01/24/2024

やや強気
SPDR S&P 500 ETF
やや強気
信頼性の高いテクニカル指標が、来年に向けて買いシグナルを示しています。
【最新】米国株の今後の見通し:S&P500におすすめのテクニカル指標で大きな買いシグナル

bull grayscale photoローレンス・ フラーローレンス・ フラー
  • S&P500が史上最高値を更新し、有名なテクニカル指標が買いシグナルを発信。
  • さらに、市場の幅(上昇している銘柄数)も劇的に改善(広がり)し始めている。

S&P500種株価指数が史上最高値を更新した先週の余波を受け、主要株価平均は上昇に転じ、小型株で構成されるラッセル2000指数もようやく上昇に転じた。

これは健全な兆候であり、投資家がこの強気相場に参加するためにマグニフィセント・セブン以外にも目を向けていることを反映している。

小型株は国内の経済活動に最も密接に連動しており、2021年につけた史上最高値からは大きく離れている。

このローテーションが続くとすれば、FRBが金融緩和の開始時期を議論する中、投資家が経済の回復力に自信を深めているというシグナルでもある。

投資家たちは、202210月の弱気相場の安値以来、主要株価指数の中で最大のテクノロジー銘柄の傑出したパフォーマンスに魅了されており、これまでの強気相場の上昇の大半を支えたそれらのテクノロジー企業からのリターンを継続して追い求めているのは明らかである。

バンク・オブ・アメリカが1月に実施したグローバル・ファンド・マネージャー調査によると、市場の参加者はマグニフィセント7が現在市場で最も注目を集めている銘柄であり、且つ、「混みあっている銘柄」であると考えている。

これらの銘柄には、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、エヌビディア(NVDA)、メタ(META)、ネットフリックス(NFLX)、アマゾン(AMZN)、テスラ(TSLA)が含まれ、テクノロジーと通信サービスセクターを支配する結果となっている

ベア(弱気派)は、この一部の銘柄のみが上昇している状況が強気相場のアキレス腱だと主張し、一部では弱気相場の一時的なバウンスだとも言われていたが、10月の調整を経て、状況は一変している。

平均的な銘柄が上昇するようになり、市場の幅が劇的に改善したのである。

実際、ラッセル2000指数はその安値以降、S&P500指数をアウトパフォームし、S&P500の均等加重指数も、堅調に推移している。

実際に、マグニフィセント・セブンのウェイトを指数等の方程式から除外した場合には、市場の参加者が現在の水準で買うには高すぎるという議論に関しても、疑問が残るというのが個人的な見解である。

なぜなら、S&P 500 Equal Weight 指数(イコール・ウエイト型のS&P500種株価指数)はPER16倍の水準で取引されており、時価総額加重型のメインのS&P 500種株価指数のPERである20倍を大きく下回っているからである。

したがって、大半の銘柄にとって始まったばかりのこの強気相場には、投資家にとって多くのチャンスがあるように見える。

とは言え度、私は、この上昇トレンドをリフレッシュするために、一時停止や調整の必要性を感じている。

いくつかの短期テクニカル指標は、極端に拡大したポジションを解消しつつある。

そしてそれは、これから3月のFRB理事会までの間も続くだろうと見ている。

ウェイン・ホエイリー氏(Wayne Whaley)の「TOYバロメーター」による買いシグナルが、今年の年末までの高値更新を確信させてくれている。

この有名なテクニカル・アナリストは、このTOYバロメーターが株式市場のリターンを予測する最も信頼できる季節的バロメーターだと考えている。

これは、1119日から119日までのS&P500のパフォーマンスを測定するもので、この期間は翌年の同指数のパフォーマンスと高い相関関係があるためである。

このバロメーターは、ある年から次の年への2ヶ月の期間が交差することから、「ターン・オブ・イヤー」と呼ばれている。

この2ヶ月間のリターンが3%以上であれば、買いシグナルとなる。

実際に、1950年以降、買いシグナルは37回出ている。

そして、そのうちの35回が翌12ヵ月間プラスのリターンをもたらし、平均16.5%の利益を上げている。

一方で、損失を計上したのは1987年(-7.4%)と2018年(-5.0%)の2年である。

以上より、同バロメーターの勝率は94.5%となっている。

そのため、このことは、経済のソフトランディングと2024年は強気相場が継続するという私の見通しをサポートしていると見ている。

Thank you, Wayne Whaley.