強気ロビンフッド・マーケッツロビンフッド・マーケッツ(HOOD)目標株価は30ドル!最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!

- 本稿では、注目の米国フィンテック企業であるロビンフッド・マーケッツ(HOOD)の2024年8月7日に発表された最新の2024年第2四半期決算の分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社の売上高成長率は予想を上回り、2024年にはEBITDAが10億ドルに達する可能性があり、このEBITDAの予測に基づくと、現在のバリュエーションは予想EBITDAの13倍となっております。
- いくつかの課題があるものの、個人投資家向けのトレーディングや純預金(Net Deposits)、顧客エンゲージメントで好調なパフォーマンスを見せており、持続的な成長が期待されています。
- そして、負債を持たないバランスシートと、時価総額の30%を占める現金を有することを踏まえると、同社の現在のバリュエーションは割安に見えます。
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)に関して
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)は、2024年8月7日に2024年度第2四半期決算を発表し、私の予想を大きく上回る業績を報告しました。具体的には、2024年後半にかけても売上高の成長率が非常に高い水準を維持すると予測されています。
唯一の懸念は、今四半期のフリー・キャッシュフローが低調だったことです。しかし、これは今四半期に多くの運転資本が使われたためです。この運転資本の使用は、今後の四半期で反転することが期待されています。
さらに、同社のEBITDA(利払い・税金・償却前利益)は2024年に10億ドルに達すると予想されており、これは私の予想よりも早い達成です。結果として、同社の株価は予想EBITDAの13倍というバリュエーションとなっています。
全体として、負債がなく、時価総額の30%を現金が占めるこの企業が、ここ数週間で市場で売り優勢となったのは残念な結果ではありますが、私は引き続き同社株式の目標株価として、2025年夏までに1株30ドルに達すると見ています。
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)の短期的な展望
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)は、アクティブトレーダー向けのサービス提供、顧客資産の増加、グローバルなサービスの拡大に重点を置く金融サービスプラットフォームです。このプラットフォームは、特に株式オプションや暗号通貨取引で大きな成長を遂げています。2024年度第2四半期には純預金(Net Deposits)が130億ドルに達し、Gold会員数が前年同期比60%増加し、顧客の強いエンゲージメントと売上高の成長を示しています。
短期的には、同社は株式とオプションの市場シェアを拡大し、アクティブトレーダー向けに競争力のある金利を提供することでマージン残高が大幅に増加しています。2024年度第3四半期のスタートも順調であり、高い取引量と純預金が続き、持続的な成長と利益の拡大を見込んでいます。
しかし、同社は課題にも直面しています。進展はあるものの、競争力のあるマージン金利が十分に提供できず、特に大きな資産を持つ顧客の利用を初期段階で妨げてきました。また、最近発生したBlue Ocean ATSによる技術的な障害は、24時間取引市場のような新しい製品の信頼性に関する問題を浮き彫りにしています。さらに、暗号通貨取引に関する規制環境は依然として不透明で、暗号通貨サービスの拡大に影響を及ぼす可能性があります。
しかし、同社株式に対する投資判断においては、注目すべき点は主に2つの要素であると見ています。それは、顧客の需要曲線と収益性の向上です。それ以外の要素はあまり重要ではなく、投資家の利益に大きな影響を与えるものではないと考えています。勿論、興味深い情報もありますが、直接的なリターンを生むものではないと見ています。
これらの背景を踏まえ、以下のチャートをご覧ください。
ご覧の通り、時間の経過とともに純預金は前年比で急速に増加しています。もちろん、グラフは滑らかではありません。人生において直線的なものは少ないですが、平均すると純預金の増加は否定できない事実です。同社についてどのような意見があったとしても、顧客は実際に自信の財布で支持を示しており、毎月何十億ドルもの資金を同社のプラットフォームに預けています。
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)の売上高:2024年に年平均成長率30%の成長を遂げる可能性
以前のロビンフッド・マーケッツ(HOOD)に関するレポートにおいて、私は下記の通り説明しています。
「現時点では、ロビンフッド(HOOD)の収益が2024年に25%の年平均成長率で成長する可能性があると見ている。ただし、正直に言えば、2024年にはこれらの成長率を上回ると考えている。しかし、いつものように、保守的に見積もり、今後数ヶ月でこの数字を上方修正する余地を残しておく方が良いだろう。」
「そして、上記のグラフからも分かる通り、投資家の純預金は引き続き増加している。したがって、ロビンフッドの今年の売上成長率が25%の年平均成長率を超える可能性は十分にあると見ている。しかし、当面は忍耐強く辛抱し、2024年7月末に予定されている2024年度第2四半期決算の結果で進捗を確認することが重要である。」
レポートの詳細に関心のある方は、インベストリンゴのプラットフォーム上より、是非、下記のレポートをご覧いただければと思います。
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)今後の株価見通し:強固な財務基盤と成長見通しより割安感あり、30ドルも視野に!
