04/09/2024

マイクロン・テクノロジー / MU:半導体・AI株の最新の2024年第2四半期決算分析と今後の株価見通し(Micron)

black and white magnetic cardダグラス・ オローリンダグラス・ オローリン
  • マイクロン・テクノロジー(MU)は2024年3月20日に2024年第2四半期決算を発表している。
  • 同社の業績と売上高は予想を上回り、今後の予測も有望で業績が上向く可能性を示している。
  • 同社は生産プロセスを強化し、高帯域幅メモリー(HBM)に注力しており、収益性の改善が期待される。

マイクロン・テクノロジー(MU)の24年第2四半期決算に関して

24年第2四半期決算

調整後EPS 0.42ドル(予想:-0.25ドル)

売上高 58.2億ドル(予想:53.5億ドル)

24年度第3四半期ガイダンス

EPS 0.45ドル±0.07ドル(予想:0.09ドル)

売上高 66.0億ドル(予想:60.0億ドル)

Non-GAAPベースの売上総利益率26.5%±1.5%(予想:20.3%)

このような好業績は、サイクルが好転したときに見られるようになる。

現在、株価はこれを予想し始めているが、HBMの価格ダイナミクスを考慮すると、私はマイクロン・テクノロジー(MU)が収益性で新たな周期で最高値を更新する能力に自信を持っている。

最も重要なのは、資本集約度が2倍ではなく、マイクロンにとっては3倍であることである。

実際に、DRAMの供給サイドのダイナミックさには驚かされている。

下記は同社の決算発表後の市場アナリストとの説明会おける発言である。

原文:In terms of the -- your question about how we went -- how the trade ratio for HBM3E how we arrived at 3. I think we've always said it was more than 2. And I think we're just kind of providing more color on where we're seeing it landing now. It's a -- there are a few different factors there in that trade ratio. One is the die size between the HBM die and a standard DDR5 die. The second is the yield trade-offs that are there in trying to be able to deliver a high-performance product with such a high die stack and a complex in particular, complex assembly and test process. And then the third is the fact that we now have a logic interface wafer that we need to produce as well, which also takes DRAM capacity. So we're including all of those in our trade ratio, and we do believe that this is similar for us with everyone else in the industry because the HBM die is standard across the industry based on the GenX standard.

日本語訳:HBM3Eの取引比率が3倍となった理由についてのご質問ですが、私たちは常に2以上だと言ってきたと思います。今、私たちが見ているところでは、より多くの情報を提供しているところだと思います。その取引比率にはいくつかの異なる要素が存在します。1つは、HBMのダイと標準的なDDR5のダイの間のダイサイズです。2つ目は、このような高いダイ・スタックと複雑なアセンブリおよびテスト・プロセスで高性能製品を提供しようとする際の歩留まりのトレードオフです。そして3つ目は、ロジック・インターフェイス・ウェハーも生産する必要があり、これにはDRAM容量も必要です。そのため、私たちはこれらすべてを取引比率に含めています。 HBMのダイはGenX規格に基づいて業界全体で標準化されているため、これは業界の他のすべての企業と同様だと考えています。

さらに優れているのは、DRAMと比較してすでにマージンが大きいことである。

これは驚くべきことであり、非常にポジティブな兆候である。

原文:And keep in mind that even with what we've talked about today, for us, as we're starting to ship production revenue this quarter, it's already margin accretive versus the rest of DRAM. So we are getting a pricing premium for the higher costs that we're incurring to build the HBM product.

日本語訳:また、今日お話ししたことを踏まえても、今四半期から生産出荷を開始する当社にとっては、DRAMの他の製品と比較して、すでにマージンが増加していることに留意してください。つまり、HBM製品を製造するために発生する高いコストに対して、価格プレミアムを得ているのです。

現在、マイクロンは消費電力を30%削減すると宣伝していますが、そのような劇的な消費電力の改善を本当に信じるのは難しいというのが本音である。

しかし、本当の注目点は、2024年がすでに売り切れで、2025年が割り当て中だということです。

これはメモリ業界にとって最高のケースである。

原文:HBM is a very exciting product. We have an industry-leading product here, best performance specs, 30% lower power, a lot of customer demand, more customer demand than we know how to meet. And you have heard already in our prepared remarks and in the following Q&A that 2024 is sold out, 2025, overwhelming majority already allocated.

