coca cola can with water
07 - 26 - 2024

中立
コカ・コーラ
中立
以上より、同社の現在のバリュエーション水準は、割高でもなく、割安でもなく、フェアバリューに近い水準で取引されているように見えます。
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コカ・コーラ(KO:予想配当利回り2.9%)2024年2Q決算は好調!62年間増配する配当王の今後の株価見通しと将来性!

イアニス・ ゾルンパノスイアニス・ ゾルンパノス
  • コカ・コーラ(KO:予想配当利回り2.91%・配当性向66%)は1886年に設立され、ジョージア州アトランタに本社を置き、世界最大の清涼飲料メーカーとして、200以上の国と地域で500以上のブランドを展開しています。
  • 同社は安定した財務パフォーマンスを維持しており、62年間連続して増配を実施していることから「配当王」として投資家から高い評価を受けています。
  • また、2024年7月23日に発表された最新の2024年度第2四半期決算では、売上高と利益がともに増加し、全体として堅調な業績を示しています。

コカ・コーラ(KO)の概要

セクター:飲料(ノンアルコール)

現在の株価:66ドル

時価総額:2,846.9 億ドル

弊社算出の一株当たり本質的価値:66.22ドル

安全マージン:0.23%

過去5年間の配当成長率:3.30%

前回の配当落ち日:2024年6月14日

前回の配当支払い日:2024年7月1日

予想配当利回り:2.91%

過去5年間の売上高成長率:5.70%

過去10年間の売上高成長率:-0.80%

コカ・コーラ(KO:配当王・予想配当利回り2.91%・配当性向66%)は、1886年に設立され、米国ジョージア州アトランタに本社を置く、世界最大の清涼飲料メーカーです。代表的な炭酸飲料「コカ・コーラ」をはじめ、スプライト、ファンタ、ミニッツメイド、パワーエイド、ダサニなど500以上のブランドを展開しており、200以上の国と地域で製品を販売しています。

ビジネス面では、グローバルなサプライチェーンとディストリビューションネットワークを活用し、地域ごとのニーズに応じた製品開発とマーケティング戦略を展開しています。また、買収戦略を通じて製品ラインを拡充し、コスタコーヒーの買収によってコーヒー市場にも参入しました。財務面では、安定した収益性を誇り、連続した配当支払いを行い、投資家から高い評価を受けています。また、同社は総売上高の約3分の2を海外で得ており、その大部分はラテンアメリカとアジア太平洋の新興経済圏となっています。

さらに、同社はサステナビリティにも注力しており、リサイクル可能なパッケージの使用拡大、水資源の保護、カーボンフットプリントの削減などの取り組みを行っています。地域社会への貢献として、教育支援プログラムやスポーツイベントのスポンサーシップなど、多岐にわたる活動を展開しています。マーケティングとブランド戦略においても革新を続け、ブランドの知名度と消費者のロイヤルティを高めています。

そして、同社は2024年7月23日に2024年第2四半期決算を発表しており、また、過去62年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っています。


コカ・コーラ(KO)の最新の2024年度第2四半期決算に関して

コカ・コーラ(KO、2024年6月30日に終了した最新の2024年度第2四半期決算において、非経常損益項目を除くベースでのEPS(EPS without NRI)は0.84ドル(前四半期:0.72ドル)、希薄化後のEPSは0.56ドル(前四半期:0.74ドル)、また、1株当たり売上高も2.862ドル(前四半期:2.615ドル)と、希薄化後のEPSは前四半期比で減少するも、非経常損益項目を除くベースでのEPS1株当たり売上高は上昇という着地となっています。

そして、この内容は、同社の利益と売上高の成長トレンドを反映しているように見えます。

一方で、長期的なパフォーマンスを見ると、下記のチャートからも分かる通り、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は7.10%で、過去10年間の年平均成長率は3.90%となっており、足元では成長がさらに加速しており、ポジティブな兆候であると言えます。

また、同社業界の成長予測は、今後10年間の見通しが明るいことを示唆していることからも、コカ・コーラの収益成長軌道をさらに後押しする可能性があると言えます。

※チャート上の値は年間ベースであり、非経常損益項目を除くベースでのEPS(EPS without NRI)の直近4四半期の合計値


コカ・コーラ(KO)の財務パフォーマンスに関して

コカ・コーラ(KOの財務パフォーマンスを、総資産利益率(ROA)、自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、ジョエル・グリーンブラット氏の資本利益率(ROC)、加重平均資本コスト(WACC)の観点から分析していきます。

まず、同社の過去5年間のROICの中央値は11.71%で、ROEの中央値は42.82%となっており、一貫して高いパフォーマンスを実現しており、これは、同社が投下資本と株主資本から効果的にリターンを得ていることを示しています。

また、過去5年間のROCの中央値は127.20%となっており、同社が継続して経済的価値を生み出していることを示唆しています。

さらに、同社のROICとWACCを比較すると、足元のROICは13.13%となっており、これは過去5年間のWACCの中央値である5.84%、さらに、現在の水準である6.36%のいずれの水準よりも高い水準となっています。

そして、ROICがWACCを上回っていることは、同社が株主にプラスの経済価値を継続的に生み出していることを示しています。

さらに、同社のROEは一貫して高く、過去10年間の最高水準は49.61%となっている一方で、WACCの水準も過去10年間は比較的安定しており、中央値は5.67%となっています。

全体として、コカ・コーラの財務パフォーマンス、資本配分、経済的な価値創造に関する指標を見てみると、同社が資本コストを上回るリターンを生み出すために経営資源を効果的に活用していることが分かります。


