強気センチネルワンセンチネルワン(S)目標株価は40ドル!2025年第1四半期決算分析を通じて、今後の株価見通しに迫る!

- 本稿では、センチネルワン(S)の2024年5月30日に発表された最新の2025年度第1四半期決算と財務パフォーマンスを詳細に分析していきます。
- そして、それらの分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳細に解説していきます。
- センチネルワン最新決算発表後、時間外で株価は10%超急落しているが、2025年初頭には同社は損益分岐点に達すると見ています。
- 同社の短期的な見通しは、大企業顧客のモメンタム、並びに、年間経常収益が10万ドルを超える顧客の大幅な増加によって牽引されています。
センチネルワン(S)への短期的見通し
センチネルワン(S)は、2024年5月30日に2025年度第1四半期の決算を発表している。
同社は、企業がサイバー脅威から身を守るための高度なセキュリティ・ソリューションを提供している。
同社のプラットフォームは「シンギュラリティ・プラットフォーム」と呼ばれ、セキュリティ管理を簡素化し、コストを削減することで、企業の安全性を維持しやすくしている。
同社のツールは、従来のセキュリティ・システムや最新のセキュリティ・システムを凌駕し、業界をリードしている。
知名度の高いクラウドストライク(CRWD)と同様、両社ともセキュリティに優れているが、センチネルワンはより総合的なアプローチをとり、顧客にコスト効率を提供することに重点を置いているのに対し、クラウドストライクは脅威インテリジェンスと対応能力で認められている。
センチネルワンの短期的な見通しは、大企業顧客のモメンタムと、年間経常収益(ARR)が10万ドル以上の顧客の大幅な増加(前年比30%増)に牽引され、妥当なものと思われる。
同社は、企業のセキュリティ態勢を強化しながら、複雑性の軽減とコストの最適化を効果的に支援しており、顧客1社当たりの年間経常収益は2桁増で過去最高を記録している。
つまり、顧客基盤の拡大に戦略的に注力することで、将来の大幅な成長への道が開かれているように見える。
同社のテクノロジーは、エンドポイント、クラウド、データ、AIを含むさまざまな機能において、レガシー・セキュリティ・ベンダーと次世代セキュリティ・ベンダーの両方を一貫して凌駕しており、これはトップクラスのカスタマーレビューが証明している。
とはいえ、同社もまた、予想を下回る成長につながる課題に直面している。
まず、同社は現在、業務の移行期にあり、市場参入戦略やマーケティングの取り組みを改善する必要が加わり、オペレーションに幾らかの複雑さが生じている。
さらに、新製品の統合やマーケティング手法の調整に伴う実行上の課題にも直面している。
同社は、収益性を維持し、慎重に投資を管理する一方で、クラウドストライクとの競争力を維持するために、AIやデータセキュリティのような高成長分野への投資の必要性とのバランスを取っている。
このような背景を踏まえ、次に同社のファンダメンタルズについて説明したい。
センチネルワン(S)は2025年度のガイダンスを引き下げ
センチネルワン(S)については、前回のレポートで下記の様に述べている。
「従来、私は今年度に40%の年平均成長率を期待していた。しかし、上記のセンチネルワン(S)のガイダンスでわかるように、同社は現在、40%ではなく32%の年平均成長率で成長すると予想されている。成長株である以上、コンセンサスを下回るガイダンスは発表することは度々起こり得ることである。ただし、私は、同社が成長株としてのバリュエーションを与えられていなかったと見ており、その理由としては、市場からあまりに収益性が低い事業だと思われていたからだと考えている。」
そして今、この最新の決算報告を受けて、センチネルワンはさらにガイダンスを引き下げた。
大幅な引き下げではなく、おそらく150ベーシスポイント程度の引き下げで、結果として、同社は今期の成長率を従来の32%から31%程度と予想している。
そして、この点は明らかに魅力的ではないかもしれない。
また、決算説明会に参加していたアナリストを含め、市場はこのアクションを重く見ている。
グロース(成長)企業に与えられるバリュエーションで報われたいグロース企業は、継続して成長する必要があり、ガイダンスを若干でも下げることも良くないだろう。
では、次に同社のバリュエーションについて説明したい。
センチネルワン(S)のバリュエーション:予想売上高の7倍
まず第一に、私はセンチネルワン(S)が同業他社より割安だというつもりはない。
上記のグラフの通り、同社の営業利益率(Operating Margin)は、マイナス38%からマイナス6%へと驚異的な改善を遂げており、企業の収益性を32%分も向上させることは、非常に困難なことである。
同社のNon-GAAPベースの営業利益率はすでにマイナス6%であり、2025年度のNon-GAAPベースの営業利益率は上限(マイナス2%)に達するのに問題はないだろうと見ている。
同社の経営陣に対するネガティブな見方がある点も承知している。
しかし、彼らは過去12ヶ月間、事業の収益性を改善することにフォーカスしていたことから、成長率を犠牲にせざるを得なかった。
例えば、昨年の第2四半期はNon-GAAPベースの営業利益率がマイナス22%だったが、今年の次の四半期はマイナス6%を見込んでいる。
これは、同社が2025年初頭までに損益分岐点に達する可能性が非常に高いことを示している。
また、下記のグラフは、2024年度第4四半期に発表された同社の2025年度第1四半期決算のガイダンスである。
同社は、Non-GAAPベースの営業利益率(Non-GAAP operating margin)がマイナス14%、売上高(Revenue)は1億8100万ドルを見込んでいたが、実際に結果が報告されると、同社のNon-GAAPベースの営業利益率はマイナス6%で、売上高は1億8600万ドルであることが明らかになっている。
センチネルワン(S)への結論
センチネルワン(S)の目標株価として、2025年夏までに1株当たり40ドルに到達する可能性があると見ており、収益性改善への順調な道を歩んでいる。
同社の収益性の大幅な向上は、営業利益率がマイナス38%からマイナス6%へと著しく改善したことからも明らかである。
この32パーセンテージ・ポイントの改善は素晴らしく、2025年初頭までに損益分岐点利益率を達成するという同社のコミットメントを示すものである。
経営上の課題に直面し、成長ガイダンスが若干引き下げられたものの、同社の一貫した業績と技術的優位性は重要な強みであると見ている。