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11 - 25 - 2024

やや強気
ベライゾン・コミュニケーションズ
やや強気
第3四半期は一時的な費用が利益に影響を及ぼし、やや厳しい結果となりましたが、ベライゾンは引き続き堅調なフリーキャッシュフロー(FCF)を維持し、安定した配当支払いを確保しています。買収に伴う費用は今後数四半期にわたり純利益やFCFに負担をかける可能性がありますが、配当の増加を妨げる要因にはならないと考えられます。
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【高配当】ベライゾン(VZ)株価の今後の見通しとは?配当性向は58%で配当金も0.6775ドルに増配と高配当が魅力的!

ヴェンカット・ ラガーヴァンヴェンカット・ ラガーヴァン
  • 本稿では、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ・予想配当利回り6.3%・配当性向58%・配当金0.6775ドル)の2024年10月22日に発表された最新の2024年度第3四半期決算と配当推移、さらに、同社の財務パフォーマンスを詳細に分析していきます。
  • そして、それらの分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • 退職後の資金計画では、従来の資産取り崩し型戦略(4%ルールなど)だけでは長寿化や市場変動、予期せぬ支出への対応が不十分であるように見えます。 
  • 一方で、安定した配当収入を重視するインカム投資は、経済的安心感と精神的余裕をもたらし、生涯にわたる安定した収入源を提供する効果的な手法です。 
  • そして、本稿で紹介するベライゾン・コミュニケーションズをはじめとする高配当銘柄への投資は、リタイア後の生活を支えるための有力な選択肢として注目されています。

はじめに

現在、収入が安定し、福利厚生も充実していて、家庭の必要を十分に満たせているかもしれません。

しかし、しっかりとした退職後の計画がなければ、経済的な安心感を本当に手に入れたとは言えないでしょう。

従来の退職計画、例えば「4%ルール」などは、貯蓄を取り崩しながら寿命とのバランスを取ることを目指すアプローチです。

4%ルールとは、主に退職後の生活費を賄うために投資資産を引き出す際のガイドラインの一つです。

このルールは、資産の枯渇を防ぎながら一定の生活費を維持する方法として広く知られています。

具体的には、初年度に投資資産の4%を引き出し、その後は毎年インフレ率に応じて引き出し額を調整するというものです。

このルールは、長期にわたって資産が枯渇しないことを目指しており、主に株式と債券の混合ポートフォリオを前提としています。

4%ルールは、1990年代初頭に米国のファイナンシャルプランナーであるウィリアム・ベンゲン氏が提唱したもので、過去の市場データを基に退職後30年間資産を維持できる安全な引き出し率として提案されました。

ただし、市場の変動や個別の状況によってリスクがあるため、万能ではないことも理解する必要があります。

特に、もし寿命が想定以上に長くなったり、必要な時に市場が低迷したらどうなるでしょうか?

取り崩しだけに頼る戦略では、資金が尽きるリスクが伴います。

「貯金を取り崩せばいい」「投資を売れば現金は作れる」と考えるかもしれませんが、もう一歩踏み込んで考える必要があります。

特に注目すべきなのは「長生きするリスク」です。

医療の進歩により、今や多くの人がこれまで以上に長寿を享受していますが、それはつまり、貯蓄を長期間にわたって維持する必要があるということです。

また、予期せぬ出費も見逃せません。

たとえば、屋根の修理、暖房機器の故障、予期しない手術など、予算外の大きな支出が退職後の家計に大きな負担を与える可能性があります。

そして、インフレの影響を軽視するのは危険です。

退職後10年もすれば、物価は現役時代と比べてかなり高くなっています。

あなたの退職計画は、毎年増える生活費や引き出し額に対応できる設計になっているでしょうか?

