12 - 23 - 2023
やや弱気アンダー・アーマー クラスCすべて表示アンダー・アーマー / UA:債券の方が魅力的なアパレル銘柄の株価分析と今後の見通し・将来性(Under Armour)
タリク・ デニソンやや弱気
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- アンダー・アーマーは成長が鈍化し、マージンも低く、次のルルレモンになる可能性は低いと見ている。
- 売上高と営業キャッシュフローが低いため、同社の株式は投資対象として強気にはなれない。
- 同社の債券はデフォルトが予想されないため保有しているが、買い増しは利回り5.5%以上の場合のみ検討したい。
アンダー・アーマー(UA)は 、個人的にブランドとしては興味があるが、投資という観点ではあまり興味のないブランドの一つである。
S&P500の下位構成銘柄の一つとして、私はこの名前をよく目にする。
そして今週、フロリダ州オーランドへの旅行中に、そのブランドのアウトレットで買い物をする機会があった。
私は繊維企業のモート(競争優位性)はかなり小さいと考えているが、一方で、次のルルレモンを見つけたいと思う自分がいるのも本音である。
そして今のところ、同社に関しては、「次のルルレモンになるだろう」という期待を裏切る可能性が高いと考えている。
同社は、比較的低い売上高の水準でも成長が鈍化しており、マージンも低い。
そして、事業投資が例外的に高かった期間ではなかったにもかかわらず、直近の過去12か月間の営業キャッシュフローは、投資や財務フローをカバーするのに必要な額のほんの一部という着地であった。
その為、予想EPSの16.5倍のバリュエーションでさえ、この無配当株は、私の中では明らかに「パス」である。
一方、私は同社の社債を保有している。
今のところ、同社の社債は2026年6月満期の3.25%債1本のみで、利回りはこの2ヶ月で7.5%近くからわずか5%にまで暴落している。
ジャンクBa3格付けの発行体にとって、この水準は米国2年債の最新利回り4.37%に対するプレミアムのつもりかもしれない。
しかし、その米国2年債対比での利回り水準では、比較的短期間の資金運用でなければワークしないであろう。
つまり、この銘柄に対する私の結論は以下の通りである。
- もし私が同社の株式を所有していたら、今すぐ売るだろうが、所有していなければ空売りまではしないだろう。
- 私がこの債券を保有しているのは、単にデフォルトになるとは思っていないからであり、且つ、この債券を売却して再投資するコストを踏まえると、このポジションを維持している方が良いと考えるからである。
- この債券を買い増すのは、利回りが5.5%の水準か、米国2年債利回り+1%以上の利回りの水準の時だけである。