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07/17/2025

なぜFRBは利下げを急がないのか?忍び寄る関税インフレとパウエル議長の苦悩

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ローレンス・ フラーローレンス・ フラー
記事要約
  • 市場を揺るがした解任騒動
    トランプ大統領がFRB議長解任を示唆し市場は急落。発言を撤回すると株価は回復し、政治的な発言に市場がいかに翻弄されるかが露呈した。
  • 見え隠れするインフレの影
    大統領は利下げを強く要求するが、関税の影響で物価は上昇傾向にある。FRBは将来のインフレを警戒し、慎重な姿勢を崩せずにいる。
  • 本当に怖い経済の結末
    議長解任はFRBの信頼を失墜させ、通貨安と長期金利の高騰を招く。それは経済全体に深刻な打撃を与える、あまりにも危険な一手となる。
この記事は約 6 分で読むことができます。(記事文字数:約 3,000 文字)

パウエル議長解任がもたらす結末

昨日、トランプ大統領がパウエル議長の解任を本気で検討していたというニュースが流れた直後、それを否定する報道が出たことで株式市場は反発しました。これは、まさに今の不安定な市場を象徴する出来事です。マイナス要因が消えたことで、状況は元に戻っただけのはずが、なぜか株価は上昇するという不思議な現象が起きました。

大統領がパウエル議長解任の可能性を報じさせたのは、市場の反応を見るための「リトマス試験紙」だったことは明らかです。市場の反応は迅速かつ否定的で、株価は急落し、債券利回りは上昇。30年物国債の利回りは5.07%まで急騰しました。その直後、大統領は以前の報道を否定し、パウエル議長の解任は「極めて考えにくい」と述べたのです。

(出典:Finviz)


大統領の不満とFRBの使命

トランプ大統領がパウエル議長に不満を抱いている理由は、FRB(連邦準備制度理事会)に即時かつ大幅な利下げを求めているからです。しかし、パウエル議長が大統領の要求に応じることよりも、FRBに課せられた二大責務(デュアル・マンデート)、すなわち「完全雇用の達成」と「物価の安定」を重視するのは当然のことです。

【補足説明】二大責務(デュアル・マンデート)とは? アメリカの中央銀行であるFRBが法律によって定められた2つの使命のこと。最大の雇用を促進し、物価を安定させることが求められています。


今週発表されたインフレ関連のデータは、パウエル議長の懸念が正しいことを裏付けています。6月の消費者物価指数(CPI)では消費者が購入するモノやサービス価格の上昇が見られましたが、それに続き、企業間で取引されるモノの価格を示す生産者物価指数(PPI)でも同様の上昇が見られました。

【補足説明】CPIとPPIとは?

  • CPI (Consumer Price Index / 消費者物価指数): 私たち消費者が普段購入する商品やサービスの価格変動を示す指数。インフレ率を測る代表的な指標です。

  • PPI (Producer Price Index / 生産者物価指数): 製造業者など生産者が出荷する製品の価格変動を示す指数。CPIの先行指標と見なされることがあります。

PPIの総合指数は前月比で変動なしと、予想よりは良い結果でした。しかし、前月分が0.1%増から0.3%増へと上方修正されたため、実質的には6月も0.2%上

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