になってきています。GPUは引き続きAIトレーニングの中核を担うものの、チップレットベースのSoCやAI専用ASICへの移行がすでに始まっています。
(出所:ALPHAWAVE SEMI)
半導体業界の動向を追っている方なら、ブロードコム(AVGO)が最近、AI専用のASICチップ(特定の用途に最適化されたカスタム設計の集積回路)を製造しているというニュースを受けて株価が上昇したことをご存じかもしれません。このASICチップは、汎用GPUよりも特化した設計となっています。
そのため、この技術は、先に触れたチップレット技術と同様に、大きなメリットをもたらす可能性があると見ています。
ただし、違いとして、ブロードコムの株価は昨年約40%上昇した一方で、この銘柄は12%下落しており、私はこの下落を絶好の買い場と捉えポートフォリオに追加することにしました。
次章では以下のトピックを解説します:
- 注目の半導体銘柄の基本情報
- ターゲット市場規模
- 将来の展望と収益予測
- 株価評価(バリュエーション)
- テクニカル分析
※続きは「【半導体】アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD:強気)目標株価は175ドル?詳細な財務&テクニカル分析を通じて将来性に迫る!」をご覧ください。
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