強気パランティア・テクノロジーズパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の将来性は魅力的?最新の2025年第1四半期決算分析を通じて今後の見通しに迫る!

- 本稿では、注目の米国AI銘柄であるパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の最新の2025年第1四半期決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社は、高成長・高利益率・強固な財務体質を背景に、予想フリーキャッシュフローの135倍という高い評価にもかかわらず、長期的に大きな上昇余地があると考えています。
- 同社は政府機関や民間企業向けにAIを活用した生産性向上ツールを提供し、特に米国民間部門での急速な契約拡大が業績をけん引しています。
- 短期的な株価変動や不安要素はあるものの、損切りをせずに中長期視点で保有を継続しており、同社への強気スタンスを維持しています。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の最新の2025年第1四半期決算発表に関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は決算発表に向けて大きく上昇しており、投資家たちは「ニュースで買う」姿勢を見せていました。しかし、「ニュースで買ってニュースで売る」という現象の裏には、「ニュースで売る」動きがあるものであり、実際にアフターマーケットでは株価が10%下落しました。これはよくあることです。そして私は、今後30日以内にこの短期的なノイズは忘れ去られると考えています。
私がレポートを通じて発しているメッセージは一貫しています。私は、「短期的な決算プレイに翻弄されたり、市場の動向を見て投資判断を下すようなことはするべきではない」と考えています。もし市場の動きを見ながら自分の行動を決めていたら、常に市場の後塵を拝することになるでしょう。
確かに、同社の株価は将来の予想フリーキャッシュフローの135倍と高水準であることは認識していますが、それだけの価値があると私は考えています。
要するに、同社はスケールの大きな成長を実現しているのです。90日間で10億ドル超の売上を上げ、なおかつ前年比で30%以上の成長が見込まれている企業など、私の知る限りそう多くはありません。そして同社に関しては、今年後半にかけて35%以上の前年比売上成長が見込まれています。
私はこれまで通り、同社の株価が2026年夏までに1株160ドルに達するとの見方を維持しており、上昇余地は非常に大きいと見ています。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)を取り巻く重要な背景
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、年初来でS&P500構成銘柄の中で最も好調なパフォーマンスを示した銘柄の一つです。私がPLTRを推奨している理由は以前と変わっていません。2025年4月24日に執筆したレポートで書いた内容がこちらです:
「ここで「パランティア・テクノロジーズを買って、うまくいくことをただ願っています」と言いたいのではありません。私は、市場から「今は安全だ」と明確なサインが出るのを待っていては、上昇局面を逃してしまい、2025年には市場平均を下回る可能性が高いと見ています。」
「皆さんが今、不安を感じているのはよくわかります。私自身も同じ気持ちです。しかし私の経験上、人々が不安を感じているときは、すでにその恐怖が市場価格に織り込まれている場合が多いと考えています。」
「資金力があり、堅実な顧客基盤を持つ企業は、景気後退期にも生き残るどころか、むしろ成長し、質の低い競合他社からシェアを奪うことができます。だからこそ、私はこのような企業に注目し、特にパランティア・テクノロジーズに注目しています。」
思い出していただきたいのですが、私は2025年2月2日に同社を新たにポートフォリオに追加しました。
(出所:YCharts / Seeking Alpha)
ポートフォリオに組み入れてから約90日が経ちましたが、その間にこの株は大きく下落した時期もありました。それでも、ナスダック指数を上回るパフォーマンスを示し、結局のところこの厳しい市場環境の中で株価はほぼ横ばいでありながらも、他をアウトパフォームしてきました。
繰り返し申し上げている通りですが、もし私が損切りルールを厳格に適用していたら、この銘柄はすでに損失を出して手放していたでしょう。つまり、高値で買って、恐怖に駆られて安値で売ることになっていたはずです。私はそうはしません。それでは市場に勝てないと考えているからです。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)とは?
