【2024年8月】YOLOポートフォリオ・アップデート:2024年度第2四半期決算後に注目の米国株とは?

- 本稿では、高リターンを狙った戦略と、私のポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ)」について詳しく解説していきます。
- ※もう一つのポートフォリオである「EOWポートフォリオ」に関しては、別のレポートで解説しております。
- YOLOポートフォリオは、設立以来S&P 500を上回る成績を収め、31%もの驚異的な上昇を達成しています。
- また、トップパフォーマンスを誇る2つの銘柄、再エントリーのチャンスがあるヘルスケア株、新たにポートフォリオに加わった銘柄について、詳細な最新情報をお届けします。
- さらに、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の加速する成長、シー(SEA)の50%急騰、そしてショッピファイ(SHOP)のグローバルなコマース市場での地位強化についても分析します。
- 最後に、RUNEをはじめとするアルトコインの動向や、YOLOポートフォリオの今後の展開についても考察しています。
YOLOポートフォリオとは?
YOLOポートフォリオは、開始以来31%以上の上昇を記録しており、S&P 500を上回るパフォーマンスを見せています。
ポートフォリオを積極的に成長させたい投資家にとって、単なる分散投資では不十分です。むしろ、高リスクで信念のある少数の銘柄や資産に集中することが求められるでしょう。
では、投資家はどのようにして高リターンを狙える機会を見つけ出せるのでしょうか?
それこそが、YOLOポートフォリオで実践していることです。10倍になる潜在力を持つ資産を見つけ出す方法については、こちらのレポートで詳しく解説しています。
また、ポートフォリオのパフォーマンスの確認はこちらのリンクをご覧ください。
ポートフォリオアップデート:2銘柄を新規追加
前回の決算以来、市場は大きく揺れ動きましたが、私たちはポジションを保持し続け、結果的に高ベータの銘柄が決算後に大きく上昇しました。
本稿では、以下の内容を取り上げます。
・過去3週間で30%〜40%上昇したポートフォリオ内の2つの銘柄
・ポートフォリオに追加後に100%以上上昇したヘルスケア銘柄と、再エントリーポイント
・ビットコイン(BTC)がブレイクアウトを迎えようとしている中、注目される「過小評価された暗号資産関連銘柄」
・新たに追加する1銘柄
・保有中のオルトコインのレビュー
まずは、最近の決算後に特に注目を集めた銘柄から見ていきましょう。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は売上と利益で市場予想を上回り、成長が加速していることを示しました。
(出典:2024年度第2四半期決算資料)
同社のAIPは、企業がデータをどのように扱うかを根本的に変えています。下記は、決算説明会における内容の一部です。
(原文)What you're really seeing is a very tight learning circle, what works, what doesn't, why. And that's very different than places that aren't working. In America, it has many businesses that are very strong and they're very, very agile, so they're learning very, very quickly. And then much like people watching this call, they're like, okay, this is working, there were leaders like you who predicted this would work.
(日本語訳)実際に見ているのは、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、その理由を迅速に学び取るプロセスです。これが、うまくいっていない場所とは大きく違う点です。アメリカには非常に強力で敏捷な企業が多く、学習のスピードも非常に速いです。このコールを見ている皆さんのように、「これはうまくいくだろう」と予測していたリーダーたちがいたのです。
パランティア・テクノロジーズは5,000億ドル規模の市場に進出しているのです。
世界の企業向けソフトウェア市場
(出典:Spherical Insights)
この成長は、最近のマイクロソフト(MSFT)との提携でもさらに裏付けられています(詳細はこちら)。
次に、パランティアのテクニカルチャートを見てみましょう。第3波のターゲットとして35ドルから40ドルのエリアを目指しています。RSI(相対力指数)とMACD(移動平均収束拡散手法)がやや疲れ気味なので、一度20 EMA(指数平滑移動平均線)をテストしてからこのゾーンに戻る可能性があります。9月は季節的に弱い月ですが、10月と11月は強い傾向があります。
次に、パランティアを上回る成績を収めた別の銘柄を見てみましょう。ブラックマンデーのフェイクアウト以降、50%以上上昇しています。
※フェイクアウト:相場や取引において一時的に価格が特定の方向に動いたように見せかけ、その後すぐに反対方向に動く現象を指す。トレーダーを惑わせるための「だまし」として使われることが多い。
また、パランティア・テクノロジーズに関する私の詳細な分析レポートは、こちらをご覧ください。
・パランティア・テクノロジーズ(PLTR)強気:2024年のカタリスト・強気材料と今後の株価見通し・将来性(Palantir)
シー(SE)
シー(SE)は、ブラックマンデーのフェイクアウト以来、約50%上昇しています。
(出典:Seeking Alpha)
この株は、デジタルエンターテインメント、Eコマース、フィンテックの3つの主要セグメントを持っています。
第2四半期のEコマースの総注文数は前年同期比で40%増加し、売上高は34%増加しました。
(出典:Seeking Alpha)
予想ベースのPEGレシオ(PEG Non-GAAP(FWD))が0.89倍、予想ベースのEV/売上高(EV / Sales(FED))が2.91倍で、まだ大きな上昇余地があります。同社はかつて200ドル以上で取引されていたことを忘れないでください。
