04/24/2024

やや強気
インベスコ S&P 500 等ウェイト ETF
やや強気
経済情勢が軟化すれば、ディスインフレのトレンドが維持されるため、金利は再びピークに達するだろう。
【最新】米国株の今後の見通し / RSP / 強気:より軟調な経済・インフレデータが株価上昇トレンドを再開させるだろう

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  • 4月中旬に発表された製造業とサービス業の活動が予想を下回った。
  • これは、金利がピークに達し、ディスインフレが再び強気市場を支えることを示唆していると見ている。

短期金利が「より長く」上昇するとの懸念が再燃し、過去3週間の主要市場平均の反落を誘発した。

予想以上に強い経済報告や、一部の構成要素がディスインフレ傾向に協力的でないことを示すインフレ・データが、イールド・カーブ全体の金利上昇を招き、株価バリュエーションを圧迫した。

しかし、今週は、企業業績が全体として上振れしていることから、この懸念が解消され始めている。

さらに重要なのは、経済が冷え込み始めている兆しがあることであり、ディスインフレ傾向の終焉に対する懸念が和らぎ、株価が2日連続で反発したことである。

これを受けて、短期金利も長期金利も最近のピークから後退し、株価をさらに下支えしている。

2年物国債利回りはピーク時の5%から4.93%まで低下し、10年物国債利回りはピーク時の4.7%から4.61%まで低下した。

経済活動の軟化が物価上昇圧力の低下を示唆していることから、特に短期債利回りは徐々に低下するはずであり、コンセンサスでは今後何ヵ月かの間に利下げがより早く、より多く開始されると予想されている。

昨日発表された4月中旬時点の製造業とサービス業のS&Pグローバル速報PMIで、成長鈍化の兆候が初めて示された。

景気が良すぎる、インフレが再び加速している、と言っていた破滅論者たちは、今回のような報告を使って再び景気後退を警告し始めるだろう。

しかし私は、現実はソフトランディングという形でその中間にあると見ている。

インフレとは程遠く、総合指数は1.2ポイント低下して50.9にとどまり、昨年8月以来の鈍い拡大ペースとなっている。

新規受注は全体的に減少し、今後の雇用の弱体化を予感させる内容である。

実際、サービス業の従業員数は2020年半ば以来初めて減少したが、製造業の雇用は小幅な増加を続けた。

需要の減退が雇用の減少につながることは、ディスインフレ傾向を助長する要因である。

価格上昇は依然として問題である。

しかし、価格上昇率の低下は、需要や雇用者数の軟化に続くものである。

それでも、この報告書によると、インフレのペースは3月の高水準から緩和され、サービス業では「過去3年半で2番目に低い全体的なコスト上昇」となったとのことである。

製造業は、エネルギー価格と原材料価格の上昇による投入コストの上昇に依然として対処しているが、サービス業と製造業双方の生産価格の上昇は依然として緩和している。

S&Pグローバルのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソンによれば、「需要の悪化と労働市場の冷え込みは、物価上昇圧力の低下につながり、4月は財・サービスともに販売価格の上昇率が緩和された。」とのことである。

これこそがソフトランディングの為の必要条件であり、FRBが現在のコンセンサスよりも早く利下げを開始すると私が考える理由である。

実際、FRB2024年末までに3回の利下げを行うという3月の予想を変更するとは思えない。

今回の報道はこの見通しを大きく改善し、今後数ヶ月のインフレ率の軟化はこの見通しを確信させるだろう。

そのため、2年債利回りは5%をピークに、経済指標やインフレ指標が軟化するにつれて徐々に低下していくと私は考えている