過熱する市場で始まった資金の「大移動」:ハイテク株から割安株へ、次なる投資の羅針盤


S&P 500指数は昨日、ほぼ横ばいで取引を終えましたが、その水面下では大規模なローテーションが起きていました。ローテーションとは、投資資金があるセクターや銘柄から、別のセクターや銘柄へと大きく移動する動きのことです。
この3ヶ月間の市場のメルトアップ(投資家の熱狂による株価の急騰)を牽引してきたのは、間違いなくテクノロジーセクターでした。「マグニフィセント7」(※訳注:米国の主要テクノロジー企業7社)は27%という驚異的な上昇を見せたのに対し、S&P 500の残りの493銘柄の上昇率はわずか11%でした。
しかし昨日、そのマグニフィセント7は軒並み下落し、テクノロジーセクターは過去1週間で最もパフォーマンスの悪いセクターとなりました。投資家は市場の出遅れ銘柄の中から、割安感(バリュー)や高い利回り(イールド)を求め始めているようです。
その一方で、百貨店のコールズ($KSS)の株価がミーム株(※訳注:SNSなどで話題になり、個人投資家の買いが殺到する銘柄)としての熱狂的な買いによって一時的に2倍になるなど、市場のフロス(泡立ち、実体価値から離れた過熱感)を示す兆候も見られます。

(出典:Finviz)
私はこれら両方の動きが、市場が極端に買われすぎ(Overbought)であり、近いうちに現実を見直す調整局面が来るサインだと考えています。その引き金となり得るのは、8月1日に迫った大統領の貿易協定の期限と、これから本格化する第2四半期の決算報告でしょう。
昨日、S&P 500指数の中で最悪のパフォーマンスとなったゼネラル・モーターズ($GM)は、トランプ大統領の関税政策によるマイナスの影響を最初に示した企業となりました。関税によって同社の純利益は11億ドルも失われたのです。
売上は増加したものの、純利益は35%も減少しました。これは、同社が値上げをする代わりに、関税コストを自社で吸収しているためですが、それも長くは続きません。メアリー・バーラCEOは、関税が新たな貿易協定に取って代わられることを期待していますが、これまでに発表された協定を見る限り、関税が大幅に緩和されるようには見えません。

(出典:Bloomberg)
GMは、米国で販売する自動車の約半分を輸入しているため、生産を米国に
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