強気ジョンソン・エンド・ジョンソンジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)配当金は1.24ドル!予想配当利回り3%超の注目の配当株の最新決算に迫る!
- 本稿では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ:配当王・予想配当利回り3.35%・配当性向47%・1株当たり配当金1.24ドル)の2024年4月16日に発表された最新の2024年度第1四半期決算と配当推移に関するトレンド、さらに、同社の財務パフォーマンスを詳細に分析していきます。
- そして、それらの分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳細に解説していきます。
- 同社は、医薬品と医療機器を主な事業とする世界最大級のヘルスケア企業であり、過去61年間連続して増配を続ける配当王としても知られています。
- 2024年第1四半期のEPSは前年同期比で成長を見せ、過去5年間の年平均成長率は9.80%と安定した収益性を示していますが、希薄化後EPSの変動には収益性におけるリスクもあります。
- 配当利回りは3.35%、過去5年間の配当成長率は5.80%と高い配当実績を持ち、財務状況も安定しているため、今後も成長が期待される企業です。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の概要
セクター:医薬品
現在の株価:148ドル
時価総額:3579億3000万ドル
弊社算出の一株当たり本質的的価値:186.41ドル
安全マージン:20.32%
過去5年間の配当成長率:5.80%
次回配当落ち日:2024年5月20日
次回配当支払い日:2024年6月4日
予想配当利回り:3.35%
過去5年間の売上高成長率:1.20%
過去10年間の売上高成長率:2.80%
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ:予想配当利回り3.35% / 配当性向47% / 61年間連続増配 / 配当王)は、世界最大かつ最も多様なヘルスケア企業であり、主に医薬品部門、医療機器部門の2部門で構成されている。
地域的には、総売上高の半分強が米国で生み出されている。
医薬品部門は、免疫学、腫瘍学、神経学、呼吸器学、循環器学、代謝性疾患などの治療分野に重点を置いている。
一方で、医療機器部門は、整形外科、手術器具、視力ケア、および少数の小規模分野に焦点を当てている。
また、ベビーケア、美容、オーラルケア、一般用医薬品等に焦点を当てていたコンシューマー部門は、2023年にケンビュー(KVUE)という新しい社名でスピンオフされている。
また、同社は過去61年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
そして、2024年4月16日に2024年第1四半期決算を発表している。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の収益と成長に関して
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の2024年度第1四半期の非経常損益項目を除くベースでのEPSは2.71ドルとなり、前四半期の2.29ドルと比較してプラスの成長を実現している。
加えて、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は9.80%で、過去10年間の年平均成長率は6.70%となっており、同社の最近のパフォーマンスはやや加速しているように見える。
ただし、希薄化後EPSは前四半期に大きく変動していることからも、収益性における潜在的なボラティリティを示していると言えるだろう。
一方で、同社の2024年度第1四半期の1株当たり売上高は、8.799ドルで、前四半期の9.723ドルを若干下回っている。
しかし、今後10年間の同社の業界の成長予測、並びに、同社の過去の財務レバレッジの程度を考慮すると、同社がさらに拡大する可能性があることを示唆している。
以上より、過去の高い成長実績と安定した財務実績を持つジョンソン・エンド・ジョンソンは、業界の成長とビジネスチャンスを生かし、将来の利益成長を牽引する立場にあると思われる。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の配当に関して
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は、過去数年間一貫した配当成長を示してきた。
過去5年間の配当成長率は5.80%で、過去3年間の配当成長率は5.70%となっており、これは同社が株主への配当を着実に増やしていることを示している。
また、EBITDA純有利子負債倍率は1.01倍で、同社の利益に対する負債が管理可能な水準にあることを示唆しており、これは配当の安定性にプラスに働くと言える。
さらに、予想配当利回りは3.35%で、同社は配当による収入を求める投資家に競争力のあるリターンを提供している。
そして、直近、同社は1株当たりの配当金(DPS)として1.24ドルの支払いを発表している。
この配当金支払いは、四半期配当の一貫したトレンドを示しており、株主に定期的な配当収入で報いるという同社のコミットメントを示している。
