米国株、短期的な逆風の先に「年末ラリー」は訪れるか?


先週の株式市場は、前の週の損失を取り戻し反発しました。しかしその裏で、信用市場に亀裂が生じているのではないかという新たな懸念が浮上しています。
先月には、サブプライム自動車ローンを手掛けるトリコロール・ホールディングスと自動車部品メーカーのファースト・ブランズ・グループという、注目度の高い2社が経営破綻しました。これに続き、地方銀行であるジオンズ銀行(ZION)とウェスタン・アライアンス銀行(WAL)の2行で多額の損失が発生。両行は、同一の投資家グループへの融資が巨額の損失につながったとして、詐欺の被害に遭ったと主張しています。
この状況は、2023年にシリコンバレー銀行が引き起こした金融危機を彷彿とさせるかもしれません。しかし、私はこの見方には全く同意しません。これらは、ビジネスサイクルの終焉が近いことを示す「炭鉱のカナリア」(危険が迫っていることを知らせる初期の兆候)ではなく、不十分なデューデリジェンス(投資対象の価値やリスクを調査すること)と一部の悪意ある関係者によって引き起こされた、個別の事案だと考えています。

(出典: Edward Jones)
もしこれらの出来事に対する深刻な懸念があれば、米国債利回りと、投資適格級で最も格付けが低い社債(ムーディーズ格付けBaa)の利回りとのスプレッド(利回り差)が拡大するはずです。スプレッドの拡大は、企業倒産のリスクが高まっていると市場が判断しているサインとなります。
しかし、現状はそうではありません。下のグラフが示すように、スプレッドは4月の高値から縮小傾向にあります。

(出典: FRED)
それでも、政府機関の閉鎖と、激化する米中間の貿易摩擦という短期的な逆風に、信用への懸念を加えることはできるでしょう。これら3つの要因が重なり、S&P 500は今から月末にかけて、長らく見られなかった5%程度のプルバック(上昇トレンドにおける一時的な下落)を経験する可能性があります。私はこの調整を、むしろ上昇トレンドをリフレッシュする健全な動きだと捉えています。S&P 500は、すでに史上最高値から3%下落しています。
今後数週間で政府閉鎖は解消され、中国との新たな合意もまとまると考えています。そうなれば、年末ラリーへの道筋が拓かれるはずです。
政府閉鎖は過去3番
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