【Part 5:テクノロジー】マンデードットコム(MNDY)のmonday Serviceとは?
コンヴェクィティ- 本編は、注目の米国テクノロジー企業であるマンデードットコム(MNDY)の将来性を詳細に分析した長編レポートとなり、10の章で構成されています。
- 具体的には、マンデードットコムの最新の決算分析、競争優位性、4つの主要製品カテゴリーの進展、AI開発、そして最後にバリュエーション分析について詳しく解説していきます。
- そして、本稿【Part 5】では、同社の注目の製品の1つであるmonday Serviceに関して詳しく解説していきます。
- monday Serviceは、IT部門に特化した既存のITSMツールとは異なり、法務や財務、人事など複数部門を横断した包括的なビジネスリクエストプラットフォームを提供し、自動化機能やAIを活用して業務効率を向上させます。
- この新サービスは、カスタマイズ性やマルチチャネル対応に優れ、既存のツールを補完する形で展開されることを目指しており、企業全体での活用を促進する可能性を秘めています。
※「【Part 4:テクノロジー】マンデードットコム(MNDY)のmonday Devとは?」の続き
前章ではマンデードットコム(MNDY)の注目の製品の1つであるmonday Devに関して詳しく解説しております。
本稿の内容への理解をより深めるために、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上にて、前章も併せてご覧ください。
マンデードットコム(MNDY)のmonday Serviceとは?
年内にGA(一般提供)が予定されているmonday Serviceは、マンデードットコム(MNDY)のWorkOSプラットフォームを基盤にした4つ目の製品です。
この新サービスは、多くのマンデードットコムユーザーがプラットフォームをチケット管理に活用していることを受けて開発されました。
monday Serviceは、アトラシアン(TEAM)のJiraやサービスナウ(NOW)の主要製品といった既存のITSMソリューション(企業がITサービスの設計、提供、管理、改善を効率的に行うためのツールやプロセス)と競合する可能性がありますが、直接的な機能比較ではなく、monday Devと同様に、既存のソリューションが対応しきれていないワークフローの隙間を埋める独自のアプローチを採用しています。
monday Serviceは、従来のチケットシステムの枠を超えた幅広い機能を提供することを目指しています。
一般的なチケットシステムがIT関連の問題やリクエストに特化しているのに対し、monday Serviceは法務、財務、人事など、複数の部門をまたぐリクエストに対応できる包括的なビジネスリクエストプラットフォームを目指しています。
このような広範囲な対応により、単なるリクエスト管理だけでなく、通常手作業で時間のかかるタスクの自動化や効率化も可能にします。
(出所:monday Service)
monday Serviceの大きな特徴は、その柔軟性とカスタマイズのしやすさです。
たとえば、IT担当者はマンデードットコムのインターフェース上で、自身の業務に合わせてチケット管理の仕組みを簡単に調整できます。
また、従業員や外部の関係者がリクエストを提出できる外部向けポータルを作成することも可能です。
さらに、この機能は複数のコミュニケーションチャネルに対応している点で一層優れています。
チケットへの対応は、GmailやOutlook、mondayの受信ボックスなどのプラットフォームとシームレスに統合できるほか、外部向けポータル専用に設計されたWorkFormチャネルも利用可能です。
このマルチチャネル対応により、サービスチームは効率的でスムーズなワークフローを構築できるだけでなく、内部・外部の利用者にとってのアクセス性も大幅に向上します。
(出所:monday Service)
さらに、マンデードットコムはmonday Serviceに「monday AI」を統合することで、機能性と効率性を大幅に向上させています。
AIを活用した主な機能には、課題の自動分類による優先順位付けの効率化や、マネージャーが必要とする全体像の提供があります。
これにより、対応速度が向上するだけでなく、実用的なデータに基づく意思決定が可能になります。
また、monday AIは過去の課題データを活用してセルフヘルプガイドを作成することもできます。
たとえば、特定の問題が繰り返し発生している場合、チケット管理者はmonday AIを使って、その問題に対応するセルフヘルプガイドを作成できます。
このガイドは、ユーザーが問題の詳細を入力するときにサイドバーに表示される仕組みです。
このように、monday ServiceとAIの組み合わせにより、セルフサービス向けの包括的なナレッジベースが構築されることが期待されています。
また、monday ServiceはMNDYのワーク管理プラットフォームとシームレスに統合できる点でも優れています。
この統合により、マーケティング、営業、デザイン、DevOpsなどの従来は分断されていた部門とITが連携し、課題解決の迅速化や組織全体の一体感が向上します。
さらに、この製品のビジョンには、リクエストの自動化と解決を推進することで手作業への依存を減らし、全体的な業務効率を高めることも含まれています。
初期の段階では、monday Serviceには強力なクロスセルの可能性があると考えられていますが、ServiceNowのような既存のITSM(ITサービス管理)ツールを置き換えるのではなく、それらを補完する形で展開されることになりそうです。
これはmonday Devの戦略に近いアプローチであり、当初の市場参入(GTM)戦略もこの方向性になると見られます。
従来のITサービス管理を超えたワークフローやユースケースに対応することで、マンデードットコムは企業全体でのプラットフォームの有用性を高め、monday Serviceをより汎用的なソリューションとして位置付けることを目指しています。
要するに、monday Serviceは単なる従来型ITSMツールの競争相手ではなく、より広範でカスタマイズ可能なビジネスリクエストプラットフォームとしての役割を担っています。
その柔軟性、AIによる自動化機能、チケット作成におけるマルチチャネル対応、そして部門を横断した対応力により、マンデードットコムの製品群に新たな価値を加えています。
これにより、規模を問わず多くの企業での導入を促進する可能性を秘めています。
(出所:monday Service)
次章では、同社の注目の製品の1つであるmonday AIについて詳しく解説していきます。
※続きは「【Part 6:テクノロジー】マンデードットコム(MNDY)のmonday AIとは?」をご覧ください。
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