株式市場は、6週間前には極端に売られすぎの状態にあったにもかかわらず、今では買われすぎとも言える水準まで急反発しています。それに伴い、市場関係者やウォール街のストラテジストたちの見通しも同様に感情的に揺れ動いており、リセッションや弱気相場への警告から、S&P500が過去最高値を更新するという強気な予測まで飛び交っています。こうしたセンセーショナルな意見は注目を集めやすく、極端な見方を助長する傾向がありますが、現実はその中間であることがほとんどです。
S&P500指数は4月の一時的な安値から22%も上昇しましたが、市場はすでに疲れを見せており、今夏には最大で10%の調整が入り、5,300程度まで下落してもおかしくないと考えています。これはリセッションや弱気相場を意味するものではなく、秋に向けた一時的な調整だと見ています。

(出所:Finviz)
昨日は、インフレ、個人消費、経済成長、雇用といった高頻度の経済指標で、今後ネガティブな変化率が見られると予想していることについてお話ししました。これらの変化は、トランプ政権の貿易政策によって引き起こされる見込みです。年後半には、規制緩和とFRBによる金融緩和の継続といった経済の追い風が、こうした逆風に対抗する形になるでしょう。しかし、先にやってくるのは逆風のほうであり、それゆえ、足元の株価上昇を追いかけている投資家にとって、今後数ヶ月は目を覚まさせられる期間になるかもしれません。

(出所:Bloomberg)
私がバリュエーション(株価の割高・割安の評価)をタイミング判断のツールとして好まないのは、株価は割高でも上昇を続け、さらに割高になることがあるからです。重要なのは、変化率が好転しているかどうかです。しかし、変化率が悪化し始めたときには、バリュエーションが下落余地を決定づける要因となります。現在の水準は明らかに行き過ぎており、警戒すべきだと考えています。
S&P500は現在5,892で引けており、予想1株利益265ドルに対して、株価収益倍率(PER)は22倍で取引されています。仮に利益予想が上昇し、変化率も改善していればこの評価も納得できますが、現実はそうなっていません。

(出所:FactSet)
さらに、こ
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