反転のチャンスはここに?ダメージ後の戦略とは?

- トランプ大統領は、一般に評価されているよりも柔軟な姿勢を見せており、現在の出来事よりも将来的な投資家のセンチメントに注目すべきであると考えています。
- 今は忍耐が求められる局面であり、積極的な投資を行うべきタイミングではないと考えており、市場の変動や不確実性が高まる中で、私の最優先の目標は自身の資産を守ることであると考えています。
- 現在の不透明感にもかかわらず、多くの恐怖はすでに市場に織り込まれており、極端に弱気な見方を持ち続けるのは難しい状況であると見ています。
- 関税戦争によるインフレ圧力が高まれば、FRB(連邦準備制度)が利下げではなく利上げを余儀なくされる可能性があり、それは成長株にとってマイナス要因となります。
はじめに
今は我慢のときであり、ヒーローを気取るべきときではないと考えています。
「反対意見を、反対派よりもうまく説明せよ」 ――チャーリー・マンガー
本稿では、私がなぜ慎重に市場への参入を検討し始めているのか、その思考プロセスを詳しくご説明します。株式に強気になることのメリットとデメリット、そして私が自身のポートフォリオに対して控えめながらも強気な姿勢をとりつつある理由についても述べていきます。
資産を守る
現在、米国株式市場は非常に速いスピードで動いています。ある日は株価が反発し、「最悪期は過ぎた」「V字回復に向かうかもしれない」といった楽観的な見方が広がります。別の日には、政府の発信が一貫性を欠いており、不透明感が再び高まります。
私の仕事は、将来を予測したり、大きなマクロ経済の見通しを立てたりすることではありません。今の最優先は、この不安定な局面を大きな損失なしに乗り切ることです。攻めに転じるべきタイミングは必ず来ますが、今はそのときではないと考えています。だからこそ、ここ数週間、私は辛抱強く構えてきました。
私が特に懸念しているのは、関税戦争による悪影響です。もしこれがインフレの加速を招けば、FRB(連邦準備制度)は利下げではなく、逆に利上げを余儀なくされる可能性があります。それは成長株にとって悪材料となるでしょう。
バランスを見つけること
一方で、インフレが高止まりするのは明らかですし、現在の政治的なメッセージが状況を改善しているとは言い難いことも、私たちはよく理解しています。だからこそ、投資家として自問すべきなのは、「次に何が来るのか?」「今から6〜12ヶ月後に人々が注目しているのは何か?」ということです。
おそらく、今目にしているニュースの見出しは、将来的にはそれほど重要ではなくなっている可能性があります。多くの悪材料はすでに織り込まれているとも考えられます。ですので、極端に強気になれる状況ではないにせよ、今の段階で極端に弱気であり続けるのも難しいと感じています。
金利やインフレがどのように推移するか正確にはわからなくても、その不確実性を、市場にすでに織り込まれている恐怖感と比較して判断する必要があります。
実践的な見解
実のところ、私はトランプ大統領が投資家に評価されているよりも柔軟に対応していると思っています。彼の対応の是非について議論することもできますが、私は投資において本質的に重要なことに集中したいと考えています。
そして、私が最初から申し上げてきたことはいまでも変わりません。それは、米国内を中心としたサービス企業――特にSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)やフィンテック関連企業――は、この貿易戦争の中でも堅調に推移する可能性が高いと考えています。これらの企業は売上の多くを米国内で上げており、グローバルな問題から一定の防御力を持っているためです。
まとめ
明日から、自身のポートフォリオを順に見直し、再び強気に検討すべきと私が考えている銘柄を順次ご紹介していく予定です。
これまで私は慎重な姿勢を保ってきましたし、それには正当な理由がありました。しかし、ここにきて注目すべき魅力的な投資機会が徐々に見え始めているように感じます。これは「底打ち宣言」をすることでも、無謀な行動をとることでもありません。むしろ、市場がすでに多くの恐怖や不確実性を織り込んでいる中で、質の高いビジネスを段階的に見極めていくというスタンスです。
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