強気スノーフレークすべて表示【テクノロジー】スノーフレーク(SNOW)目標株価は250ドルで将来性は魅力的!最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国テクノロジー銘柄であるスノーフレーク(SNOW)の11月20日に発表された最新の2025年第3四半期(暦年:2024年度第3四半期)決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- スノーフレークは力強い成長と業務効率の向上により、将来の予想フリーキャッシュフローの約47倍という現在の高いバリュエーションは正当化されると見ています。
- 同社のクラウド型データプラットフォームは、使いやすさ、柔軟性、スケーラビリティに優れ、顧客からの高い支持を得て市場拡大を加速しています。
- 2025年度第3四半期には残存履行義務が前年同期比で55%増加し、2026年度には売上高が年平均成長率(CAGR)+30%に達すると予測されています。
- Databricksとの競争やITインフラ支出削減のリスクはあるものの、スノーフレークの革新的な取り組みと市場での優位性は、引き続き大きな成長の可能性を秘めています。
- 最新の決算を受け、同社を新たにポートフォリオに組み入れることを決定し、2026年初頭までの目標株価として250ドルを設定しています。
スノーフレーク(SNOW)をポートフォリオへの組み入れを決定!
スノーフレーク(SNOW)は、これまで長い間私が弱気の見方をしてきた銘柄です。
確かに、この企業はこれまで多くの課題を抱えてきました。
しかし、それ以上に市場全体がこの株に対して過度に悲観的になりすぎていると感じています。
一方で、同社は堅実な成長を続けています。
かつてほどの勢いはないものの、現在の投資家の期待値も以前ほど高くはありません。
株価が既に160ドルに達していることを踏まえると、来年度の予想フリーキャッシュフローに基づくバリュエーションは約47倍程度と見積もられます。
そのため、バリュエーション水準からも注目に値すると考えており、2026年初頭までの目標株価として1株あたり250ドルを設定しています。
スノーフレークを追加した後、ポートフォリオにはあと1銘柄分の余地があります。
一方で、売却を検討しているのはアップラビン(APP)とロビンフッド(HOOD)です。
現在、強気相場が続いていますが、その勢いに惑わされないことが非常に重要だと考えています。
そのため、通常よりも早いペースで銘柄を見直し、整理するよう心がけており、市場が落ち着いたときに、手元に残った銘柄に確信を持てる状態を作りたいと思っています。
そして、スノーフレークは、今のタイミングで非常に魅力的で納得感のある銘柄だと考えています。
スノーフレーク(SNOW)の最新の2025年度第3四半期決算に関して
スノーフレーク(SNOW)は、クラウドベースのデータプラットフォームとして、企業が大量のデータを簡単に保存、管理、分析できるよう支援しています。
その強みは、使いやすさ、柔軟性、そしてコスト効率の高さです。
企業は同社を活用してデータを一元化し、意思決定のスピードを向上させています。
他の競合製品と異なり、同社はシンプルな操作性で少ないエンジニアリソースでの運用が可能で、スケールアップもスムーズです。
さらに、迅速な導入が可能であり、データウェアハウス、データレイク、データメッシュといった複雑なデータ構造にも1つのプラットフォームで対応できる点が顧客から高く評価されています。
11月20日に発表した最新の2025年度第3四半期(暦年:2024年第3四半期)決算の業績では、同社は力強い成長を示しています。
2025年度第3四半期には残存履行義務(RPO)が57億ドルに達し、前年同期比で55%増加しました。
また、2025年度のプロダクト収益見通しを上方修正しており、需要の継続に対する確かな自信が伺えます。
さらに、Non-GAAPベースの営業利益率は6%に改善しており、成長と効率性の両立を図っています。
革新的な「Snowflake Cortex」のようなAIドリブンのソリューションや、医療、金融、テクノロジーといった幅広い業界での採用拡大が今後の成長を後押ししています。
また、1,000を超えるAIや機械学習のユースケース、マイクロソフト(MSFT)やAnthropicとの戦略的パートナーシップにより、新たなAIの可能性を最大限に活用する体制が整っています。
これらの背景を踏まえ、次にスノーフレークのファンダメンタルズについて詳しく見ていきましょう。
スノーフレーク(SNOW)の売上高:成長率が年平均+30%で安定化
