やや強気ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションすべて表示【高配当】ブルー・アウル・キャピタル(OBDC)の将来性:配当利回りは9.9%で配当金は0.37ドルと高配当が魅力的!
ヴェンカット・ ラガーヴァン- 本稿では、注目の高配当BDC銘柄であるブルー・アウル・キャピタル・コーポレーション(OBDC:予想配当利回り9.9%・配当金0.37ドル)の2024年11月6日に発表された最新の2024年度第3四半期決算と配当推移、さらに、同社の財務パフォーマンスを詳細に分析していきます。
- そして、それらの分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 資産を売って老後資金を作るのはやめて、資産を活用して収入を得る仕組みを作りませんか? 従来の老後資金の考え方を見直し、より豊かな人生を目指しませんか?
- BDC(事業開発会社)は、アメリカ経済に欠かせない資金を提供しながら、株主にも安定した利益を還元しています。
- そして、ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションは、高配当利回りと安定した収益基盤を持つBDCであり、今後の合併によって信用品質や収益性の向上が期待されています。
はじめに
「手元にハンマーしかなければ、すべてが釘に見えるものだ」– アブラハム・マズロー
欲求階層理論で知られるアブラハム・マズローですが、実は「マズローのハンマー」という考え方でも知られています。
これは、人が慣れ親しんだ道具を過剰に使おうとする傾向を指します。
その道具が必ずしも最適な選択肢でなくてもです。
たとえば、ハンマーを使いこなす人が、本来はドライバーが適している場面でも、ハンマーを使って解決しようとするのです。
この認知バイアスは、株式投資にも当てはまります。
多くの投資家は「成長株投資」に偏っています。
それは、それが一番よく知られた方法だからです。
特に私たちの社会では、金融教育が少ない中で、「退職後のためにまずは大量の貯蓄を作り、退職後にそれを少しずつ取り崩す」という考え方が浸透しています。
しかし、この「貯めて崩す」という発想こそが、若い世代の退職後貯蓄が不足している大きな原因の一つとも言えます。
多くの若者は「収入が増えたらその時に貯金を始めればいい」と考えがちで、計画を先送りにしています。
また、定期的にお金を受け取り、それをやりくりする感覚自体が失われつつあるのも一因でしょう。
私自身は、「貯めて崩す」のではなく、「素晴らしい企業群」を積み上げています。
それらの企業は、安定した収入を配当金という形で私に支払ってくれるのです。
貯蓄を取り崩して生活費を賄う代わりに、配当金を給料のように受け取る仕組みを作っています。
かつては企業に労働の対価としてお金をもらっていましたが、今では企業の所有者として報酬を得ています。
この方法なら、計画的な予算管理が可能になり、老後も安心して過ごすことができるのです。
本稿では、そんな「配当生活」を支えるのにふさわしい企業を一つご紹介します。
この企業は、現在2桁の高い配当利回りを提供しているだけでなく、今後何十年にもわたって安定した収入をもたらしてくれる可能性があります。
さあ、詳しく見ていきましょう!
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ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーション(OBDC):予想配当利回り9.9%・配当金0.37ドル
ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーション(OBDC)は、予想配当利回り9.9%を誇るBDC(ビジネス・ディベロップメント・カンパニー:事業開発会社)で、米国内の中規模企業に対して融資や流動性の提供、経営支援を行っています。
ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションはブルー・アウル・キャピタル(OWL)が運営しており、姉妹BDCであるブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションIII(ティッカー:OBDE)と共に上場しています。
BDCに関しては、他の注目の高配当BDCであるアレス・キャピタル(ARCC)に関する下記のレポートにおいて詳しく解説しております。
関心がございましたら、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、併せてご覧いただければと思います。
最近発表されたブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションの決算では、純投資収益(NII)が1株あたり0.47ドルと、前期の0.48ドルからわずかに減少しました。
また、1株当たり純資産価値(NAV)は15.28ドルとなり、前期の15.36ドルから微減しています。
この主な原因は金利の低下です。
同社は固定金利で資金を借り入れ、変動金利で融資を行うビジネスモデルを採用しているため、収益が金利の変動に左右されます。
同社は過去2年間、「補足的配当」を支払ってきました。
「補足的配当」とは、持続性がない可能性がある一時的な配当を意味します。
同社の場合、高金利による余剰収益を原資としていますが、金利が低下すればこれらの収益は維持できないと予想されています。
第4四半期には、0.05ドルの補足的配当と0.37ドルの通常配当が発表されました。
補足的配当は今後も支払われると見られますが、その金額は四半期ごとに変動し、来年にかけて徐々に減少する可能性があります。
この減少ペースは、FRBの利下げの動きによって大きく影響を受けるでしょう。
なお、同社の資産の健全性は安定しており、公正価値ベースで不稼働状態にある投資は全体のわずか0.7%にとどまっています。