同セクターと比較した場合、ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当成長率と予想配当利回りは業界標準と同水準であり、同社がヘルスケア・セクターの中でも配当収入重視の投資家にとって魅力的な候補であり続けていることを示している。
予想配当利回り:3.35%
配当性向:47%
配当カバレッジ・レシオ:3.01
5年間の配当成長率:5.80%
EBITDA純有利子負債倍率:1.01
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のバリュエーションに関して
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の現在の株価は148ドルで、弊社算出の一株当たり本質的価値である186.41ドルより割安で取引されており、また、実績PERも10.36と比較的低水準となっている。
また、EV/EBITDA倍率は12.57となっており、EBITDAに対して同社が相対的に割安であることを示している。
一方で、株価売上高倍率は4.19となっており、株価が売上に比べて割高で取引されていることを示唆している。
さらに、PEGレシオは36.88と高く、同社株価の割高感を示しているように見える。
ただし、5年平均、10年平均と比較すると、同社は株価売上高倍率、EV/EBITDA倍率で割安感がある。
加えて、実績PERは過去の平均を下回っており、割安感を示唆している。
業界平均と比較すると、ジョンソン・エンド・ジョンソンのバリュエーション指標は概ね同水準か若干下回っており、現在の市場環境では魅力的な株価・バリュエーションである可能性を示している。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のリスクとリターンに関して
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。
まずマイナス面では、過去3年間に37億ドルの長期債務を発行しており、全体的な債務水準は許容範囲とみなされるものの、投資家は今後の債務水準には継続して注意を払うべきであろう。
加えて、同社インサイダーによる同社株式の売却活動としては、過去3ヶ月間に2件、合計で68,288株の売却取引が確認されていることからも、同社インサイダーの同社株式の見通しへの自信のなさを示唆している可能性がある。
さらに、予想PERが実績PERより高水準にあることからも、同社の収益性の低下リスクも意識される。
一方でプラス面では、ピオトロスキーFスコアの7は健全な財務状況を反映し、 ベニッシュMスコアの-1.79は同社が利益操作をしている可能性が低いことを示している。
そして、拡大する営業利益率、歴史的低水準に近い低いPBRとPER、予測可能な売上高と利益の成長、10年ぶりの高水準に近い予想配当利回り、4.42という強力なアルトマンZスコアは、同社への投資を検討する際に安心感を与える材料である。
全体として、考慮すべきリスク要因はあるものの、ジョンソン・エンド・ジョンソンの強力な財務指標と過去の実績が懸念の一部を緩和していると見ている。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のインサイダー取引分析によると、過去12ヶ月間、インサイダーによる同社株式の買い付けは確認されていないが、インサイダーによる同社株式の売却は5件確認されている。
これは、社内のインサイダーが同社株式の売却を通じて利益を得たり、ポジションを調整したりしていることを示している可能性がある。
ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずかに0.19%である点にはご留意いただきたい。
一方、機関投資家の同社株式の保有比率は41.39%と高く、機関投資家が同社株式に大きな存在感を示していることが分かる。
以上より、インサイダーによる売却が投資家心理に影響を与える可能性があるため、同社の取締役や経営陣の売買動向の分析を考慮することが不可欠であると言える。
全体として、インサイダー取引の動きと保有比率を組み合わせることで、ジョンソン・エンド・ジョンソンに対するインサイダーや機関投資家の関与と信頼の度合いについてのより深い洞察が得られるだろう。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の流動性に関して
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の流動性は高く、直近営業日の一日の出来高は9,602,000株で、過去2ヶ月間の1日平均出来高は7,390,206株となっている。
これは、同社株式の取引が活発であることを示しており、投資家は大きな価格変動なしに株式を売買する十分な機会を得ることができると言える。
また、同社株式のダークプール指数(DPI)は29.32%となっており、取引活動のかなりの部分がダークプールで行われていることを示している。
※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。
この高水準のDPIは、同社株式の価格発見への透明性と市場全体の効率性に影響を与える可能性がある。
そして、この水準は、機関投資家がこの銘柄を積極的に取引していることを示唆している可能性がある。
また、ダーク・プールにおける流動性は同社株価の安定に寄与し、株価のボラティリティを低下させるとも言える。
全体として、ジョンソン・エンド・ジョンソンの流動性と取引指標は、健全なレベルの市場活動と投資家の関心を示している。