スノーフレーク(SNOW)の売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
スノーフレーク(SNOW)の売上高成長についてですが、同社は2025年度第4四半期に前年同期比約23%の売上成長を見込んでいます。
しかし、経営陣が控えめなガイダンスを提示する傾向を踏まえると、実際の成長率はこれを大きく上回る可能性が高いと考えています。
具体的には、ガイダンスを600ベーシスポイント上回り、2025年度第4四半期の成長率が29%に達すると予想しています。
ここでの重要なポイントは、同社がこの新たな成長の勢いを維持し、来年以降も30%以上の売上成長率を達成できるかどうかです。
私の見解では、それは十分可能だと考えます。
ただし、今回の決算発表前までは、多くの投資家がその可能性を否定的に見ていたのも事実です。
以下の表をご覧いただければ、これまで市場のアナリストたちが同社の短期的な成長が鈍化すると予想していたことがわかります:
(出所:Seeking Alpha)
今後数日の間に、市場のアナリストたちは売上予測を引き上げ、この企業が転換期を迎えていることを示すさまざまな分析を発表すると見ています。
そして、市場は再び同社に注目し、同社のバリュエーションを高めることになると予想しています。
次に、同社のバリュエーションについて見ていきましょう。
スノーフレーク(SNOW)のバリュエーション:来年度の予想フリーキャッシュフローの47倍
スノーフレーク(SNOW)は約18億ドルの純現金を保有しており、時価総額の約3%が現金で構成されています。
理想を言えば、時価総額の10%以上の純現金を持つのが望ましいですが、条件次第ではこれに妥協する価値があります。
一方で、同社はフリーキャッシュフローのガイダンスに変更を加えていませんが、Non-GAAPベースの営業利益率を徐々に引き上げています。
この背景を詳しく説明します。
2025年度第2四半期の時点で、同社はNon-GAAPベースの営業利益率を3%と見込んでいましたが、実際には6%を達成しました。
これはガイダンスを300ベーシスポイント上回る結果です。
現在、2025年度第4四半期のNon-GAAPベースの営業利益率は4%と予測されていますが、経営陣が控えめな予測を出す傾向を考えると、実際には6%に達する可能性が高いと見ています。
この場合、Non-GAAPベースの営業利益は約6,000万ドルに達する見込みです。
さらに、同社はすでに今期5,900万ドルのNon-GAAPベースの営業利益を達成しており、この予測は控えめと言えるでしょう。
これにより、一定の安全マージンが確保されると考えています。
次に、来年度のNon-GAAPベースの営業利益率が9%に改善すると仮定します。
これは、2025年度第4四半期の出口予測率から300ベーシスポイントの改善に相当し、十分現実的な目標です。
そして、この場合、同社は来年度に約4億1,000万ドルのNon-GAAPベースの営業利益を生み出す可能性があります。
ここからが同社の特筆すべき点です。
同社のビジネスモデルでは、繰延収益を活用することで、基礎的なNon-GAAPベースの営業利益を上回るフリーキャッシュフローを生み出します。
具体的には、顧客の約80%が翌年提供されるサービス料金を前払いしているためです。
この仕組みを踏まえると、2026年度(2025年2月開始)にはフリーキャッシュフロー・マージン(企業が売上高に対してどれだけのフリーキャッシュフローを生み出しているかを示す指標)が約29%に達する可能性があります。
もしこの予測通りに進めば、同社は約13億ドルのフリーキャッシュフローを生み出すと考えられます。
ただし、一定の安全マージンを見込んで、保守的に11億ドルと仮定します。
この場合、現在の株価を考慮すると、同社の株価は来年度の予想フリーキャッシュフローの約47倍で取引されていることになります。
以下のグラフは、同社の競合他社ではなく、類似した財務プロファイルを持つ企業のPrice to CFO per share(株価営業キャッシュフロー倍率)の例を示しています。
(出所:YCharts / Seeking Alpha)
このように、同社に約47倍の株価フリーキャッシュフロー倍率を支払うのは、同種の企業では妥当な水準であるように見えます。
以上を踏まえると、同社は非常に魅力的な投資機会だと考えています。
スノーフレーク(SNOW)を取り巻くリスク要因
私の投資シナリオが成り立つためには、スノーフレーク(SNOW)が2025年度第4四半期において、Non-GAAPベースの営業利益率やフリーキャッシュフロー利益率の拡大について、投資家に確かな信頼を与える必要があります。
