中立ターゲットターゲット(TGT)予想配当利回り2.6%・配当王:2023年4Q決算速報・強み(優位性)分析と今後の株価予想・将来性
イアニス・ ゾルンパノス- ターゲット(TGT:予想配当利回り2.57%)は全米第6位の小売業者であり、2024年3月5日に23年第4四半期決算を発表している。
- また、同社は過去52年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
- 今日、同社は米国で1,900以上の店舗を運営し、年間20億以上の顧客の注文に応えている。
ターゲット(TGT)の概要
セクター:小売(ディフェンシブ銘柄)
現在の株価:171ドル
時価総額:792億ドル
一株当たり本質的価値:166.06ドル
安全マージン:-3.29%
過去5年間の配当成長率:12.70%
配当落ち日:2024年2月20日
配当支払い日:2024年3月10日
予想配当利回り:2.57%
過去5年間の売上高成長率:11.90%
過去10年間の売上高成長率:9.00%
ターゲット(TGT)は全米第6位の小売企業であり、その戦略は、店内でのショッピング体験と、トレンディなアパレル、家庭用品、生活必需品の幅広い品揃えを、競争力のある価格で提供することにある。
同社の高級でスタイリッシュなイメージは、1990年代に全国的な評判を得るようになり、この10年間でブランドの売上高は3倍の約300億ドルに成長しており、それ以来、米国トップの小売業者としての地位を固めている。
今日、同社は米国で1,900以上の店舗を運営し、1,000億ドル以上の売上を上げ、年間20億以上の顧客の注文に応えている。
また、同社の広大な店舗面積は通常、都市部と郊外に集中しており、より裕福な消費者層の取り込みを図っている。
さらに、同社は過去52年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。
ターゲット(TGT)の収益と成長に関して
ターゲット(TGT)の前四半期(2023年第4四半期)の1株当たり利益(EPS)は2.98と、2023年第3四半期の2.1と比較して大幅な伸びを示しており、収益性の改善を表している。
また、一株当たり売上高も2023年第3四半期の54.903から2023年第4四半期には68.925に増加している。
加えて、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は8.10%で、過去10年間の年平均成長率は9.40%となっており、着実な成長を見せていることが分かる。
業界の成長予測では、eコマースの拡大や消費者の嗜好の進化などの要因によって、小売セクターは今後10年間継続的な成長が見込まれている。
さらに、同社は歴史的に健全な財務レバレッジを維持しており、戦略的投資と成長の機会を可能にしている。
以上を踏まえると、安定した業績と市場での確固たる地位により、ターゲットは今後も成長を続け、株主に価値を提供する可能性を秘めていると言える。
ターゲット(TGT)の配当に関して
ターゲット(TGT)は、過去数年間一貫した配当成長を示している。
過去5年間の配当成長率は12.70%である一方で、過去3年間配当成長率は17.60%とさらに高い水準となっている。
これは、定期的な増配を通じて株主に価値を還元するという同社の強いコミットメントを示している。
また、同社のEBITDA純有利子負債倍率は2.25倍で、利益に対する負債の水準が妥当であることを示唆しており、これは配当支払いの持続可能性を評価する上で重要な要素である。
加えて、同社の予想配当利回り2.57%は、同セクター内で競争力があり、投資家に株価に比して適切な配当の収入源を提供していると言える。
さらに、直近の1株当たり配当金データを見ると、同社は一貫した配当金を支払っており、直近の配当金は2024年2月の1株当たり1.10ドルであった。
同社は配当金を52年間にわたり増配してきた歴史があり、米国株配当王の一角を担っており、配当収入を求める投資家にとっては良い兆候であると言える。
まとめると、ターゲットは、力強い配当の伸びと株主への報酬に対する堅実なコミットメントを示しており、同業他社と比較して、配当収入志向の投資家にとって魅力的な投資の選択肢となっている。
予想配当利回り:2.57%
配当性向:49%
配当カバレッジ・レシオ:2.05
過去5年間の配当成長率:12.70%
EBITDA純有利子負債倍率:2.25
ターゲット(TGT)のバリュエーションに関して
ターゲット(TGT)は現在、弊社算出の一株当たり本質的価値である166.06ドルより高い価格で取引されている。
また、実績PERは19.21となっており、株価が収益に比べて相対的に割高であることを示している。
さらに、PEGレシオは2.74となっており、理想的な水準より高く、成長見通しに基づく割高の可能性を示している。
一方で、株価売上高倍率は0.75となっており、株価が売上高から見て割安であることを示唆している。
加えて、EV/EBITDA倍率は11.12と業界平均を下回っており、EBITDAに基づくと割安である可能性がある。
そして、これらの指標を同社の5年平均および10年平均と比較すると、現在のバリュエーションは過去の水準よりも若干高いように見え、投資家は現時点で株価にプレミアムを支払っている可能性があることを示唆している。
ターゲット(TGT)のリスクとリターンに関して
ターゲット(TGT)のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。
まずマイナス面では、長期債務は過去3年間で大幅に増加し、31億ドルに達したが、全体的な債務水準は未だ許容範囲と考えられる。
また、売上総利益率は年平均-2.4%で低下しており、営業利益率は過去5年間で年率-4.2%で低下している。
さらに、売上高の伸びは過去12ヵ月で鈍化している。
加えて、株価は1年ぶりの高水準に近い一方で、予想配当利回りは1年ぶりの低水準に近い。
プラス面では、ベニッシュMスコアの-3.84が基準値の-1.78を下回り、同社が利益操作を行っている可能性が低いことを示している。
また、アルトマンZスコアは3.57と高く、財務的苦境のリスクが低いことを示唆している。
しかし、利益率の低下と売上高成長の鈍化という全体的なトレンドを踏まえると、同社株式のパフォーマンスには懸念が残るというのが本音である。
ターゲット(TGT)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して
ターゲット(TGT)のインサイダー取引分析では、過去12ヶ月間にインサイダーによる同社株式の買い付けはなかった一方で、売却は6件確認されている。
ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずかに0.64%である点にはご留意いただきたい。
また、機関投資家の保有比率は51.55%と比較的高く、これは、プロの投資家が同社に対してより前向きな見通しを持っていることを示唆している可能性があり、内部関係者の慎重なセンチメントとバランスを取っている可能性がある。
ターゲット(TGT)の流動性に関して
ターゲット(TGT)の流動性は健全な水準にあり、直近営業日の1日の出来高は3,631,135株で、過去2カ月間の1日平均出来高は4,139,790株であり、同社株式の一貫した取引活動を示している。
また、同社のダークプール指数(DPI)は49.79%で、取引活動の大部分が公開取引所ではなくダークプールで行われていることを示唆している。
※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。
そして、これは同社株式の価格発見と市場の透明性に影響を与える可能性がある。