04/18/2024

中立
ゴールドマン・サックス・グループ
中立
同社は現在403.11ドルで取引されており、弊社算出の一株当たり本質的価値は344.29ドルであり、潜在的な割高感を示している。
ゴールドマン・サックス / GS / 予想配当利回り2.7% / 中立:最新の2024年1Q・強み決算と今後の株価見通し・将来性

black and white street signイアニス・ ゾルンパノスイアニス・ ゾルンパノス
  • ゴールドマン・サックス(GS / 予想配当利回り:2.7% / 配当性向:13%)は世界有数の投資銀行および資産運用会社である。
  • 売上高の内訳として、約20%は投資銀行業務、45%はトレーディング、20%は資産運用、15%はウェルス・マネジメントとリテール金融サービスとなっている。
  • そして、同行は2024年4月15日に2024年度第1四半期決算を発表している。

ゴールドマン・サックス(GS)の概要

セクター:資本市場

現在価格:403ドル

時価総額:1308.2億ドル

弊社算出の一株当たり本質的価値:344.29ドル

安全マージン:-17.07%

過去5年間の配当成長率:27.90%

次回配当落ち日:2024年5月30日

次回配当支払い日:2024年6月27日

予想配当利回り:2.69%

過去5年間の売上高成長率:9.00%

過去10年間の売上高成長率:10.20%

ゴールドマン・サックス(GS予想配当利回り:2.7% / 配当性向:13%)は世界有数の投資銀行および資産運用会社である。

売上高の内訳として、約20%は投資銀行業務、45%はトレーディング、20%は資産運用、15%はウェルス・マネジメントとリテール金融サービスとなっている。

また、純売上高の約60%は米州、15%はアジア、25%は欧州、中東、アフリカで生み出されている

そして、同行は2024年4月15日に24年度第1四半期決算を発表している。

ゴールドマン・サックス(GS)の収益と成長に関して

ゴールドマン・サックス(GS)の2024年第1四半期の非経常損益項目を除くベースでのEPSは、前年同期の3.557ドルから11.633ドルと大幅に増加しており、異例の伸びであるとも言える。

また、一株当たり売上高も2024年第1四半期は41.865ドルと、前四半期の33.191ドルに比べ顕著な伸びを示している。

加えて、長期的なパフォーマンスを見ると、同行株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は6.10%で、過去10年間の年平均成長率は9.10%となっており、同行の業績は着実な成長軌道を示していると言える。

そして、金融業界は今後10年間も継続して成長すると予想されており、同行が成長軌道を継続する潜在的機会があることを示している。

さらに、同行は歴史的に財務レバレッジをうまく管理しており、持続可能な成長を可能にしてきた。

以上より、2024年第1四半期の好業績と業界の成長予測により、ゴールドマン・サックスは今後数年間、安定したペースで成長を続ける可能性があると見ている。

ゴールドマン・サックス(GS)の配当に関して

ゴールドマン・サックス(GS)の過去5年間の配当成長率は27.90%で、力強い配当成長を示している。

また、過去3年間の配当成長率は28.10%と過去5年間の配当成長率よりも若干高く、短期的にも一貫した増配を示している。

さらに予想配当利回りは2.69%で、投資家への配当を通じた適切なリターンを反映している。

直近の四半期では、同行は1株当たり2.75ドルの配当を支払い、安定した配当支払いの傾向を続けている。

そして、同行は定期的に配当金を支払ってきた歴史があり、直近の配当金は2024年2月28日、2023年11月29日、2023年8月30日、2023年5月31日、2023年3月1日に支払われている。

加えて、セクター平均と比べ、同行は力強い配当成長を示し、投資家に競争力のある配当利回りを提供している。

以上より、同行の力強い配当実績は、一貫して成長する配当を通じて株主に価値を還元するという同行のコミットメントを反映している。

予想配当利回り: 2.69%

配当性向:13%

配当カバレッジ・レシオ:2.38

過去5年間の配当成長率:27.90%

ゴールドマン・サックス(GS)のバリュエーションに関して

ゴールドマン・サックス(GS)の現在の株価は403.11ドルで、弊社算出の一株当たり本質的価値は344.29ドルであることからも、潜在的な割高感を示している。

また、実績PERは15.74となっており、5年平均、10年平均と比較すると、同社はプレミアムで取引されているように見える。

また、株価売上高倍率は3.05となっており、これは市場がGSの売上1ドルを3.05ドルで評価していることを示している。

加えて、株価売上高倍率は15.74となっており、5年平均、10年平均と比較すると、同社はプレミアムで取引されているように見える。

さらに、業界平均の株価売上高倍率は2.5で、同行の売上高にプレミアムがついていることを示している。

そして、PEGレシオは1.56となっており、株価が利益成長率に比べて割高である可能性を示唆している。

全体として、ゴールドマン・サックスのバリュエーション指標は、同行が過去平均や同業他社に比べて割高で取引されている可能性があることを示している。

ゴールドマン・サックス(GS)のリスクとリターンに関して

ゴールドマン・サックス(GSのリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい

まずマイナス面では、全体的な債務水準は許容範囲と考えられるものの、過去3年間に726億ドルの長期債務を発行していることは若干の懸念を抱かせる内容である。

また、同社の総資産は年率11.5%で成長し、過去5年間の売上高成長率である9%を上回っていることからも、潜在的な資本活用の非効率性を示唆している。

加えて、同行の売上高成長は鈍化しており、予想配当利回りも直近で最低水準に近く、さらに株価と株価売上高倍率は10年来の高水準に近いことを踏まえると、同行株式の潜在的な割高を示していると言える。

一方でプラス面では、ベニッシュMスコアが-2.42であることから、同行が利益操作をしている可能性は低いと考えられる。

以上より、ゴールドマン・サックス株式の全体的なリスク評価は、上記の複数の懸念材料からややマイナス側に傾いていると見ている。

ゴールドマン・サックス(GS)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して

ゴールドマン・サックス(GS)のインサイダー取引分析では、過去12ヵ月間、目立ったインサイダーによる同行株式の買い付けはなかった。

しかし、同期間中に11件のインサイダーによる売却が確認されている。

これは、同行の取締役や経営陣が同行の株式を購入するよりも売却する方向に傾いていることを示唆しており、同行株式の将来性に対する自信のなさと解釈できる可能性もある。

ただし、インサイダーによる同行株式の保有比率は5.68%である点にはご留意いただきたい。

一方、機関投資家の保有比率は91.59%と高く、機関投資家が同行株式に大きな存在感を示していることが分かる。

ゴールドマン・サックス(GS)の流動性に関して

ゴールドマン・サックス(GS)の流動性は比較的高く、直近営業日の1日の出来高は2,759,515株で、過去2ヶ月間の1日平均出来高は2,337,636株となっていることからも、同行株式には一貫した取引活動があることを示している。

また、同行株式のダークプール指数(DPI)は57.32%で、取引活動のかなりの部分がダークプールで行われていることを示している。

※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。

この高水準のDPIは、同社株式の価格発見への透明性と市場全体の効率性に影響を与える可能性がある。

そして、この水準は、機関投資家がこの銘柄を積極的に取引していることを示唆している可能性がある。

また、ダーク・プールにおける流動性は同社株価の安定に寄与し、株価のボラティリティを低下させるとも言える。

以上より、ゴールドマン・サックスの株式は依然として妥当なレベルの取引量を維持しており、投資家が市場で株式を売買するのに十分な流動性があることを示している。