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、政府機関や銀行、病院などの大規模な組織が、データを活用してより良い意思決定を行えるよう支援している企業です。企業内のあらゆる場所から集められた複雑で雑多な情報を、理解しやすく、実際に行動に移せる形に変換します。
たとえば、軍の脅威の早期発見、病院での患者アウトカムの追跡、小売店での意思決定支援など、同社のツールは人々がより賢く働けるように支援しています。使用頻度の高い生産性ツールとして、命を救うことから時間の節約に至るまで、同社はAIの需要が実際に目に見える成果をもたらしている数少ない企業の一つと言えるでしょう。
次に、同社の米国民間部門は急速に成長しており、より大規模な契約がこれまで以上の速さで締結されています。企業は、同社のツールを試験的に使う段階から、わずか数週間で複数年契約へと移行しています。この動きを牽引しているのはAIであり、同社はまさにその波のど真ん中に位置しています。顧客がAIを導入するだけでなく、それを実際に価値ある成果へと変えるための支援をしているのです。
政府関連の業務も安定しており、「Maven」や「TITAN」といった主要システムは国防分野やNATO内での展開が進んでいます。
このような背景を踏まえ、次は財務面について見ていきましょう。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の売上高:成長率がさらに引き上げられる
パランティア・テクノロジーズの売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、次の四半期に10億ドルの売上達成が目前に迫っています。これは非常に素晴らしいことです。しかし、より注目すべき点は、比較対象となる前年同期比がすでに高いにもかかわらず、成長率が極めて力強いままであることです。
この企業は非常に優れたビジネスモデルを持っており、今年は「80%ルール」の達成が期待されています。ご存じの通り、「40%ルール」とは企業の売上成長率と利益率の合計が40%以上であることを示しますが、同社は今年その2倍の水準を見込まれています。
同社に対してどのような見方をされていても、これは非常に際立った成果であり、同社が語る戦略と同じくらい、ファンダメンタルズも力強く物語っていると言えます。
このような背景を踏まえ、次は株価バリュエーションについてお話しします。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの135倍
繰り返しとなりますが、私は「インフレクション投資家」として、企業のバランスシートにもっと注目すべきだと考えています。パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のバランスシートは5つ星レベルであり、負債を一切抱えておらず、約54億ドルの現金および有価証券を保有しています。
実際、アフターマーケットでの売りを含めた現在の水準でも、同社は時価総額の約2%に相当する現金を保持しています。一般的に私は、時価総額に対して5%以上の現金を持つ企業を好んで投資対象としていますが、パランティアに関しては、非常に稀有で優れた企業であると判断し、高いプレミアムを払う価値があると考えています。
さらに、同社は年初からわずか1四半期しか経っていないにもかかわらず、フリーキャッシュフローの見通しを引き上げました。同業他社がガイダンスを引き下げたり、取り下げたりしている中で、同社はガイダンスを維持するだけでなく、むしろその強さを示しています。
もちろん、同社の株価が予想フリーキャッシュフローの135倍であることに懸念を示す投資家が多いことは承知しています。しかし、私はこの企業がその高い評価に十分見合う価値を持っていると考えています。以下の3つの理由がその根拠です。
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この企業は年率35%以上という驚異的な売上成長率を誇っています。これは「ハイパーグロース企業」(年率30%以上で成長する企業)に分類されます。
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ハイパーグロースでありながら、すでに膨大なフリーキャッシュフローを生み出しています。今年のフリーキャッシュフローマージンは約50%と予想されています。
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主な顧客は、財務基盤の極めて安定した機関やフォーチュン500企業です。たとえ経済が後退局面に入っても、こうした企業がパランティアの生産性ツールの支払いに困ることはありません。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)を取り巻くリスク要因
投資家が躊躇する主な理由は、この株が極めて割高だと見なされていることです。そしてその気持ちは理解できます。予想フリーキャッシュフローの135倍超という水準は、不安定な市場環境においては非常に高い価格設定です。しかし、私の経験から申し上げると、このような非常に質の高い企業は、リアルタイムでは常に「割高」に見えるものです。しかし12か月後に時計の針を進めてみれば、今の株価は「安かった」と見えるようになると考えています——ただし、それは振り返ってみたときに限られます。
一方で、政府予算の削減やDOGE(米国国防省の調達ガイドライン強化など)によるテック契約への支出圧縮は、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の政府関連ビジネスにおいて足かせとなりつつあります。同社は「プレッシャーの中でこそ成長する」といった強気な広報を行っていますが、それでも今後数四半期にわたって一部の官公庁が優先順位の整理を終えるまで契約を保留・遅延するケースがあり、業績に波が出る可能性は否めません。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)に対する結論
決算発表後の市場の過剰反応にもかかわらず、私は依然としてパランティア・テクノロジーズ(PLTR)に対して強気の姿勢を維持しています。
確かに、将来の予想フリーキャッシュフローの135倍という高いマルチプルで取引されていますが、同社は一般的なソフトウェア企業とは一線を画しています。
同社は、すでにフリーキャッシュフローを50%のマージンで大量に生み出しながら、売上高を約40%という驚異的なペースで伸ばしています。こうした企業は極めて稀です。
もちろん、政府の予算削減やDOGEの影響による契約の遅延などが、短期的にはいくつかの波乱を引き起こすかもしれませんが、それでも財務基盤は極めて堅固です。負債ゼロ、54億ドルの現金、そして上方修正されたガイダンス。私にとって、今回の下落は単なるノイズにすぎず、強気のスタンスを継続しています。
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