充実した退職生活を送るためには、計画的に貯蓄を増やすだけでなく、安定した収入を確保する仕組みが必要です。

そして、私が注目している戦略は、保有資産から安定的に配当や利息収入を得る方法です。

この投資手法では、保有する資産すべてから必要額を上回る収入を得ることを目標にしています。

そして、その収入の一部を再投資することで、翌年以降の収入をさらに増やし、持続可能な仕組みを築きます。

この方法によって、毎年成長する収入を確保しながら、安心して豊かな退職生活を送ることが可能になります。

それでは、経済的自立に向けた一歩を踏み出すためのおすすめの選択肢についてお話ししましょう。

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ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ):予想配当利回り6.3%・配当性向58%・配当金0.6775ドル

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)は10月22日に2024年度第3四半期決算を発表しましたが、人員削減に伴うコストが業績に大きな影響を及ぼしました。

同社は特別項目として23億ドルを計上しており、その内訳は、17億ドルの退職金(人員削減や自主退職に関連)、さらに一部不動産資産の使用停止や事業撤退に伴う3億7400万ドルの費用を含みます。

この結果、第3四半期の1株当たり利益(EPS)は0.78ドルと、前年同期の1.13ドルから大きく減少しました。

一方で、一時的な費用を除いた調整後EPSは1.19ドルとなりました。

同社のフリーキャッシュフロー(FCF)は第3四半期に60億ドルを記録し、年初から9カ月間の累計では145億ドルとなっています(前年同期の146億ドルからわずかに減少)。

これに対し、これまでの配当支出は84億ドルで、配当性向は58%となっています。

ベライゾン・コミュニケーションズのフリーキャッシュフローと配当支出推移(単位:100万ドル)

(出所:筆者作成)

ベライゾン・コミュニケーションズの第3四半期を詳しく見ると、ポストペイド携帯契約数は23万9000件増加し(前年同期は10万件増)、ブロードバンド契約は38万9000件の純増を記録しました。

この契約者増加の背景には、5GとNetflixなどのストリーミングサービスを組み合わせたプロモーションやお得なプランが寄与しています。

第3四半期末時点で、同社の純負債は調整後EBITDAの2.5倍に相当し、現金および現金同等物は約50億ドルを保有しています。

さらに、US Cellularが保有する一部の周波数帯ライセンスを10億ドルで取得する意向を発表しており、光ファイバー事業を強化するためにFrontier Communicationsの買収にも引き続き取り組んでいます。

設備投資額は年初から第3四半期末までで120億ドルとなり、前年同期の142億ドルを下回りました。

同社は2024年度の業績ガイダンス達成を見込んでいるものの、2025年度の設備投資は175億~185億ドルになると予想しており、2024年度の170億~175億ドルを上回る見込みです。

第3四半期は一時的な費用が利益を圧迫しましたが、ベライゾン・コミュニケーションズは依然として強力なフリーキャッシュフロー(FCF)を維持しており、配当も十分に支えられています。

買収に伴う費用は今後数四半期にわたり純利益やFCFに影響を与える可能性があるものの、配当の成長を妨げることはないと見られています。

ベライゾン・コミュニケーションズに対する結論

退職後の生活設計は、非常に重要な選択にかかっています。

一つは、これまで築いてきた資産を少しずつ取り崩しながら、インフレや市場の変動、予期せぬ出費に耐えられることを願う道。

もう一つは、ポートフォリオから安定した収入を生み出す投資戦略を選び、より安心感のある将来を目指す道です。

高配当の収入を得ることを選べば、市場のタイミングを気にすることなく、ポートフォリオの運用益で生活を支えることができ、より安全でストレスのない退職生活を楽しむことが可能です。

幅広く分散された収入ポートフォリオは、生涯にわたって十分な収入を提供するだけでなく、安定した現金収入を次世代に引き継ぐこともできます。

このアプローチは、経済的な安定だけでなく、退職後の時間を心から楽しむための精神的な余裕ももたらします。

これこそが、配当収入を重視したインカム投資の力と、その本当の価値と言えるでしょう。

そして、中でも、本稿で紹介したベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)には注目しています。

また、その他の米国高配当銘柄に関するレポートに関心がございましたら、併せて下記のレポートもご覧いただければと思います。

直近では、予想配当利回り7%のグローバルX MLP ETF(MLPA)、予想配当利回り5%のAT&T(T)、予想配当利回り8.93%の米国高配当BDCであるアレス・キャピタル(ARCC)や予想配当利回り6.9%の米国高配当MLPであるエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)、予想配当利回り7.1%の米国高配当REITであるヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)、予想配当利回り5.6%の米国高配当REITであるリアルティ・インカム(Oに関するレポートも執筆しております。

グローバルX MLP ETF(MLPA

AT&T(T

アレス・キャピタル(ARCC

エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD

ヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR

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アナリスト紹介:ヴェンカット・ ラガーヴァン

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