強気メルカドリブレすべて表示メルカドリブレ / MELI / 強気:ラテンアメリカ銘柄の最新の2023年第2四半期決算分析と今後の株価見通し・将来性
ジェームズ・ フォード- メルカドリブレ(MELI)は2023年8月2日に23年第2四半期決算を発表している。
- 同社は急成長を遂げ、収益性を拡大し続けているが、フィンテック分野等を中心に、まだまだ成長余地が残されている。
- 現在のPEGの水準からも、私は同社は依然として魅力的なバリュエーションで取引されていると見ている。
メルカドリブレ(MELI)について
メルカドリブレ(MELI)は、しばしば、ラテンアメリカのアマゾン(AMZN)と形容される。
それは、同社が、ラテンアメリカ地域で最大のeコマース事業を展開しているためである。
しかし、その活動はeコマース事業だけにとどまらない。
実際に、メルカドリブレ(Mercado Libre)は、同社のeコマース部門のことを指している。
そして、Mercado pagoとMercado Creditoはフィンテック部門を指し、Mercado Enviosは物流部門、その他には、Mercado shopsとMercado adsも存在する。
メルカドリブレは、投資家に非常に人気のある銘柄であるが、その理由は収益の伸びを見れば分かる。
しかし、最も重要なことは、2019年頃からフリーキャッシュフローが急増していることであり、この急増が、同社をさらに魅力的な投資先としていることである。
メルカドリブレ(MELI)の最新の業績
メルカドリブレの最新の決算は、同社の株価の好調なトレンドを裏付けている。
上記の図から見て分かるように、売上の伸びは右肩上がりを続け、為替調整後ベースで57%増となった。
また、同社は収益性を高めながら売上を伸ばしている。
結果として、利益率は6.7ポイント拡大し、更に、一年前と比較して、営業利益(Income from Operations)は2倍以上になった。
メルカドリブレの最大の懸念事項の一つは、常に収益性であったが、足元では、16%を超える強固な営業利益率(Income from Operations Margin)により、同社は、現在、潤沢なキャッシュを手にしている。
また、キャッシュフローが改善すれば、会社の財務状況も改善し、レバレッジ比率の低下に反映されることが分かる。
私がメルカドリブレ(MELI)を好きな理由
メルカドリブレは素晴らしい企業であり、株価は既に高く評価されているが、依然として、良い投資対象にもなると考えている。
私がメルカドリブレを好きな理由は、主に3つある。
eコマースの成長
勿論、eコマースは世界中で成長しており、特に、ラテンアメリカでは、その兆候は顕著である。
下記の図にも見られる通り、2023年には、ブラジルやメキシコといった地域がeコマースの成長で世界平均を上回っており、こうした傾向は、今後5~10年間続くことが予想される。
フィンテック
メルカドリブレは、eコマースで既に大きな成長を遂げているが、フィンテックではさらに大きなチャンスがあると見ている。
ラテンアメリカは、依然として銀行口座を持たない人々が多く存在することから、メルカドリブレが、この層にサービスを提供する大きなチャンスがあると見ている。
成人の72%がスマートフォンを持っているが、成人45%が銀行口座を持っていないのが現状である。
更に、銀行業務とeコマースには、多くの相乗効果がある点も注目頂きたい。
以上より、メルカドリブレには、このセグメントにサービスを提供するチャンスがあると考える。
多様化
私がメルカドリブレを気に入っているもう一つの理由としては、同社が、広範囲に渡るラテンアメリカ市場へのエクスポージャーを提供しているという点である。
ブラジルやメキシコのようなラテンアメリカの多くの経済は、COVIDの大流行後、非常に好調に推移しており、この傾向は今後も続く可能性がある。
加えて、成長機会が欧米より大きいだけでなく、外国人投資家は、現地通貨高から利益を得ることができる。
メルカドリブレ(MELI)のバリュエーション
メルカドリブレは、多くのバリュエーション指標で非常に高く評価されているが、私が最も好きな指標では、未だ過小評価されている。
見ての通り、PERは80を超えており、非常に高い水準にあるが、これは高い成長とマージンの拡大により正当化することが可能であり、これはPEGレシオに反映されている。
PEGレシオはまだ1を下回っており、今日の株価水準であっても、未だ上昇余地があることを示唆している。
メルカドリブレ(MELI)に関するリスク
勿論、投資にはリスクがつきものであり、メルカドリブレも例外ではない。
ラテンアメリカ市場は急成長している一方で、アマゾンをはじめとする企業間での激しい競争が繰り広げられている。
一方、メルカドリブレがサービスを提供する地域は広く、経済が好調な国もあれば、苦戦している国もある。
その最たる例がアルゼンチンであり、過去5年間、非常に高いレベルのインフレに苦しんでいる。
メルカドリブレ(MELI)に対する結論
全体として、メルカドリブレは素晴らしい長期投資先だと考えている。
同社は、ラテンアメリカ市場と共に成長するのに非常に適したポジションにあり、新たな分野にて成長するチャンスはいくらでも残されていると見ている。
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