(出所:ブルー・アウル・キャピタルの2024年第3四半期決算資料)
さらに、借入先のうち、想定を下回るパフォーマンスを示している割合は7.3%で、前四半期の9%、2023年末の10.7%から改善しています。
ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションは姉妹会社であるブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションIIIとの合併を予定しており、この合併は2025年第1四半期に実施される見込みです。
1月に開催予定の特別株主総会での承認を経て進行する計画です。
合併は承認される可能性が高く、両社にとってメリットがあると期待されています。
両BDCは同じ運営会社によって管理されているため、保有する資産に多くの共通点があります。
特に、ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションIIIはファーストリーン債務(第一順位担保付債務)の割合が高いため、合併後にはブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションの信用品質が向上すると見込まれます。
ファーストリーン債務とは、借入人が債務を返済できなくなった場合に、担保として提供された資産に対して最優先の権利を持つ債務のことです。
この「第一順位」とは、担保資産の売却などによって得られる資金が、他の債権者に分配される前に、この債務の返済に充てられることを意味します。
また、規模の経済の効果により、コスト効率の改善や運営の効率化といった相乗効果が期待されます。
合併後のポートフォリオ構成 - OBDCとOBDE
(出所:ブルー・アウル・キャピタルの2024年第3四半期決算資料)
さらに、ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションIIIは平均信用品質がブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションより高いため、合併が完了すれば信用品質が全体的に向上し、キャッシュフローにも良い影響を与えると考えられます。
以上より、この合併は株主にとって有益であり、合併後の新会社はより高い収益を生み出し、配当の増加も期待できるでしょう。
ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーション(OBDC)に対する結論
ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーション(OBDC)は、優良なBDCとして、その実力を確立しています。
市場に登場した当初から、上場BDCの中でも最大級の規模を誇り、現在もその地位を維持しています。
今回のブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションIII(OBDE)との合併によって、その規模はさらに拡大する見込みです。
経営陣は金利の変動や、不況時に発生しうるデフォルト増加といったリスクに備えた体制を整えており、その鍵となるのがファーストリーン債務(第一順位担保付債務)への注力です。
この戦略により、高い安全性を確保しています。
補足的配当は、金利低下に伴い徐々に終了する可能性がありますが、通常配当は長期的に維持され、安定して支払われ続けると期待されています。
BDCの役割は、必要に応じて配当を増やしたり補足的配当を行ったりすることですが、最も重要なのは、1株当たり純資産価値(NAV)を安定または成長させ、それに伴って配当も安定し成長していくことです。
退職後の生活には、安定した収入が不可欠です。
歴史的に成長を続ける経済に投資することで、その収入を得ることが可能になります。
退職したからといって、経済や社会との関わりを断つ必要はありません。
ただし、毎日働いて収入を得る生活を続けたいとも限りません。
そこで、ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションのようなBDCを活用することで、経済に投資しつつ安定した収入を確保し、働かずに快適な生活を送ることができる可能性があります。
これが私の「インカム投資法」の真髄であり、インカム投資の最大の魅力です。
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直近では、予想配当利回り6.3%のベライゾン(VZ)、予想配当利回り7%のグローバルX MLP ETF(MLPA)、予想配当利回り5%のAT&T(T)、予想配当利回り8.93%の米国高配当BDCであるアレス・キャピタル(ARCC)や予想配当利回り6.9%の米国高配当MLPであるエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)、予想配当利回り7.1%の米国高配当REITであるヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)、予想配当利回り5.6%の米国高配当REITであるリアルティ・インカム(O)に関するレポートも執筆しております。
ベライゾン(VZ)
グローバルX MLP ETF(MLPA)
AT&T(T)
エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)
ヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)
リアルティ・インカム(O)
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アナリスト紹介:ヴェンカット・ ラガーヴァン
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