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11 - 22 - 2024

やや強気
リアルティ・インカム
やや強気
Realty Incomeは、その規模とスケールを活かし、取引や資金調達、配当の安定性で優位性を発揮する、業界トップクラスの運営力を持つREITです。
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【高配当】リアルティ・インカム(O)の将来性:予想配当利回りは5.6%で配当金は0.2635ドルと高配当が魅力的!

ヴェンカット・ ラガーヴァンヴェンカット・ ラガーヴァン
  • 本稿では、注目の米国高配当銘柄であるリアルティ・インカム(O:予想配当利回り5.6%・配当金0.2635ドル)の11月4日発表の最新の2024年第3四半期決算分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • REITは、分散された不動産基盤から確実な配当とインフレ対策を提供し、本稿では、30年以上にわたって株主のために安定した増配を続けている注目の配当貴族銘柄を取り上げます。
  • リアルティ・インカムは、世界7位規模のREITであり、安定した配当を提供しつつ、FFOやAFFOといった指標で高い収益力を示しています。 
  • REITは手軽に不動産投資ができる金融商品として、配当を通じた安定収入やインフレ対策、ポートフォリオの分散効果を提供します。

はじめに

土地の所有は、古くから地位や安定の象徴とされてきました。

人類の初期の社会では、土地は富や権力の源とされ、地域社会の成長や発展に大きな役割を果たしてきました。

この土地への強い憧れは時代を超えて受け継がれ、現代においても多くの人々の心に響く普遍的な夢となっています。

アメリカでは、土地所有は「アメリカンドリーム」の核ともいえる存在で、財産を所有することは独立や安心感、経済的な成功を象徴します。

家を購入したり不動産に投資したりすることは、単なる経済的な選択肢を超え、「夢が現実になる」ことを実感させる具体的な一歩と言えるでしょう。

不動産所有が富や成功の重要な指標であり続ける中で、成功の形は必ずしも一つの家や土地の所有に限定されるわけではありません。

不動産投資信託(REIT)を活用することで、数十万件に及ぶ物件の所有に間接的に関わることが可能です。

REITとは、多くの投資家から集めた資金をもとに不動産を運用し、その収益を投資家に分配する仕組みの金融商品です。

REITは、主にオフィスビル、商業施設、住宅、物流施設、ホテルなどの不動産を対象とし、賃貸収入や売却益を得ることで利益を生み出します。

REITはポートフォリオの分散効果を高めるだけでなく、配当を通じて安定した収入を得る可能性も提供します。

また、インフレ対策としての効果が期待でき、長期的に見ても競争力のあるリターンを生み出してきた実績があります。

さらに、金利の低下は不動産セクターに追い風となっています。

そして、本稿では、30年以上にわたって増配を継続してきた注目の米国配当貴族銘柄、リアルティ・インカム(O)をご紹介します。

さっそく見ていきましょう!

リアルティ・インカム(O:予想配当利回り5.6%・配当金0.2635ドル)

リアルティ・インカム(O)は、世界7位の規模を誇るREITで、8か国にわたる物件を保有し、不動産総資産額は約580億ドルに達します。

リアルティ・インカムは、2024年11月4日に2024年第3四半期決算を発表しており、第3四半期末時点で稼働率は98.7%を記録し、賃貸または売却可能な物件は196件、平均賃貸契約期間は9.4年となっています。

さらに、この期間に更新された170件の賃貸契約で105%の賃料回収率を達成しました。

そして、同四半期中には、7億4,010万ドルを初年度平均キャッシュ利回り7.4%で新たに投資し、92件の物件を売却して2億4,900万ドルの純収益を得ました。

この結果、年間売却予想を5億5,000万~6億ドルに上方修正しています。

また、堅調な投資ペースを受け、年間FFO(Funds From Operations)予想の下限を4.15~4.21ドルから4.17~4.21ドルへ引き上げました。

FFOとは、REITの収益力を測るための指標で、税引前利益に減価償却費を加え、不動産売却益や売却損を除外したものです。

減価償却費は会計上の非現金費用であり、実際のキャッシュフローに影響しないため、これを加算して収益力をより正確に評価します。

加えて、不動産売却益や損失は一時的な要因とみなされるため、通常の運営から得られる収益を示すFFOから除外されます。

結果、FFOは、REITがどれだけ安定的に配当を支払えるかを判断する際に重要な指標とされ、投資家にとっては収益力を評価するための有用なツールです。

そして、この予想中央値では、前年同期比4.8%の成長が見込まれています。

第3四半期には、リアルティ・インカムはニューヨーク証券取引所上場30周年を迎え、この30年間、毎年増配を続けてきました。

2024年度のAFFO(Adjusted Funds From Operations)予想の中央値を基に算出すると、同社の配当性向は75.4%となります。

AFFOは、不動産投資信託(REIT)の収益力を評価するための指標で、FFOをさらに調整したものです。

FFOに、物件の維持費用や一時的な要因を調整して算出され、REITが安定して配当を支払う能力をより正確に評価するために使われます。

「毎月配当を支払う会社」として知られる同社は、第3四半期末時点で52億ドルの流動性を確保しており、負債の返済スケジュールも分散されているため安定性が高いのが特徴です。

現在の債務返済スケジュール(単位:百万ドル)

(出所:リアルティ・インカムの2024年11月投資家向けプレゼンテーション資料

同社の負債の99%は無担保で、そのうち97%が固定金利で設定されており、平均残存期間は6.9年です。

この四半期には、2054年償還の5.375%無担保シニア債を5億ドル、2029年償還の5.000%無担保シニア債を3億5,000万ポンド、そして2041年償還の5.250%無担保シニア債を3億5,000万ポンド発行しました。

これらの発行条件は、歴史的に高い金利環境の中でも極めて有利な資金調達を実現していることを示しています。

以上より、リアルティ・インカムは、その規模とスケールメリットを最大限に活用し、取引、資金調達、配当の安定性で強みを発揮するなど、業界で最も優れた運営を行うREITの一つとして高い評価を得ています。

結論

世界には940以上の上場REITが存在し、その株式時価総額は合計で2兆ドルを超えています。

このセクターでは、収益の大部分を配当として分配することが義務付けられており、株主に安定した収入源を提供しています。

そして、REITに投資することで、テナント管理や建物の維持といった手間をかけずに、不動産市場の魅力を広範囲に享受することができます。

配当利回りが高いセクターを組み合わせたポートフォリオを構築すれば、金融市場を「家賃を支払うテナント」として活用することができます。

ポートフォリオは、消費者や企業の多様な経済活動を通じて安定した収益を生み出します。

日々の暮らしで経験すること、消費するもの、訪れる場所など、すべてが何らかの形でリターンに貢献し、その収益が毎月、四半期ごと、毎年と、定期的に還元されます。

これこそ、インカム投資の真髄と言えるでしょう。

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直近では、予想配当利回り8.93%の米国高配当BDCであるアレス・キャピタル(ARCC)や予想配当利回り6.9%の米国高配当MLPであるエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)、予想配当利回り7.1%の米国高配当REITであるヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)に関するレポートも執筆しております。

アレス・キャピタル(ARCC)

エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)

ヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)

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