01/07/2025

ファンダメンタルズ分析とは?私の米国株投資戦略を徹底解説!

A desk with a keyboard and a monitorマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、「各企業のファンダメンタルズ(基本的な要素)をどのように評価すれば良いのか」という疑問に答えるべく、ファンダメンタルズ分析の概要と私の米国株投資戦略に関して詳しく解説していきます。
  • 米国株投資において、企業のファンダメンタルズに焦点を当てることが重要であり、バランスシート、成長の可能性、フリーキャッシュフローの利益率を確認し、十分な安全余裕を確保することが大切であると見ています。
  • 不確実性を受け入れ、規律を守りながら市場の予測不能な動きを乗り越え、優れた成果を目指しましょう。
  • ポートフォリオには、安定株と成長株を組み合わせ、予想外の市場変動にも対応できる柔軟性を持たせましょう。
  • 市場のノイズに惑わされず、自分の計画に従い、忍耐強く取り組むことで、短期的な利益を追い求めるリスクを回避できるでしょう。

私の米国株投資戦略とは?

読者の一人から、「各企業のファンダメンタルズ(基本的な要素)をどのように評価すればいいのか」という質問をいただきました。そこで、本稿ではその疑問にお答えしていきたいと思います。

また、企業の基礎的な要素に留まらず、投資においてさらに重要と考えられる「感情のコントロール」についても掘り下げていきます。

最後に、投資のアートともいえるこの分野に対する私の率直な解決策を共有していきます。その中で、新しい事実を受け入れる姿勢の重要性に触れつつ、市場における「確実性」というものがいかに幻想であるかを改めて考える内容となっています。

ファンダメンタルズ分析:企業の基礎的な要素を見極める方法とは?

ファンダメンタルズ分析は、企業の財務状況や業績、業界動向、経済環境などの基本的な要因(ファンダメンタルズ)を評価することで、その企業の内在的価値(本質的価値)を見極める投資手法です。この分析を通じて、現在の株価が割安なのか、割高なのかを判断し、投資判断を行います。

そして、私は長年にわたって投資を続けてきました。その過程でスキルを磨き、多くのことを学んできたつもりです。しかし、昔は何かを主張しながらも心の中では別のことを考え、不安を抱えていました。ただし、今ではこう言えます。自信を持って、正直に言います。「実は、何も確信していません」と。

この事実を受け入れることで、初めて自分の最終目標から逆算して考え始めることができるようになりました。つまり、選択肢や可能性を一つずつ絞り込んでいくのです。

例えば、私は株式の最高値を狙うよりも、利益を確保し、それを手元に残す方がはるかに良いと考えています。「掌中の一羽は叢中の二羽にまさる」ということわざが示すように、確実性を重視する考え方です。

私が目指しているのは、事業において十分な安全余裕率(安全マージン)を確保し、得られた資本とリターンを効率よく再投資すること。それだけです。

これを理解するために、本当に必要なことは主に下記の3つであると考えています。実際にこれをやるよりも、説明する方が時間がかかるくらい簡単なことです。

・会社のバランスシートを確認する。オフバランスシートの負債がないかもチェックしてください。方法は簡単で、10-Kを検索するだけです。難しそうに聞こえるかもしれませんが、実際はとてもシンプルです。年次報告書を開き、「off balance sheet」または「off-balance sheet」というキーワードで検索し、重大な項目が隠れていないことを確認するだけです。

・今後12か月の成長率を予測し、それをグラフに描いてみる。

・事業のフリーキャッシュフロー利益率を確認する。安定しているほど良いですが、理想的には拡大していることが望ましいです。

もしこれらの作業をやったことがない場合、自分で株を選ぶためには少し時間をかけて慣れる必要があるでしょう。でも、これをやるのが面倒だと感じるのであれば、私が日々執筆するレポートをご覧いただければと思います。

暴落をどう乗り越えるか?

