やや強気マネーライオンマネーライオン / ML / 強気:フィンテック銘柄の2023年3Q決算分析と今後の株価見通し・将来性(Moneylion)

- マネーライオン(ML)は2023年11月7日に好調な2023年第3四半期決算を発表し、苦戦する他のフィンテック企業を上回る着地となっている。
- 株価はEBITDAの4倍と割安で、2024年のEBITDAは6000万ドルになると予測されている。
- 同社の消費者向け事業は圧倒的であり、新規顧客の80%がサード・パーティ製品を採用するなど、力強い成長を示唆している。
マネーライオン(ML)への投資テーマ
マネーライオン(ML)の第3四半期決算は好調な着地であった。
他のフィンテック企業が苦戦しているように見える中で、このフィンテックは輝いて見える。
この銘柄を気に入る理由は沢山ある。
しかし、その中でも、特に、EBITDAの4倍という割安な価格で取引されている点は非常に魅力的に映る。
私のマネーライオン(ML)への過去の見解
先月、私は次のように述べた 。
「マネーライオンは急速に収益性を高めている。私の試算によれば、このペースでいけば、2024年にはマネーライオンのEBITDAは6,000万ドルに達するだろう。この場合、株価は来年のEBITDAの4倍になる。そして、この水準よりもさらに割安となる展開もあり得る。」
今回、私はこの点を再確認するだけでなく、今では、この見通しが保守的すぎることが判明したと考えている。
マネーライオン(ML)の短期的な見通し
マネーライオンは、消費者と企業の両方にサービスを提供する金融プラットフォームである。
消費者向け事業では、デジタル要求払い預金口座「RoarMoney」、金利0%キャッシング商品「Instacash」、顧客のクレジット・ヒストリーの構築とモニタリングを支援する会員制プログラム「Credit Builder Plus」等、様々なファースト・パーティの金融商品、並びに、サービスを提供している。
また、同社は、サード・パーティのマーケットプレイス金融事業も行っている。
上記の通り、同社の消費者向け事業は、事業全体の約 60% を占めている。
特に前年同期との比較では、この消費者部門が好調な業績を上げている。
しかし、特に印象的なのは、サード・パーティ製品の採用が伸びていることだ。
決算説明会でも述べられたように、第3四半期に追加された顧客の約80%が、プラットフォーム上での最初の製品としてサード・パーティ製品を採用しており、マーケットプレイス・アプローチの成功を実証している。
さらに、私が何度も申し上げてきたように、成功しているビジネスにおける最良の兆候は、顧客によるサービスの採用が力強く着実に進んでいることである。
同社の顧客導入曲線がいずれ鈍化することは避けられないが、今のところ、3桁の顧客増加率を維持している。
これは、ユーザーが同社のフィンテックアプリに共鳴していることを明確に示している。
次に、同社の財務状況を掘り下げてみたい。
マネーライオン(ML)の売上高成長率は安定
同社の成長率は鈍化している。
上記のグラフからも、前年と比較すると明らかであり、足元、収益成長率が加速しているようには見えないのが現状である。
しかし、一方で、トースト(TOST)やアップスタート(UPST)と比較すると、この事業がまだ成長できていることに大いに満足している。
ましてや、20%台半ばという成長率を実現しているのである。
マネーライオン(ML)の収益性プロフィールがこの事業の至宝
同社の第4四半期のガイダンスでは、EBITDAは約1300万ドルとなっている。
なぜこれが重要なのか?
というのも、これは、現在、この事業が5500万ドル近いEBITDAを前倒しで達成していることを意味するからである。
したがって、2024年にはマネーライオンが7000万ドル近いEBITDAを達成する可能性は十分にあると考えている。
これは、同社の価格がEBITDAの約3倍であることを意味する。
フィンテック業界は、非常に不安定で予測不可能な業界であり、無数の同業他社と競合していることは認識している。
そして、私の知る限り、その大半の企業が、現金垂れ流しの不採算企業である
しかし、マネーライオンはそうではない。
マネーライオン(ML)に対する結論
同社の第3四半期における好調な業績は、堅調で成長し続けている消費者セグメントと相まって、フィンテック業界における、同社のレジリエンスと市場における支配力を強調していると見ている。
サード・パーティ製品の目覚ましい採用率と、3桁の顧客成長率の持続により、同社の成功は同業他社を圧倒しているように見える。
さらに、同社の収益性は、依然として重要なビジネス上の資産であり、当事業は強固なEBITDA成長を実証し、一貫した財務成長を実現している。
市場での地位を固めつつある同社は、ボラティリティと資金流出が大きな特徴であるこの分野で、収益性の高い企業として注目に値する例であり、フィンテック分野の中でも突出した業績を上げている。