上述の通り、以前から私は同社の今年の売上高成長率が25%の年平均成長率(CAGR)を達成すると考えていました。2024年度第2四半期は、同社にとって比較が最も厳しい四半期でしたが、それでも40%増加しました。そのため、2024年後半は2024年前半よりも強いパフォーマンスを示す可能性があると見ています。
したがって、2024年前半が前年比で40%成長したことを考えると、2024年後半はさらなる成長を遂げ、年間成長率で30%を達成することは十分に可能であると見ています。
では、同社の成長率を念頭に置いて、バリュエーションについて考えてみましょう。
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)のバリュエーション:予想EBITDAの13倍
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)は45億ドルの現金を保有しています。さらに重要なのは、この現金が完全に自由であることです。つまり、この現金に対して、何の負債もありません。また、この現金は投資家の預金とも無関係であり、投資家の預金である制限付き現金は約46億ドルあります。つまり、同社の時価総額の30%は現金で構成されており、繰り返しとなりますが、これらの現金は、何の制約もない純粋な現金です。
次に、過去12か月間の同社のEBITDAは8億1800万ドルに達しました。
しかし、ここで重要なのは、同社が設備投資(Capex)をほとんど必要としないことです。この企業はまだ成長段階にあるため、四半期ごとにフリー・キャッシュフローが大きく変動しますが、上記のグラフからも分かる通り、EBITDAは安定しており、足元で急速に増加しています。
この点を踏まえて、以前の同社に関するレポートにおいて私が述べたことを思い出してください。
「そして、これらを踏まえると、同社は今後12ヶ月のいずれかの時点で10億ドルのEBITDAを達成する目前になると見ている。完全に2024年度という訳ではないが、今後12ヶ月のいずれかの時点で10億ドルを達成することは妥当な見積もりであると考えている。そして、以前述べたように、同社はほとんど資本支出を必要としない。」
以前、同社は来年に10億ドルのEBITDAを達成する可能性があるが、2024年には達成しないだろうと述べました。しかし、現在のビジネスの収益性を考えると、たとえ同社のEBITDAマージンが驚異的な44%からもう少し控えめな35%に下がったとしても、今年中に10億ドルのEBITDAを達成できるでしょう。
2025年に同社がどの程度の利益を上げるかを予測するのは難しいですが、12億ドルは達成可能な予想だと考えています。したがって、同社株式は将来の予想EBITDAの13倍のバリュエーションで取引されていることとなります。
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)に対する結論
ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)の予想EBITDAの13倍というバリュエーションは、負債のないバランスシートと、時価総額の30%が現金であることを考えると、割安であるように見えます。
同社の力強い成長軌道と、2024年に予想される10億ドルのEBITDAを考慮すると、同社が過小評価されている点は明らかであるように見えます。同社は、高水準の売上高を生み出すだけでなく、顧客のエンゲージメントと預金の成長もしっかり管理しています。
以上より、同社の現在のバリュエーションは、同社の本質的価値と将来の可能性を反映しておらず、割安感がある見ています。
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