インフレ再燃の兆候、FRBは利下げを見送る可能性 ― 市場コンセンサスへの逆張り分析


私はこれまでの消費者物価指数(CPI)レポートに対して、今回ほど逆張りの見方、つまり市場の大多数の意見と反対の考えを持ったことはありません。昨日発表された数値が9月のFRB(米連邦準備制度理事会)会合での利下げへの道を開いた、という圧倒的なコンセンサスに私は強く異議を唱えます。
CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の30日物FF金利先物価格が示すように、レポート発表後にFRBが利下げに動く確率は93%まで上昇しました。しかし私の考えでは、このレポートは今後数ヶ月にわたってインフレが忍び寄り続けるというFRBの懸念を、むしろ悪化させるものに他なりません。
この状況を覆す唯一の要因があるとすれば、先月のような失望的な雇用統計が再び発表されることだけでしょう。そうでなければ、9月17日に市場は失望することになると私は考えています。

(出典:Finviz)
それにもかかわらず、ベッセント財務長官が「FRBは今や0.5%(50ベーシスポイント)の利下げをすべきだ」と主張したこともあり、S&P 500は再び史上最高値を更新しました。今日のように緩和的な金融環境の中でそれほど大幅な利下げを行うことは、まるで火に油を注ぐようなものです。だからこそ、彼の発言は昨日の株価の急騰(メルトアップ)を煽ったのです。
先月の総合CPIは前月比で0.2%上昇、前年同月比では2.7%上昇し、市場の予想通りでした。しかし、食品とエネルギーを除くコアレート(コア指数)は7月に0.3%上昇し、これは過去6ヶ月で最大の伸びです。前年同月比では3.1%の上昇となり、市場予想の3.0%を上回り、年初以来最も高い上昇率となりました。これで、ディスインフレ(物価上昇率の鈍化)の傾向は終わりを告げたと言えるでしょう。

(出典:Bloomberg)
コア指数の上昇は、関税への懸念があったにもかかわらず、予想に反してモノ(商品)よりもサービスによるものでした。これを主導したのは医療費で、月間で0.8%、年間で4.3%という驚異的な上昇を見せました。また、運輸サービスも0.8%上昇し、特に航空運賃は月間で4%も増加しました。
FRBが特に注目しているのは、住居費を除いた「スーパーコア」サービスと呼ば
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