日本語訳:HBMは非常にエキサイティングな製品です。業界をリードする製品であり、最高の性能スペック、30%低い消費電力、多くの顧客需要、私たちが対応する方法を知っている以上の顧客需要があります。2024年は完売し、2025年は圧倒的多数がすでに割り当て済みであることは、準備発言やその後の質疑応答ですでにお聞きいただけたと思います。

では、残りの事業を見てみたい。

マイクロン・テクノロジーは、キャパシティのシフトについて正しいことを言っている。

彼らはすでに新しいノードに移行しており、ウェハーの構造的な減少につながっている。

これは供給の伸びが鈍化していることを意味する。

原文:And the second is this comment that we've been making. And we've been trying to be transparent that we see -- we have undertaken a strategy to structurally reduce the wafer start capacity across both DRAM and NAND. And we're doing that to be able to take some of that capacity and equipment and actually apply it to converting to these leading-edge nodes. It's a capital-efficient way to get the benefits of these new technologies. These new technologies in and of themselves have lower cost. But they also have better performance, lower power, in particular, 1-beta. Again, that's the building block for our HBM has higher performance and lower power than others in the industry and certainly than our prior node. But that structural reduction also reduces our capability overall to -- on supply. And those 2 factors are common to DRAM and NAND.

日本語訳:もうひとつは、私たちが以前から申し上げていることです。私たちは、DRAMとNANDの両方において、ウェハースタート容量を構造的に削減する戦略をとっています。そして、それはその生産能力と設備の一部を、最先端ノードへの転換に充てることができるようにするためです。これは、これらの新技術のメリットを得るための資本効率の良い方法です。これらの新技術は、それ自体が低コストとなっております。しかし、特に1-betaは、性能も良く、消費電力も低くなっております。繰り返しますが、これが当社のHBMの構成要素であり、業界他社よりも、また、当社の従来ノードよりも高い性能と低消費電力を実現しています。しかし、この構造的な削減は、全体的な供給能力も低下させます。この2つの要因は、DRAMとNANDに共通するものです。

最後に、マージンについて触れたい。

供給減による価格改善が大きな原動力となり、マージンが650bps増加している。

この大半は、在庫引当金が放出されたことによるものである。

そのため、将来的にはHBMがマージンを押し上げるだろうと見ている。

原文:Maybe I'll start, Mehdi, and Sumit and Manish can continue to. You may want to go on mute, Mehdi. There we go. I tried to lay out on the general call or the main call the arc of gross margin over the next few quarters and then how that extends into next year. Price has been the dominant factor in the margin expansion over the last couple of quarters and including the second quarter of 19 points. And then this increase in second to third quarter of 650 basis points. Price is the dominant factor. But increasingly, price, while it will continue to increase into '25 and we believe through '25, other factors will contribute to margin expansion. Favorable mix effects through a number of value-added products that you heard about today, first and foremost, HBM. And then also just the resumption of more normal cost downs, excluding this HBM effect because the period costs are coming off and the node transitions are occurring and so forth that drive those costs down.

