嵐の前の静けさか? S&P 500最高値圏で迎える「魔の9月」の乗り切り方


先週、米国の代表的な株価指数であるS&P 500は6,500ポイントの大台を突破し、4月初旬の調整局面(短期的な下落局面)の安値以来、4ヶ月連続の上昇を記録しました。市場全体の動向を占う上で指標とされるエヌビディア(NVDA)の冴えない決算報告でさえ、8月終わりの市場の勢いを止めることはできませんでした。しかし、9月には重要な雇用統計とインフレ指標の発表が迫っており、9月17日の次回会合でFRB(米連邦準備制度理事会)が短期金利の引き下げを再開するかどうかを決定づけることになります。歴史的に株式市場が最も低迷する月を迎え、ボラティリティ(価格変動の度合い)で測られる市場の極端な静けさが、 自己満足の表れなのか、それとも自信の表れなのか、私はいまだに見極めようとしています。

(出典:Edward Jones)
株式市場は、すでに多くの好材料を織り込んでいます。これには、インフレの上昇は一時的なものであり、労働市場は軟化しつつも安定を保つという見通しのもと、年末までに2回の利下げが行われるという期待が含まれています。同時に、回復力のある消費者に支えられ、堅調な企業収益の伸びとともに経済成長率も回復すると予想されています。そして最後に、5ヶ月前に株価を急落させた貿易政策や関税に関する懸念は、警告されていた悪影響が現実化しなかったことで、すっかり消え去ったように見えます。言い換えれば、私が過去3年間マーケットレターで予測してきた経済のソフトランディング(景気後退を引き起こすことなく、インフレを抑制しながら経済を緩やかに減速させること)が、依然として順調に進んでいると想定されているのです。

(出典:Bloomberg)
私は、この強気相場が前進し続けるためには、ソフトランディングが不可欠だと考えています。もちろん、そうなることを望んでいますが、このシナリオが9月に試されるのではないかという懸念も抱いています。今月、25ベーシスポイント(0.25%)未満の利下げとなれば、市場は大きく失望するでしょう。先月物議を醸した雇用統計では、過去3ヶ月間の雇用の伸びがパンデミック以来見られなかったレベルまで失速したことが明らかになりました。しかし、この失望感の副産物として、利下げはもはや既定路線
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