05/14/2024

やや強気
SPDR S&P 500 ETF
やや強気
第2四半期にはディスインフレが再燃し、短期金利が低下して株価が上昇するだろう。
【最新】米国株・S&P500の今後の見通し:ソフトランディングを前に、ディスインフレが再燃、米国株市場は史上最高値更新へ

a statue of a bull on a brick streetローレンス・ フラーローレンス・ フラー
  • 昨日、主要市場の平均株価は薄商いの中でほぼ横ばいとなり、今週発表される大量のインフレデータを前に嵐の前の静けさのような様相を呈していた。
  • 弱気派は粘り強いインフレが続き景気が崩れると予想しているが、私はインフレの低下とソフトランディングを予想している。
  • 労働市場の軟化や消費の鈍化によりインフレ率は低下し、利下げ観測が高まる中、企業収益は堅調に推移すると見ている。

昨日、主要市場の平均株価は嵐の前の静けさのような様相を呈し、今週発表される大量のインフレ・データを前に、薄商いの中でほぼ横ばいとなった。

弱気派は、この嵐は株式と債券にとって悲惨なものになり、第1四半期の粘り強いインフレは第2四半期も続き、景気拡大は金利上昇の重圧で崩れ始めると信じている。

彼らの見方では、ハードランディング、スタグフレーション、景気後退しか選択肢はない。

このような悲観論の問題点は、そのタイミングが正確でなければ、過去1年間に多くの投資家がそうであったように、膨大なアップサイドを見逃し、多くの投資家を迷わせることになることである。

私には、嵐はむしろ太陽のシャワーのように見える。

慎重なアプローチとしては、第2四半期にディスインフレが再燃し、ソフトランディングが見えて来る中で、史上最高値を更新した場合に備えることである。

過去3ヵ月間の月次インフレ率は期待外れだったにもかかわらず、今後インフレ率が低下する前提条件はすべて整っている。

労働市場は軟化の兆しを見せ始めており、サービス部門の個人消費の伸び率は明らかに鈍化している。

消費は雇用創出の原動力であり、その両方が物価上昇の原動力となる需要を生み出している。

したがって、月次の数字が予想通りに下がる一方で、FRBが重視しているにもかかわらず、悲観論者が無視したがる年率ベースでの段階的な改善が続くはずと見ている。

経済成長率の鈍化に伴いインフレ率が低下するにつれ、利下げ観測は前進し、年末までに4分の3ポイントまで引き上げられるだろう。

また、2年物国債利回りの低下も予想され、リスク資産価格を下支えするだろう。

良いニュースはこれだけにとどまらない。なぜなら、このソフトランディング環境において、企業収益は予想を達成もしくは上回る勢いだからである。

私は、市場のパフォーマンスに関しては、絶対的な数字よりも変化率の方が重要であるため、分析においては常に変化率に注目している。

そして、アナリストは今四半期の予想を引き上げているが、これは通常、業績悪化局面の前に見られるものではない。

さらに、通年予想は通常通りには下がっていない。

通常、暦年のコンセンサス予想は徐々に減少し、過去20年以上の平均下落率は4%である。

そのため、ここまで堅調に推移していることも、ポジティブな変化率であると言える。

最後に、今週のゲームストップ(GME)のような銘柄における最新のミーム株ブームは、以前の市場最高値に伴う投機熱のようなものを心配する向きもあるかもしれない。

しかし、CNNのフィアー・アンド・グリード・インデックス(Fear & Greed Index)によると、投資家心理ははるかに落ち着いている。

そして、これは強気派が望んでいることであり、それによって市場は不安の壁を登り続けることができるのである。