強気

ヒムズ・ハーズ・ヘルス

強気

ヒムズ＆ハーズ・ヘルスとパランティア・テクノロジーズは成長性や人気の高さなど多くの共通点を持ちますが、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスはB2Cモデルやヘルスケア市場の安定性から、より優れた投資対象であると考えています。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）の将来性は魅力的？最新の2025年第1四半期決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る！

はじめに

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）は、直近1か月で77%もの大幅上昇を記録しました。背景には、市場の熱狂の再燃と驚異的な決算発表があります。

この企業は、野心的なビジョンを力強く実行していることは間違いありません。

しかし、現時点でこの株は過大評価されているのでしょうか？

この機会に、同じく多くの投資家から過大評価されていると見なされている株、パランティア・テクノロジーズ（PLTR）と比較してみたいと思います。

両銘柄にはいくつかの大きな共通点がありますが、私はヒムズ＆ハーズ・ヘルスの方が割安であり、場合によってはパランティア・テクノロジーズよりも優れた投資対象だと考えています。

従来の多くの評価指標ではヒムズ＆ハーズ・ヘルスは割高に見えるかもしれませんが、私はこの株が今後12か月以内に100ドルに到達する可能性があると見ています。

🚨 ヒムズ＆ハーズ・ヘルスは、私の運用するポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」の中で最も好成績を収めている銘柄であり、ポートフォリオ全体は開始以来70%の上昇を記録しています。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）の2025年度第1四半期：再び驚異的な決算

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）は、5月5日に最新の2025年度第1四半期決算を発表しており、驚異的な決算を受けて20%以上の株価上昇を遂げました。企業は、成長と収益性の両面で引き続き卓越した成果を上げています。

同社の売上高は5億8,600万ドルに達し、前年同期比で111%の増加となりました。純利益は4,950万ドルに達し、345%の増加となりました。

（出所：ヒムズ＆ハーズ・ヘルスの2025年5月投資家向けプレゼンテーション資料）

サブスクリプション型の収益モデルが引き続き収益成長とマージン拡大を牽引しており、調整後EBITDAマージンは現在4%に達しています。

（出所：ヒムズ＆ハーズ・ヘルスの2025年5月投資家向けプレゼンテーション資料）

これまで同社は主に減量薬で知られていましたが、2025年には更年期障害やテストステロン療法といった新たな領域にも拡大を予定しており、多角的な専門領域への進出を進めています。

同社は、2030年までに65億ドルの売上高達成を目指しています。

（出所：ヒムズ＆ハーズ・ヘルスの2025年5月投資家向けプレゼンテーション資料）

より直近の目標としては、2025年に売上高24億ドルへの成長を掲げています。

急速に成長する企業であるHIMSは、いくつかの重要な戦略的施策も発表しています。たとえば、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスは、元アマゾン幹部であるNader Kabbani氏を最高執行責任者（COO）に任命しました。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）vs パランティア・テクノロジーズ（PLTR）

ここ1年で、ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）ほど好調な成績を収めた企業はほとんどありません。おそらく唯一比較できる存在はパランティア・テクノロジーズです。

（出所：TradingView）

実際、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスとパランティア・テクノロジーズの株価がしばしば連動して動いているのを見るのは非常に興味深いことです。

私の考えでは、これはこれら2社が非常に人気のある「リテール株」（もしくはミーム株）であることが一因だと思われます。

多くの投資家が、これらの高いボラティリティを持つ株に惹きつけられますが、実はそれ以外にも重要な共通点があります。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）の成長ストーリー

投資家がこれらの株に惹かれるもうひとつの大きな理由は、魅力的な成長ストーリーにあります。パランティア・テクノロジーズはAI分野の最前線に立ち、ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）はテレヘルスケア分野の革命を牽引しています。

いずれも高成長セグメントであり、単なるストーリーにとどまらず、実際に2024年には非常に力強い成長を遂げています。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）のプラットフォーム中心の戦略

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）とパランティア・テクノロジーズは、顧客層や提供するサービスは大きく異なりますが、どちらもプラットフォームを基盤としたビジネスモデルを採用しています。