現在、『ディープ・サバイバル(Deep Survival)』という本を読んでいます。この本を通じて、一部の人がなぜ困難を乗り越えられるのかについて改めて考えるきっかけになりました。普段私たちが話しているテーマに通じる部分が多いのですが、別の視点から捉えられているのが興味深いです。

結論として、新しいアイデアを柔軟に受け入れる姿勢こそが、暴落を乗り越える鍵だということです。本書では、飛行機事故や登山中の遭難といった物理的な危機について書かれていますが、その考え方は投資にも十分応用できると感じます。

多くの場合、私たちは将来性のある優良企業を見極めることができます。しかし、課題は「いつ投資を手放すべきか」という明確な計画を持っていないことです。

株価が上昇している間、私たちは「不確実な世界の中で確実性を求める」という矛盾した行動を取っているのかもしれません。

この問題を回避するために、私は見通しが非常に良い場合でも気を散らさず、自分の計画に従うことを大切にしています。

企業を安く買う場合、その企業の5年後や10年後の姿を完全に見通す必要はありません。実際、多くの企業、特に成長企業においては、10年先の展望を正確に予測するのは難しいものです。インサイダー(内部関係者)ではなく、外部の投資家である私たちは、なおさらその未来を理解することは容易ではありません。

しかし、企業を割安なバリュエーションで買うことのメリットは、詳細な予測がなくても問題が少ないという点です。もし十分に割安な価格で購入できれば、将来がどうなるかについて漠然としたイメージしか持っていなくても、結果として大きなリターンを得る可能性は高くなります。

人生は偶然と混沌でできている

多くの投資家は、「簡単に稼げる」という幻想に振り回されてしまいます。いくつかの株が急速に値上がりしていると、それを見て「上がるものを買い、動かないものを売ればいい」と思えてしまうのです。

しかし、私の経験から言えるのは、「ある投資が適正価格に達するまでに、他の投資よりも時間がかかることがある」ということです。

市場がどの銘柄に適正価格を与えるのかを事前に知ることは不可能です。株価を押し上げる要因の多くは、偶然や予測不能な出来事によるものだからです。

同時に、株価が下落する理由にも多くの偶然が絡んでいます。このような予測不能な出来事に備えるためには、さまざまな結果を受け入れる柔軟な思考を持つことが重要です。

そのために、私はポートフォリオを分散させるようにしています。例えば、セレンス(CRNC)やテラドック(TDOC)といった少し地味な銘柄に加えて、クレド・テクノロジー(CRDO)やスノーフレーク(SNOW)のような攻めの成長銘柄も組み入れています。

雑音に惑わされず、自分の計画を信じて、忍耐強く続けてください。そうすれば、結果として大きな利益がついてくるはずです。私はこれが事実だと確信しています。ただし、近道をしようとしてはいけません。市場で簡単にお金を稼ごうとする人ほど、事前に決めた戦略を守っていれば得られるはずだった利益以上の損失を出してしまうものです。

結論

私が投資を続けてきた中で学んだのは、不確実性を受け入れ、規律を守ることが成功への鍵であるということです。

ファンダメンタルズ分析、つまりバランスシート、成長の可能性、フリーキャッシュフローの利益率に注目することで、大きな安全余裕を持つ投資機会を見つけることを目指しています。

また、分散されたポートフォリオを構築し、予想外の出来事にも柔軟に対応する姿勢を持つことで、市場の偶然性を乗り越えられると実感しています。

結局のところ、私の目標は未来を予測することではありません。むしろ、企業の基礎に基づいて判断し、投資の混沌を受け入れることで、安定した強いリターンを得るポジションを築くことなのです。

また、テクノロジー&エネルギー銘柄に関するレポートを「毎月約10件、年間で約100件程度執筆しており、私のプロフィール上にてフォローをしていただくと、ポートフォリオへの新規組み入れや除外の際に私が最新のレポートを執筆する度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることができます。

さらに、その他のアナリストも詳細な分析レポートを日々執筆しており、インベストリンゴのプラットフォーム上では「毎月約100件、年間で1000件以上」のレポートを提供しております。

私のテクノロジー&エネルギー銘柄に関する最新レポートを見逃さないために、是非、フォローしていただければと思います!


アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

オリベイラ氏のその他のテクノロジー&エネルギー銘柄のレポートに関心がございましたら、こちらのリンクより、オリベイラ氏のプロフィールページにてご覧いただければと思います。


インベストリンゴでは、弊社のアナリストが「高配当銘柄」から「AIや半導体関連のテクノロジー銘柄」まで、米国株個別企業に関する分析を日々日本語でアップデートしております。さらに、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は「250銘柄以上」(対象銘柄リストはこちら)となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームより詳細な分析レポートをご覧いただければと思います。