(出典:TrendSpider)
チャートはやや過熱気味ですが、第3波の次のターゲットは150ドル付近を目指しています。
また、シーに関する私の詳細な分析レポートは、こちらをご覧ください。
・シー / SE / 強気:最新の2023年第3四半期決算&強み(優位性)分析と今後の株価見通し・将来性(Sea Ltd)
ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルス(HIMS)
ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルス(HIMS)は、第2四半期の売上高が前年比でほぼ52%増加し、予想を1,300万ドル上回りました。
注目すべきは、同社が売上高ガイダンスを大幅に引き上げたことです。第1四半期の2億7800万ドルから、第3四半期には3億7500万ドルから3億8000万ドルに、そして年間予想は12億8000万ドルから13億7000万ドルから14億ドルに修正されました。
この強力な成長にもかかわらず、減量薬GLP-1の販売に関する不確実性から株価は一時的に下落しました。
しかし、株価がうまく調整されたことで、今後の上昇の可能性が期待できます。
(出典:Alpha Spread)
ウォール街のアナリストは、株価が21ドルから27ドルになると予測しています。
チャートを見ると、200 EMAからの反発が見られ、MACDのクロスオーバーも確認されています。
私達のアルゴリズムが買いシグナルを出しているため、現在の水準に自信を持っています。
(出典:TrendSpider)
また、ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスに関する私の詳細な分析レポートは、こちらをご覧ください。
・ヒムズ・ハーズ・ヘルス / HIMS / 強気:ヘルスケア銘柄の最新の2023年3Q決算分析と今後の株価見通し・将来性
ブロック(SQ)
ブロック(SQ)は昨年のパフォーマンスはあまり良くありませんでしたが、決算後には良好なラリーが見られました。
(出典:Seeking Alpha)
取引量は全体的に増加しましたが、Cash Appでの総決済額(GPV)は減少しました。
また、同社のバリュエーションは、PEGレシオを考慮すると非常に良好です。
(出典:Seeking Alpha)
ただし、EPSの見通しはかなり強気です。
(出典:Seeking Alpha)
Cash Appが利益を上げ始めると、収益は大幅に増加するはずですが、その一方で同社が期待を裏切る可能性もあります。
それでも、良い動きが見られ、インサイダー(内部関係者)による同社株式の買い付けも確認されています。
(出典:TrendSpider)
週足では強気のクロスオーバーが近づいていますが、9月と10月は季節的に弱い月です。80ドルの大きな抵抗を突破する必要があります。
Thorchain(RUNE)
次にRUNEを見てみましょう。
(出典:TrendSpider)
足元の調整の後、5波のインパルスを完了し、78.6%レベルまで戻ってしまいましたが、その後すぐに回復したため、RUNEにはまだチャンスがあると見ています。現在、トレンドラインと主要移動平均線に挑戦しています。
基本的には、RUNEは順調に推移していると言えるでしょう。
また、RUNEの魅力は、トークンの価値がネットワークと密接に関連している点にあります。
ポートフォリオに新たに追加された2銘柄
以前のレポートで取り上げた2つの銘柄を、YOLOポートフォリオに正式に追加することにしました。
ショッピファイ(SHOP)
2024年第1四半期に、下記のレポートにおいて、ショッピファイ(SHOP)を取り上げました。
同社は、前回の決算後に大きく上昇しました。決算では、マーチャントおよびサブスクリプションソリューションでの成長が続いていることが示されました。
(出典:Seeking Alpha)
さらに、ショッピファイは起業家を支援する主要なプラットフォームとしての地位を強化しており、あらゆる規模のビジネスを簡単に始められるようにしています。そのツールにより、販売者は製品に集中し、同社が運営を管理します。また、同社は米国を含む40カ国での起業の動向を追跡する「Shopify Entrepreneurship Index」を立ち上げました。この指数は、GDPへの貢献、雇用、輸出において、同社の起業家が成長していることを示しており、米国は経済への影響と起業家の数でリードしています。
(出典:ショッピファイのHP)
私はショッピファイの取り組みが好きで、常に安価な株という訳ではありませんが、その価値はあると感じています。
(出典:Seeking Alpha)
現在、同社は予想ベースのPEGレシオ(PEF Non-GAAP (FWD))が1.55倍と合理的な価格で取引されています。
また、チャートを見ると、調整後に再び上昇する準備が整っているように見えます。
(出典:TrendSpider)
61.8%のリトレースメントに達し、その後75ドルの重要なボリュームゾーンに戻りました。70ドルまでの調整があるかもしれませんが、その後さらに上昇する可能性があると見ています。
ルーブリック(RBRK)
最後に、新たに追加したもう一銘柄である、ルーブリック(RBRK)について触れたいと思います。
最近、下記のレポートにおいて詳しく取り上げましたが、セールスフォース(CRM)がクライアントリストに加わったという重要な点をここで再確認したいと思います。
まとめ
全体として、YOLOポートフォリオの銘柄や資産は非常に良いパフォーマンスを見せています。今後6ヶ月間、仮想通貨や多くの成長株が特にFRBの金融緩和が進み、流動性が市場に戻ってくる中で、さらに良い結果が期待できると見ています。
アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード
📍米国マクロ経済&テクノロジー担当
フォード氏のその他のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、フォード氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。