データが示す景気減速の足音:インフレと関税が株価のラリーを終わらせる日


市場は、株価が上昇トレンドにあるか下落トレンドにあるかによって、日々のニュースを楽観的、あるいは悲観的に解釈する傾向があります。言い換えれば、投資家が長期間にわたって利益を上げ続け、市場心理(センチメント)が高揚しているときは、物事をバラ色の眼鏡で見るようになるのです。私は、今がまさにその状態にあると考えています。同様に、株価が長期にわたって下落し、センチメントが極度に悪化しているときは、どのような経済指標を見ても明るい兆しを見出すことは困難になります。3ヶ月前は、そのような状況でした。このため、市場参加者の大多数は「転換点(インフレクション・ポイント)」を見極めるのが非常に難しいのですが、私にはその一つが見え始めています。

(出所:Edward Jones)
4月初旬の解放記念日に発表された「報復」関税の衝撃は、投資家心理を打ち砕き、株価を急落させました。しかし、その後90日間の猶予期間を経て、政策の無数の延期や修正が繰り返された結果、投資家は疲れ果て、今や complacent(自己満足、現状に満足して油断している状態)と言えるほど無感覚になってしまったと私は考えています。さらに、ほとんどの投資家は、トランプ大統領がその過酷な脅しを実行に移すことは決してないだろうと確信しているようです。また、経済成長は安定し、インフレも比較的抑制されているため、現在課されている関税が経済に重大な悪影響を与えているとは感じていません。そのため、たとえ消費や物価にごく初期のストレスの兆候が見られるとしても、関税が経済を傷つけることはないだろうという想定が広がっているのです。しかし、ここからが私の指摘する転換点です。

(出所:Edward Jones)
先週、S&P 500指数(米国の代表的な株価指数で、市場全体の動向を示す指標とされる)が史上最高値を更新しましたが、これは今年後半の経済活動の回復を前提としています。そうでなければ、第3四半期と第4四半期に利益成長率が加速し、2026年にはさらに大幅な成長を遂げるという市場コンセンサスの期待に応えることはできません。

(出所:Edward Jones)
データ分析会社のFactSetによると、S&P 500構成企業の12%が決算発表を終えた時点での現在の利益成長率は5
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