強気PDDホールディングスPDDホールディングス / PDD / 強気:2024年第1四半期決算速報・業績分析と今後の株価予想・将来性(Pinduoduo)

- PDDホールディングス(PDD:予想配当利回り0%)は時価総額でアリババを抜き、中国企業のトップ3になると予想されている。
- 同社は2024年5月22日に2024年第1四半期決算を発表しており、好調な財務実績と研究開発への投資は、同社のさらなる成長の可能性を示している。
- また、同社の革新的なサプライチェーンモデルと海外市場への進出は、同社の継続的な成功につながる。
- 目標株価:2025年夏までに220ドル
PDDホールディングス(PDD)への投資に関して
PDDホールディングス(PDD)は驚異的なスピードで成長している。
実際に同社の時価総額は今日アリババ・グループ・ホールディング(BABA)の時価総額を抜き、今後、時価総額で中国企業のトップ3に入ると私は考えている。
米国の投資家が投資対象外と考えがちな'「中国」企業であることを差し引いても、同社の将来性は驚異的としか言いようがない。
ご存知のように、私はインフレクション投資家として、すべてのビジネスはバランスシートから検討しなければならないと考えている。
そして、バランスシートの点において、同社は他の多くのポイントと同様に輝いている。
例えば、同社は300億ドル以上の純現金と短期証券を保有しており、別の言い方をすれば、時価総額の15%以上が現金で構成されているのである。
とはいえ、同社が成長のための積極的な投資に注力していることは明らかであり、そのため、今回の決算発表においてマイナスの側面が無かった訳ではないということは認める。
この点については、後程、説明する予定である。
とはいえ、幾つかのマイナス側面があるにもかかわらず、私は同社株式の見通しに対して強気で見ており、2025年夏までの目標株価として、一株あたり220ドルと見ている。
なぜPDDホールディングス(PDD)なのか?なぜ今なのか?
PDDホールディングス(PDD)は中国のeコマース・プラットフォームで、安価な製品や商品を幅広く提供している。
同社は、ショッピング体験と商品選択の幅を広げるため、テクノロジーに多額の投資を行っている。
同社または子会社のTemuとして50カ国で事業を展開し、さらなる成長と消費者とのエンゲージメントを促進するため、ダブル11やダブル12のショッピング・フェスティバルのような取り組みにも注力している。
同社は、農家や商人をサポートをしながら持続可能な成長の実現を目指す中、研究開発への戦略的投資を重視しており、研究開発費は2023年比で約50%増となる20億ドルを超える可能性があると私は考えている。
実際に、サプライチェーンの効率化、商品の多様性、顧客体験の向上を目的とした積極的な設備投資とともに、多額の投資が行われている。
それらの成功にもかかわらず、同社は製品の質の低さ、詐欺、児童労働、租税回避、不当な補助金等といった批判に直面している。
ただし、私は、同社の強みはその革新的なサプライチェーンモデルにあり、児童労働や租税回避スキームにはないと考えている。
そして、このプラットフォームの競争力は、外部からの補助金ではなく、製品に対する需要によってもたらされていると見ている。
このような背景を踏まえ、次に同社の財務状況について説明したい。
PDDホールディングス(PDD)の2024年の売上高成長率:+60%の年平均成長率
上の図にあるPDDホールディングス(PDD)の売上成長率は、恒常為替レートによるものである。
これは、GAAPに基づいて報告されているものとは異なる。
変化は大きくないが、これを自分で調べればわずかな違いがあることに気が付くだろう。
そして、足元、私は同社に対して下記の様に述べている。
「事業が急成長している場合、次年度の予想をするのは難しい。しかし、今のところ、私は年平均成長率60%を見込んでいる。これは市場のアナリストの予想と大差なく、私の思考プロセスがアグレッシブ過ぎないことを再確認させてくれる内容である」。
個人的には、2024年に同社の売上高成長率がどの程度になるかを把握するのは難しいというのが本音であるが、現時点では、私は同社は年平均成長率60%を達成すると見ている。
私は同社が前年比131%の増収を達成した時以来、年平均成長率60%が2024年の正規化された数字になると予想している。
上述の前年対比での成長を踏まえると、私の見通しは保守的に聞こえるかもしれないが、私はまた、成長予測をアグレッシブにしすぎることの危険性も理解している。
したがって、私は自身の見通しに対しては、保守的であり続けるつもりである。
PDDホールディングス(PDD)のバリュエーション:将来フリー・キャッシュフローの12倍
足元、私は同社に対して下記の様に述べている。
「PDDホールディングス(PDD)の成長速度を考えると、2024年のある時点で、フォワード・ラン・レートとして170億ドルのフリー・キャッシュフローが得られる可能性が高いと私は考えている。」
注:フォワード・ラン・レートとは、企業が今後12ヶ月間に生み出す可能性のある金額の見積もりである。
上述の数字は、あくまでも私自身の予測である。
そして、問題はここからである。
まず、同社はメタ(META)が歩んできた道を歩んでいる。
PDDホールディングスとメタは、将来の設備投資に数十億ドルを注ぎ込んでいる。
そして、市場はこれらの先行投資を必ずしも喜ばない可能性がある。
実際、同社の今期のフリー・キャッシュフローはマイナス10億ドルとなっている。
しかし、冒頭で述べたように、PDDホールディングスは300億ドル以上の現預金を保有している。
また、前年比100%の成長を目指し続けるのであれば、先行投資をしなければならないのは明らかである。
そのため、投資家の中には、PDDホールディングスの2024年第1四半期決算を否定的に見る方もいるかもしれないが、私はむしろ感銘を受けている。
PDDホールディングス(PDD)に対する結論
堅調な売上高と純利益の伸びを特徴とするPDDホールディングスの好調な財務実績は、同社のレジリエンスと成長の可能性を浮き彫りにしていると言える。
2024年には20億ドルに達するという研究開発への多額の投資は、技術的進歩とサプライチェーンの効率化に対する同社のコミットメントを示している。
同社の革新的なコンシューマー・ツー・メーカー・モデルは、Temuブランドの下での海外市場への積極的な進出と相まって、同社の継続的な成功に繋がると見ている。
消費者とのエンゲージメントと戦略的パートナーシップにおける一貫した成長は、同社の財務安定性をさらに強化している。
現在、同社の株価は将来フリー・キャッシュフローの12倍であり、同社の成長見通しと財務の健全性を踏まえると割安であるように見える。
そして、市場が同社の本質的価値を現時点では十分に評価していないことを踏まえると、現在の株価水準は魅力的な水準に見える。
以上より、同社株式に対する私の目標株価として、2025年夏までに一株当たり220ドルとしている。