大統領からの圧力と経済データとの板挟み:パウエル議長の苦悩と米経済の行方

ローレンス・ フラー- 市場の熱狂とバブルへの懸念
AIブームに牽引され、米国株式市場は1990年代後半のITバブルを彷彿とさせる活況を呈している。市場のすそ野は広がりを見せているが、過剰投資によるバブル崩壊のリスクも潜んでいる。 - FRB議長への政治的圧力
大統領は高金利を理由にFRBのパウエル議長を公然と批判。しかし、議長はカメラの前で冷静に反論し、逆に威厳を示す形となった。大統領の利下げ要求は続いている。 - インフレ再燃の兆候
最新の経済指標では、サービス業を中心に物価上昇圧力が再び強まっていることが判明。今利下げに踏み切れば、インフレをさらに悪化させかねない危険な状況が明らかになった。 - パウエル議長の究極の選択
利下げすればインフレ再燃、見送れば景気後退を招く可能性がある。パウエル議長はどちらに転んでも非難される「進退窮まった」状況にあり、2024年後半は極めて難しい舵取りを迫られる。