やや強気コカ・コーラコカ・コーラ / KO / 予想配当利回り3% / 強気 / 配当王:最新の23年3Q決算分析と今後の株価見通し・将来性
イアニス・ ゾルンパノス- アトランタに本社を置くコカ・コーラ(KO:予想配当利回り3.12%)は、1886年に設立された世界最大のノンアルコール飲料会社である。
- そして、同社は2023年10月24日に2023年第3四半期決算を発表している。
- また、同社は過去61年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
コカ・コーラ(KO)の概要
セクター:飲料、ノンアルコール
現在の株価: 58ドル
時価総額: 2547.8億ドル
弊社算出の一株当たり本質的価値: 67.9ドル
安全マージン: 13.21%
過去5年間の配当成長率:3.20%
配当落ち日: 2023年11月30日
配当支払い日: 2023年12月15日
予想配当利回り: 3.12%
過去5年間の売上高成長率:3.00%
過去10年間の売上高成長率: -2.10%
1886年に設立されたアトランタに本社を置くコカ・コーラ(KO:予想配当利回り3.12%)は世界最大のノンアルコール飲料会社である。
同社は炭酸飲料、水、ジュース、コーヒーなどの主要カテゴリーをカバーする200ものブランドによる強力なポートフォリオを保持している。
また、ボトラーや流通パートナーとともに、コカ・コーラやライセンスブランドの飲料最終製品を世界200以上の国や地域の小売店や外食店を通じて販売している。
同社は総売上高の約3分の2を海外で稼ぎ出しており、その大部分は中南米とアジア太平洋の新興経済圏から得ている。
そして、同社は2023年10月24日に2023年第3四半期決算を発表している。
加えて、同社は過去61年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
コカ・コーラ(KO)の収益と成長
コカ・コーラ(KO)の前期業績は好調で、1株当たり利益(EPS)は前々期の0.78ドルに対し0.796ドルとなり、これは前々四半期比2.05%の成長である。
希薄化後EPSも増加し、第2四半期の0.59ドルから第3四半期は0.71ドルとなった。
一方で、一株当たり売上高では、第2四半期の2.758ドルから第3四半期の2.755ドルへとわずかに減少した。
しかし、これは前年同期の1株当たり売上高2.546ドルをまだ上回っている水準である。
長期的なパフォーマンスを見ると、同社は過去5年間一貫した成長を見せており、経常外損益を除くベースでの過去5年間のEPSの年間平均成長率(CAGR)は30.00%であり、10年間の年平均成長率も1.80%とプラスである。
さらに、飲料業界の成長に関しては、今後10年間の予測はプラスであり、消費者需要の増加と新製品のイノベーションに牽引され、安定した成長が見込まれる。
また、過去の財務レバレッジの度合いを分析すると、同社は安定した財務体質を維持していることが分かる。
同社は強固なバランスシートを有し、負債水準も効果的に管理していることから、成長余力があり、将来の成長機会に投資できることを示しているように見える。
全体として、同社は前四半期に力強い収益をあげ、プラスの成長傾向にあることを踏まえると、同社は飲料業界の成長機会を上手く活用する上で好ポジションにあると見ている。
コカ・コーラ(KO)の配当
コカ・コーラは過去5年間一貫した配当成長率を示しており、年間3.20%の増加となっている。
また、EBITDA有利子負債倍率は2.58倍で、収益に比べて負債が妥当な水準であることを示している。
さらに、予想年間配当利回りは3.12%であり、投資家が配当を通じて同社株式への投資に対する適正なリターンを期待できることを示している。
直近の四半期を見ると、同社は1株当たり0.46ドルの現金配当を支払っており、この配当金は2023年12月15日に、2023年12月1日現在の株主名簿上の株主に対して支払われたものである。
同社の配当実績を同セクターと比較すると、同社の配当成長率は業界平均と同水準であることが分かる。
このことは、同社が配当支払いにおいて競争力を維持していることを示唆している。
全体として、同社の配当成長と安定した配当支払いは、配当を求めるインカム投資家にとって魅力的な選択肢となっている。
予想配当利回り:3.12%
配当性向:74%
配当カバレッジ・レシオ: 1.37
5年間の配当成長率:3.20%
EBITDA有利子負債倍率:2.58
コカ・コーラ(KO)のバリュエーション
コカ・コーラの現在の株価は58.93ドルであり、弊社算出の一株当たり本質的価値の67.9ドルより低く、株価が過小評価されている可能性を示している。
実績PERは23.67であり、投資家が利益の1ドルにつき23.67ドルを支払うことを望んでいることを示唆しており、これは5年および10年の平均よりも高い水準である。
また、株価売上高倍率は5.67であり、投資家が売上高1ドルにつき5.67ドルを支払うことを望んでいることを示しており、これも5年および10年の平均より高い。
PEGレシオは2.17となっており、予想利益成長率に基づく株価の割高感を示唆している。
しかし、EV/EBITDAレシオは17.92であり、利払い・税引き・減価償却・償却前利益ベースでは、株価が過小評価されている可能性を示唆している。
全体として、同社のバリュエーション・レシオは過去の平均と比較してまちまちである。
実績PERと株価売上高倍率は高いことから、割高の可能性を示しているが、EV/EBITDAレシオは割安を示唆している。
株価の相対的価値をよりよく理解するためには、業界平均との関連で株価評価を検討する必要があると考える。
コカ・コーラ(KO)のリスクとリターン
コカ・コーラ株のリスク評価分析では、プラス要因とマイナス要因が混在している。
マイナス面では、同社の総資産は売上高を上回るペースで増加しており、潜在的な非効率性を示している。
また、粗利益率は低下傾向にあり、年平均-1.2%となっている。
さらに、5件のインサイダーによる同社株式の売却があった一方で、インサイダーによる買い付けはなかった。
配当性向も74%と高く、配当が持続可能でない可能性を示唆している。
一方で、プラス面では、Fスコアが9と非常に健全な状況を示しており、Mスコアが-2.67であることから、同社がマニュピレーターである可能性は低いと考えられる。
さらに、営業利益率は拡大しており、これは通常良い兆候である。
実績PBR、実績PER、株価売上高倍率はいずれも3年来の低水準に近く、配当利回りも3年ぶりの高水準に近いことを踏まえると、同社株が潜在的に割安であることを示している可能性がある。
加えて、アルトマンZスコアは4.23と同社の強固な財務状況を示しており、同社株への投資のプラス面をさらに強化している。
結論として、売上総利益率の低下や配当性向の高さなどマイナス要因もあるが、Fスコア、Mスコア、営業利益率の拡大などプラス要因もあり、同社株の総合的なリスク評価は比較的良好であると言える。
コカ・コーラ(KO)のインサイダー(内部関係者)による売買
過去12ヶ月間、コカ・コーラのインサイダーによる買い付けはなかったことから、会社のインサイダーが積極的に株式を購入していないことを示している。
しかし、この期間に18件のインサイダーによる売りがあり、一部のインサイダーが保有株を売却していることを示唆している。
但し、同社のインサイダー保有率はわずか0.76%であり、これはインサイダーが同社株のごく一部のみを保有していることを意味する。
一方、同社の機関投資家保有比率は36.96%で、同社株式の大部分を機関投資家が保有していることを示している。
これは、投資信託や年金基金などの機関投資家が同社に高い関心と信頼を寄せていることを示唆している。
全体として、同社のインサイダー取引のトレンド分析では、インサイダーによる買い付け活動は見られず、インサイダー保有比率は比較的低い。
しかし、機関投資家の保有比率が高いことは、同社に対する機関投資家の関心が高いことを示している。