Palantirは現在、特にAIPを中心に据えていますし、HIMSはオンラインプラットフォームを通じて、医療プロセス全体をよりシームレスにしています。

プラットフォームはスケーラブルで理解しやすいため、これらの株が高いバリュエーションプレミアムを享受できる理由にもなっています。

最終的に、両社は以下の特徴を共有しています。

• 成長の加速

• データ/AIおよびヘルスケアという高成長セグメントでの事業展開

• スケールに伴う高い収益性のポテンシャル

• リテール投資家からの高い人気

• かつて、あるいは現在も高い空売り比率を経験している

なぜヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）の方がさらに優れている可能性があるのか

もしこれらの株に新たに投資を考えているのであれば、私はいくつかのシンプルな理由から、今はヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）の方が優れた選択肢だと主張したいと思います。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）はB2Cビジネス

私は、ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）のB2C（対消費者向け）モデルの方が長期的なポテンシャルが大きく、より優れたビジネスモデルだと考えます。

パランティア・テクノロジーズは、少なくとも現時点では、大規模な政府契約に大きく依存しています。これは収益を不安定にし、特定の顧客に大きく依存するリスクを伴います。

実際、私がパランティア・テクノロジーズに強気である理由の一部は、AIPを通じて商業分野への展開を進めていることにありますが、これはまだ初期段階に過ぎません。

一方、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスはすでに広く認知されたブランドであり、新規顧客の獲得、継続的な収益確保、そして顧客のLTV（ライフタイムバリュー）拡大をより容易に実現できています。

AI vs ヘルスケア

AIとヘルスケア、どちらがより優れたビジネス分野なのでしょうか。これらは非常に広範なセグメントであり、実際には強く重なり合っていくでしょう。

ただし、私は最終的に人間にとって不可欠な存在であるヘルスケアの方に、より大きなポテンシャルがあると主張したいと思います。AIはヘルスケアをより完璧なものにするツールにはなりますが、ヘルスケアの方が消費者に近く、より直接的な需要が見込めるからです。

もちろん、もしパランティア・テクノロジーズが最終的に産業界・ビジネス界の中核インフラとなることができれば、この比較においてヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）が明確に勝っているとは言い切れないでしょう。しかし、現時点では両社のバリュエーションの差が妥当かどうか、改めて考える必要があるのではないでしょうか。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）のバリュエーション

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）は、投資家にとってより優れたビジネスであり、大きなTAM（総アドレス可能市場）、低いCAC（顧客獲得コスト）、高いLTV（顧客生涯価値）を持っています。しかし、パランティア・テクノロジーズと比べてはるかに割安です。

（出所：Seeking Alpha）

パランティア・テクノロジーズは、2年先の予想PER（株価収益率）で152倍で取引されていますが、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスは38倍にとどまっています。さらに、パランティア・テクノロジーズはヒムズ＆ハーズ・ヘルスの10倍以上の株価売上高倍率（P/S）で取引されており、株価純資産倍率（P/B）もHIMSの2倍になっています。

実際にキャッシュフローで比較すると、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスはキャッシュフロー倍率35倍であり、それほど割高とは言えません。一方、パランティア・テクノロジーズはキャッシュフロー倍率がほぼ200倍に達しています。

現在の水準では、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスの方がより魅力的な選択肢だと考えます。そして、パランティア・テクノロジーズがこれほどのバリュエーションに達していることを考えると、ヒムズ＆ハーズ・ヘルスも今後数か月にわたって上昇を続ける可能性が十分にあると、私は見ています。特に、空売り比率が依然として高い点を考慮すると、その可能性はさらに高まると考えています。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS） を取り巻くリスク

力強い第1四半期決算にもかかわらず、同社が直面する潜在的な逆風についても触れておくべきでしょう。

何よりも、セマグルチド（semaglutide）やその他の減量薬に関する不確実性が依然として大きいことが挙げられます。しかし、ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）は主要な製薬会社との提携を進めており、これらのリスクは徐々に低下してきています。

また、同社は急速な成長と製品ミックスの変化に伴い、粗利益率が82%から73%へと低下しているのも事実です。特に競合他社が市場に参入してくる場合、マージンのさらなる縮小が続く可能性も否定できません。

ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）に対する結論

総合的に見て、ヒムズ＆ハーズ・ヘルス（HIMS）は引き続き素晴らしい企業であると見ています。最近の株価急騰が部分的にはショートスクイーズによるものであることに疑いの余地は無いように見えますが、それでも私はこの企業がパランティア・テクノロジーズのようにプレミアムなバリュエーションを受けるに値する存在だと考えています。

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