コカ・コーラ(KO)の配当に関して

コカ・コーラ(KO)は、過去数年間一貫した配当成長を示しており、過去5年間の配当成長率は3.30%で、過去3年間の配当成長率は3.90%となっており、さらに、同社は62年間連続で増配しており、米国株配当王の一角を担っています。

また、同社の予想配当利回りは2.91%で、配当性向は66.0%となっており、利益のかなりの部分が配当として株主に還元されていることを示しています。

一方で、同社のEBITDA純有利子負債倍率は2.81倍と基準値の2.0倍を小幅に上回っており、この比率は驚くほど高いという訳ではないですが、今後も同倍率の水準は継続的にチェックをした方が良いと思われます。

さらに、過去の予想配当利回りの水準と比較すると、下記のチャートからも分かる通り、同社の予想配当利回りは過去10年間で変動しており、最高水準は4.18%、最低水準は2.59%となっています。

そして、現在の予想配当利回りである2.91%は、過去10年間の中央値である3.05%に近く安定性を示していると言えます。

全体として、コカ・コーラの配当成長率は安定しており、EBITDA純有利子負債倍率は許容範囲内にあると言えますが、投資家は、今後も継続して同社の債務返済能力と財務リスクの効果的な管理能力を注視すべきであるようにも見えます。

予想配当利回り:2.91%

配当性向:66%

配当カバレッジ・レシオ:1.31

過去5年間の配当成長率:3.30%

EBITDA純有利子負債倍率:2.81倍

※DPS(Dividend Per Share):1株当たりの配当金

Dividend Yield:予想配当利回り

※Dividend Payout:配当性向


コカ・コーラ(KO)のバリュエーションに関して

コカ・コーラ(KO)は現在、弊社算出の一株当たり本質的価値である180.41ドルを下回る、154.69ドルで取引されていることからも割安に見えます。

また、株価売上高倍率は6.13倍で、投資家が同社によって生み出された売上高1ドルに対して6.13ドルを支払っていることを示唆しており、過去5年間の同指標の平均と比較した場合には割安であるように見えます。

さらに、EV/EBITDA倍率は19.78倍となっており、株価がEBITDAに対して妥当な倍率で取引されていることを意味しています。

一方で、実績PERは26.75倍となっており、株価が過去の収益に比べて相対的に割高であることを示している。

ただし、業界平均と比較すると、同社のバリュエーションは合理的に見え、株価売上高倍率とEV/EBITDA倍率は業界標準の範囲内にあると言えます。

加えて、これらの指標を5年平均、10年平均と比較すると、同社は過去のバリュエーション水準と概ね同じ水準で取引されているように見えます。

以上より、同社の現在のバリュエーション水準は、割高でもなく、割安でもなく、フェアバリューに近い水準で取引されているように見えます。

そのため、投資家は、今後も、これらのバリュエーション水準が著しく変動していないかを継続的にチェックする必要があるでしょう。


コカ・コーラ(KO)のリスクとリターンに関して

コカ・コーラ(KOのリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたいと思います

まずマイナス面では、同社の長期債務は過去3年間で44億ドル増加しているが、全体的な債務水準は許容範囲と言えます。

また、インサイダーによる同社株式の売却の動きは顕著で、過去3ヶ月で9件のインサイダーによる同社株式の売却があり、合計で358,262株が売却されています。

加えて、株価は10年来の過去最高値圏を推移していることからも、割高の可能性を示唆し、また、上記のチャートからも分かる通り、予想配当利回りは2年来の低水準に近く、投資家の配当収入が減少していることを示しています。

一方でプラス面では、ベニッシュのMスコアは-2.53で、基準値の-1.78を下回っていることからも、同社が利益操作を行っている可能性が低いことを示唆しています。

さらに、同社の営業利益率は拡大しており、これは一般的にポジティブな兆候であると言えます。

また、アルトマンのZスコアは4.31となっており、同社の財務体質が強固であることを示しています。

以上より、コカ・コーラのデータにはポジティブな材料とネガティブな材料が混在していることを考慮すると、投資家は同社株式を投資対象として評価する際には慎重に進める必要があるように見えます。


コカ・コーラ(KO)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して

コカ・コーラ(KO)のインサイダー取引分析では、過去12ヶ月間で22件のインサイダーによる同社株式の売却が報告されている一方で、インサイダーによる同社株式の買い付けが確認されていません。

これは、同社のインサイダーが同社株式の今後の株価見通しに対して、必ずしも強気で見ていないことを示唆している可能性があります。

ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずか0.76%である点にはご留意ください。

一方で、機関投資家による同社株式の保有比率は38.18%と高く、機関投資家の同社株式にたいする関心が一定量あることを示唆しています。

以上より、投資家は、インサイダーと機関投資家の保有比率の変化を今後もモニターする必要があり、投資判断を下す際には、他のファンダメンタル分析、テクニカル分析とともに、これらの要因を考慮すると良いでしょう。


コカ・コーラ(KO)の流動性に関して

コカ・コーラ(KOの流動性は高く、直近営業日の一日の出来高は16,039,294株で、過去2ヶ月間の1日平均出来高は11,563,230株となっており、同社株式に対する一貫した取引があることを示唆しています。

また、同社株式のダークプール指数(DPI)は38.11%となっており、取引活動のかなりの部分がダークプールで行われていることを示しています。

※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。

この高水準のDPIは、同社株式の価格発見への透明性と市場全体の効率性に影響を与える可能性があります。

そして、この水準は、機関投資家がこの銘柄を積極的に取引していることを示唆している可能性があります。

また、ダーク・プールにおける流動性は同社株価の安定に寄与し、株価のボラティリティを低下させるとも言えます。

全体として、コカ・コーラは魅力的な流動性と取引活動を示しており、加えて、ダークプール取引においても顕著な存在感を示していることが分かります。

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