日本語訳:多分、僕が始めて、メフディ、そしてスミットとマニッシュが続けることになるだろう。ミュートにした方がいいよ、メフディ。では始めよう。私は、一般的な電話会議または主な電話会議で、今後数四半期にわたる売上総利益率の推移と、それが来年にどのように拡大するかを説明しようとしました。ここ数四半期、そして第2四半期の19ポイントを含むマージン拡大において、価格が支配的な要因となっています。そして第2四半期から第3四半期にかけては650ベーシス・ポイントの上昇となりました。価格は支配的な要因です。しかし、価格は25年に向けて上昇を続け、私たちは25年を通じて上昇すると思っていますが、他の要因もマージンの拡大に寄与すると思われます。本日聞かれたような多くの付加価値製品による有利なミックス効果、何よりもまずHBMです。さらに、このHBMの効果を除いた場合にも、より通常のコスト削減が再開されることになります。なぜなら、期間中のコストが下がり、ノード移行が起こるなどして、コストが下がるからです。

さらに、ようやく活気を取り戻しつつあるデータセンターの支出について触れたい。

原文:But data center is stronger. The traditional data center server sales are starting to improve. We're getting upside on the DRAM side as well as on the data center SSD side. And we're also starting -- we are also seeing obviously exceptionally strong demand coming from AI servers. And these AI server demand, of course, there is the HBM angle, which we have discussed at nauseam. But very strong DDR5 demand, and our DDR5 has certainly far more demand than we have supply. So we are chasing supply there on very tight on the leading edge there. And of course, the strength in the data center SSD is also very notable.

日本語訳:しかし、データセンターは好調です。従来のデータセンター・サーバーの売上は改善し始めています。DRAMの面でも、データセンター向けSSDの面でも上向きになりつつあります。また、AIサーバーの需要も非常に高まっています。AIサーバーの需要には、もちろんHBMの側面もあり、これについては何度も議論してきました。しかし、DDR5の需要は非常に旺盛で、当社のDDR5は供給量をはるかに上回る需要があります。そのため、われわれは最先端で非常にタイトな状態で供給を追いかけています。もちろん、データセンター向けSSDの好調も注目に値します。

ほとんどの投資家が衝撃を受けると思いますが、まもなく新たな周期で最高水準のマージンが期待できると見ている。

また、現在の粗利益率20%から50~60%になる可能性があり、四半期売上高が~80億ドルになる日も近いと考えている。

そして、最後の周期の最高水準は、少なくとも今回の周期の半ばの収益水準と同等になると見ている。

さて、問題はこのことがマイクロン・テクノロジーの株価に反映されているかどうかである。

株価はしばしば極端に割安になり、仮に~300億ドルの収益を60%以上の粗利益率で得たとしても、EPSは10~15ドルにしかならないと思う。

そのため、典型的なピーク収益倍率を達成するためには、HBMの大規模な新規需要とDRAMの価格上昇に牽引されながら、粗利率が新たな周期で最高水準となることで、新たな最高の売上高水準(400億~500億ドルか)を達成することを素直に信じる必要がある。

私見では、そのベースケースはすでに株価の中にあり、その可能性はないよりはあるが、このサイクルがどこで終わるかを予測したり理解したりするのは難しい。

別の言い方をすれば、仮にピーク時のEPSが20ドルであり、株価が~5~6倍の収益でピークを迎えることが多いという確信があったとしても、それは今日の株価が適正価格であることを意味する。

これが半導体セクターの難しいところである。

マイクロン・テクノロジーンについては、すでに簿価の上限に近づいているが、意味のあるビートと平均を上回る周期がやってくると見ている。

しかし、あらゆるところで株価倍率が急上昇しており、多くの人が純粋に、半導体にはかつて見たことのないような楽観主義があると見ていると言える。

それは正当なことだが、今回は違うと信じるべきだ。

それは危険な提案・仮定であるが、これがこのサイクルの現実であると個人的には思う。

特にHBMが牽引するメモリーには、スーパーサイクルが到来する。

しかし、株価はすでにそれを織り込んでいる。

これがどうなるかは誰にも分からないが、私は特にメモリー企業に対する再評価を短期的に強気に見積もっている。

私は、競争上の位置づけからもSkハイニックスを好んでいる。

簡単なセットアップではないが、もしあたなが同社の株を既に保有しているのであれば、イジェクト・ボタンを引く(同社株を売却する)準備はできているはずである。