特に注目しているのはフリーキャッシュフローの見通しですが、今期の結果は期待を下回りました。
もし2025年度第4四半期でフリーキャッシュフローの改善が十分に確認できない場合、投資判断を見直す予定です。
具体的には、フリーキャッシュフロー利益率が28%以上に達することを目安としています。
また、同社はデータエンジニアリングやAI分析に強みを持つDatabricksとの競争にも直面しています。
Databricksはオープンデータフォーマットとの高度な統合が特徴で、特に先進的なデータサイエンスのニーズを持つ企業に支持されています。
一方、同社は使いやすさやデータガバナンスに重点を置き、複雑な設定が課題となる競合製品を置き換える形で導入されるケースが多いです。
しかし、DatabricksのオープンアーキテクチャやAI対応の強みは、特にAI主導のワークロードにおいてスノーフレークにとって大きな脅威となり得ます。
加えて、多くの企業がITインフラへの支出を削減する動きを見せており、これが同社の売上成長の勢いを鈍化させる可能性も懸念されます。
スノーフレーク(SNOW)に対する結論
スノーフレーク(SNOW)の予想フリーキャッシュフローの約47倍のバリュエーションは、同社が企業データ管理やAI主導の分析といった重要な分野で最前線を走り、イノベーションとスケーラビリティが欠かせない業界で強力な地位を築いていることを踏まえると妥当であると考えています。
同社は堅実な成長を維持しており、2026年度(2025年2月開始)には売上高が年平均30%成長(CAGR)すると見込まれています。
また、業務効率の向上や堅調なフリーキャッシュフローの見通しも同社の強みです。
来年度には11億ドルのフリーキャッシュフローを達成する可能性があり、さらに製品採用の拡大や市場シェアの拡大により成長余地も十分に期待できます。
これらを踏まえると、スノーフレークの高いバリュエーションは正当化されると考えます。
以上より、2026年初頭までの目標株価として250ドルを設定し、同社に対して強気で見ています。
また、インベストリンゴのテクノロジー・セクター担当のアナリストであるコンヴェクィティ社も、スノーフレークに関する詳細な分析レポートを複数執筆しております。
もし関心がございましたら、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上よりご覧いただければと思います。
スノーフレーク(SNOW)のテクノロジー上の優位性分析
スノーフレーク(SNOW)の競合他社分析
スノーフレーク(SNOW)のデータプラットフォーム市場における競合分析
スノーフレーク(SNOW)のIceberg採用の影響
また、その他のスノーフレーク(SNOW)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、スノーフレークのページにアクセスしていただければと思います。
さらに、今回の2024年第3四半期決算を受けて、新たにスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)、ビル・ホールディングス(BILL)、イノデータ(INOD)、アップラビン(APP)、アステラ・ラブズ(ALAB)、テラドック・ヘルス(TDOC)、レディット(RDDT)をポートフォリオに追加し、各銘柄に関して下記のレポートを執筆しております。
関心がございましたら、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、ご覧いただければと思います。
スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)
ビル・ホールディングス(BILL)
イノデータ(INOD)
アップラビン(APP)
アステラ・ラブズ(ALAB)
テラドック・ヘルス(TDOC)
レディット(RDDT)
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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
オリベイラ氏のその他のテクノロジー関連銘柄のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、オリベイラ氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。
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