先週の市場は、テクノロジーセクターの大幅な売りから始まりました。特に市場の人気銘柄であるエヌビディア(NVDA)が大きく下落しました。その要因となったのは、中国の新興企業が「DeepSeek」というオープンソースのAIモデルを開発したというニュースです。このモデルはChatGPTの強力な競争相手となる可能性が指摘されています。特に懸念されているのは、このAIが極めて低コストかつ省電力で開発されたとされている点です。これにより、将来的なプロセッサやエネルギーの需要に対する疑問が生じ、過去1年間で大きく上昇していた半導体企業やエネルギー関連企業の株価が急落しました。しかし、週の後半にかけては、予想を上回る企業決算や堅調な経済指標を受けて、市場全体が月曜日の損失をある程度取り戻しました。

(出所:Edward Jones)
インフレ指標と経済成長の動向 FRB(米連邦準備制度)が重視するインフレ指標は、12月に2.8%で横ばいとなりましたが、3カ月平均の年率換算では2.2%に低下しました。また、第4四半期のGDP成長率は年率2.3%と発表されました。しかし、実際の経済成長はこの数字よりも強く、在庫の減少が約1%ポイント押し下げたものの、個人消費は2021年末以来最高の+4.2%の成長を記録しました。この流れを受け、S&P500は史上最高値に迫る勢いを見せていました。しかし、金曜日の午後にトランプ大統領が突然発表した声明を受け、市場は再び急落しました。

(出所:Bloomberg)
トランプ大統領は、カナダおよびメキシコからの全輸入品に対して25%の関税を課すとともに、既存の中国製品への関税を10%引き上げると発表しました。この新たな貿易政策により、800ドル以下の輸入品に適用されていた免税措置も撤廃されます。さらに、カナダからのエネルギー輸入には10%の関税が課されることになります。これに対し、カナダは米国からの輸入品1,550億ドル相当に対し25%の報復関税を課すと発表し、メキシコも同様の対応を示唆しています。こうして、貿易戦争が本格化する形となり、トランプ大統領はさらなる関税措置も計画していることを示唆しました。これにより、米国の3大貿易相手国に対する関税は、年間1兆2,000億ドルを超え
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