強気ロビンフッド・マーケッツロビンフッド・マーケッツ(HOOD)今後の株価見通し:強固な財務基盤と成長見通しより割安感あり、30ドルも視野に!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国フィンテック企業であるロビンフッド・マーケッツ(HOOD)の最新の2024年第1四半期決算を踏まえて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- ロビンフッドは、強力なフリー・キャッシュフローと債務のない財務状況により、2025年夏までに株価が30ドルに達する可能性があると予想しています。
- 同社は、2024年に約10億ドルのフリー・キャッシュフローを生み出す見込みで、現時点で時価総額の約25%が制限されていない現金で構成されています。
- さらに、2024年には25%の年平均成長率を見込んでおり、同社のファンダメンタルズと成長見込みが株価上昇の要因とされています。
ロビンフッド(HOOD)に関して
本稿では、改めて、私がロビンフッド(HOOD)に強気であり、同社の株価が2025年夏までに30ドルに向かうと考えている理由を説明していきたい。
私のロジックは非常にシンプルである。
ロビンフッドは今後12ヶ月で約10億ドルのフリー・キャッシュフローを生み出すと予測している。
これにより、株価は予想フリー・キャッシュフローの約20倍に相当する。
さらに素晴らしい点は、同社時価総額の約25%が現金で構成されており、債務等が一切ないことである。
ロビンフッド(HOOD)に関する重要な背景
株式投資にはスタミナが重要である。
株価が上昇している局面では、誰もが利益を上げることができるだろう。
しかし、株価が一息つく時はどうだろうか?
ここで私が述べたい点は、株式投資から得られるリターンだけではなく、相場調整局面における力強さも重要であるということである。
高品質なビジネスに位置づけられ、強力なフリー・キャッシュフローの見込みがあり、市場の周期的変動に耐えられるビジネスに投資を出来ているだろうか?
ご覧の通り、ロビンフッド(HOOD)は非常に多くのフリー・キャッシュフローを生み出しており、さらに多額の余剰現金を保有している。
さらに、ロビンフッドは引き続きユーザー数が増え、それらのユーザーは同社のプラットフォームに多額の資金を預けている。
しかし、ここで重要な考慮事項に至る。
(日本語訳)純預金は第1四半期に記録的な112億ドル($11.2 Billion)に達し、年率換算で44%の成長率を示し、過去12ヶ月間で30%の成長率に寄与している。
そして、純預金(Net Deposits)は時間とともに着実に増加しているだけでなく、さらに重要なことに、5月のデータでは純預金が前年同期比で125%増加している。
では、その様な状況を踏まえると、何が同社の株価を抑えているのだろうか?
実際のところ、純預金は前月比では減少している一方で、前月は前年同期比では250%増加していた。
これが重要な課題である。
株価が下がる局面では、リスク許容度が低下し、その期間中には投資家の同社プラットフォーム上での純預金が少なくなる。
そして、基本的に、投資家はロビンフッドの純預金がピークに達したのではないかと懸念しているように見える。
しかし、私は違った見方をしている。
2024年5月、同社の純預金は36億ドルであり、2023年第2四半期全体の41億ドルにほぼ匹敵する。
これは、個々の意見やユーザー体験に関わらず、同社のプラットフォームに対する非常に強い需要を示している。
つまり、投資家が同社プラットフォーム経由で引き続き多額の資金を投資していることからも分かる通り、同社に信頼を示しているのである。
では、これらの背景を踏まえて、同社のファンダメンタルズについて話していきたい。
ロビンフッド(HOOD)の売上高:2024年は年平均成長率25%で成長予定
以前のレポートにおいて、私は下記の様に述べている。
「現時点では、ロビンフッド(HOOD)の収益が2024年に25%の年平均成長率で成長する可能性があると見ている。ただし、正直に言えば、2024年にはこれらの成長率を上回ると考えている。しかし、いつものように、保守的に見積もり、今後数ヶ月でこの数字を上方修正する余地を残しておく方が良いだろう。」
そして、上記のグラフからも分かる通り、投資家の純預金は引き続き増加している。
したがって、ロビンフッドの今年の売上成長率が25%の年平均成長率を超える可能性は十分にあると見ている。
しかし、当面は忍耐強く辛抱し、2024年7月末に予定されている2024年度第2四半期決算の結果で進捗を確認することが重要である。
この文脈を踏まえて、次に同社のバリュエーションについて話していきたい。
ロビンフッド(HOOD)のバリュエーション:予想フリー・キャッシュフローの20倍
ロビンフッド(HOOD)は約48億ドルの現金を保有しているが、ここでより重要な点はこの現金が制限されていないことである。
つまり、この現金に対する債務はなく、さらに、この現金は投資家の預金とは一切関係ないものである。
投資家の預金は別の数字であり、約45億ドルの制限付き現金である。
以上より、同社の時価総額の約25%が現金で構成されていることが分かる。
そして、同社は継続して多くの利益を上げているビジネスである。
ロビンフッドのEBITDAマージンが40%は持続可能ではないと仮定し、2024年にはEBITDAマージンが32%に緩和されると仮定しよう。
これは昨年より高いが、第1四半期の驚異的な結果よりは低い水準と言える。
そして、これらを踏まえると、同社は今後12ヶ月のいずれかの時点で10億ドルのEBITDAを達成する目前になると見ている。
完全に2024年度という訳ではないが、今後12ヶ月のいずれかの時点で10億ドルを達成することは妥当な見積もりであると考えている。
そして、以前述べたように、同社はほとんど資本支出を必要としない。
これは、ビジネスが25%の年平均成長率で成長しているにもかかわらず、予想フリー・キャッシュフローの約20倍で価格設定されていることを意味する。
ロビンフッド(HOOD)に対する結論
足元のロビンフッド(HOOD)の20倍の予想フリー・キャッシュフローというバリュエーションは魅力的であるように見える。
なぜなら、同社は今後12ヶ月で約10億ドルのフリー・キャッシュフローを生み出す可能性があり、強力な成長を示しているからである。
さらに、時価総額の約25%が制限されていない現金で構成され、さらに、債務がないことからも、同社は強固な財務状況を維持していると言える。
加えて、2024年も25%の年平均成長率を達成する可能性があることも踏まえると、2025年夏頃までに1株30ドル程度までの上昇余地もあるのではないかと見ている。
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