ドージコインの将来性は?FRBと中国人民銀行(PBOC)の金融緩和後に注目の仮想通貨の今後の見通しに迫る!
ジェームズ・ フォード- 本稿では、米国のFRB(連邦準備制度理事会)と中国人民銀行(PBOC)による金融緩和が始まった今、ドージコイン(DOGEUSD)を含め、注目の仮想通貨の将来性と今後の見通しを詳しく解説していきます。
- ビットコイン(BTCUSD)とアルトコインは、FRBと中国人民銀行の流動性注入により上昇しており、特にアルトコインのリターンに期待が持てる状況です。
- ソーチェーン(RUNEUSD)やソラナ(SOLUSD)、スイ(SUIUSD)などの特定のアルトコインに注目しており、それぞれ技術的な強みを持ち、今後の成長を期待しています。
- 流動性の増加に伴い、適切なアルトコインに投資しつつリスク管理を徹底することが、高いリターンを狙う上で重要でしょう。
仮想通貨:ビットコインとアルトコインに関して
株式市場は急騰し、ビットコイン(BTCUSD)は再び63,000ドルを超え、アルトコインや小型株などのリスク資産が大きく上昇しています。このラリーの主な要因は、米国のFRB(連邦準備制度理事会)と中国人民銀行(PBOC)による流動性の注入です。
流動性が増加し、多くの強気なサインが見られる今こそ、ビットコインを購入する好機であるように見えます。
さらに重要なのは、アルトコインに関してです。アルトコインはより高いリターンをもたらす可能性があると見ています。
本稿では下記の点を詳しく解説していきます。
・中国の最近の動向がビットコインにとって重要な理由
・私がビットコインに注目する3つの理由
・アルトコインの季節が間もなく訪れる理由
・今注目の私のお気に入りのアルトコイン4選
現状のマクロ環境では、仮想通貨で大きなリターンを狙うにはまだ間に合いますが、それは単にビットコインを買うだけでは達成できないでしょう。
今、適切なアルトコインに投資し、リスク管理を徹底することが、リスクを抑えつつ大きなリターンを得る最良の方法だと考えています。
まずは、なぜビットコインと仮想通貨が上昇しているのかを解説していきます。
仮想通貨に対する中国の影響
中国人民銀行(PBOC)は最近、リバースレポ金利の引き下げや住宅ローン救済策など、流動性を高めるための施策を発表し、強力な経済刺激策を示しました。これは、FRBが市場を驚かせる50ベーシスポイントの利下げを行った数週間後のことです。
こうした各国中央銀行の予想外の動きは、市場に好意的に受け止められています。流動性が市場を動かすということは、これまで何度も繰り返してきましたが、それほど重要なポイントなので改めて強調したいと思います。
他の中央銀行もすでに利下げを行っていますが、FRBとPBOCは特に世界の流動性に大きな影響を与える存在であり、その理由は両国の経済規模を見れば明らかです。
ビットコイン(BTCUSD)における流動性の重要性
流動性は市場の動きを左右する重要な要素であり、特に債務に依存する経済ではその影響が大きいです。ビットコイン(BTCUSD)は通貨のリスクヘッジとして見られ、流動性の拡大によって価値が高まります。FRBの金融緩和とPBOCの景気刺激策が進む中で、ビットコインの上昇はさらに加速し、流動性の動向との相関が強まっていると言えます。
(出所:Refinitiv Datastream)
現在、流動性は増加しており、これはビットコインにとって非常に強気な材料です。しかし、これも強気要因の一部に過ぎません。
ビットコイン(BTCUSD)のサイクル
(出所:Caleb & Brown)
4年周期のビットコインサイクルは健在であり、多少の違いはあれど再び進行しています。
過去のサイクルを踏まえると、ビットコインは最後の半減期から約360〜550日後にピークを迎えると予想されます。
ビットコイン(BTCUSD)のテクニカル分析
ビットコインのチャートを見る際、テクニカル分析は欠かせません。私はほぼ毎週これを行っています。
少し前に、RSIの強気ダイバージェンスに注目し、市場のセンチメントが底を打っている中で反転が近いかもしれないとお話しました。
(出所:Trendpsider)
そして、これが現在のビットコインチャートです。EMA(指数平滑移動平均)を突破し、ここ数ヶ月の間にいたチャネルも抜け出しました。
一度サポートを再テストする可能性はありますが、今のところ目標エリアに向けた急なブレイクアウトの準備が整っているようです。
アルトコインの季節が到来?
今回のラリーで特に重要なのは、ビットコイン(BTCUSD)のに限らず多くのアルトコインも上昇していることです。
実際、アルトコインはビットコインを上回るパフォーマンスを見せており、ビットコインとイーサリアム(ETHUSD)を除いた仮想通貨全体の時価総額を示すTOTAL3の増加からもそれがわかります。
(出所:TradingView)
これを踏まえると、ビットコインが上昇を続ける中で、特に一部のアルトコインはビットコイン以上のリターンを期待できる可能性があると見ています。
次章では、これから数ヶ月間で注目している私のお気に入りのアルトコイン4つをご紹介します。
その中には、以前から私のポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」で保有しているもの、スイングポートフォリオに組み入れているもの、最近追加したもの、そして今後追加を検討しているものもあります。
次章では以下のポイントを詳しく解説していきます。
・私のお気に入りのユーティリティコイン
・イーサリアムの地位を脅かす期待のアルトコイン
・注目のMEMEコイン
・先月100%上昇し、さらに大きな成長が期待されるアルトコイン
各コインについて、私の考える買い水準と売り水準を
ソーチェーン(RUNEUSD:THORChain)
はい、ソーチェーン(RUNEUSD:THORChain)には引き続き強気で、私たちのYOLOポートフォリオとスイングポートフォリオにも含まれています。
ここで、ソーチェーンについて簡単に振り返り、最近の進展を確認しましょう。
ソーチェーンは、ブロックチェーン間で直接資産を交換できる分散型のクロスチェーン流動性ネットワークです。トークンのラッピングやペッグを必要とせず、中央集権的な取引所に頼らない完全な分散型取引体験を提供します。重要な革新の一つに「ブリッジアセット(Bridge Assets)」があり、これにより既存の合成資産を、より高い資本効率、迅速な実行、低コストで強化し、アービトラージャーや高頻度トレーダーにとっても透明性とセキュリティの利点を提供しています。
新しいアップデート:ブリッジアセット
ブリッジアセットは、以前の「シンス(Synths)」に比べて2倍の資本効率と迅速な決済を実現しています。ネイティブ資産に1:1で裏付けされており、効率的なアービトラージや取引が可能です。この新しい資産タイプにより、取引がほぼ即時に完了し、手数料も低く抑えられるため、高頻度取引に最適となっています。
トレーダーへのメリット
ブリッジアセットは、シンスに伴うスリッページや手数料を排除しながらも、取引手数料によってプロトコル収益を生み出します。この革新は、ソーチェーンの分散型エコシステムにおける流動性と収益性を維持する上で非常に重要です。
導入以来、ブリッジアセットはソーチェーンの日々の取引量の70%以上を占めるまでに成長し、ネットワークをより効率的で魅力的なものにし、持続可能性に向けた成長の原動力となっています。
ソーチェーンは最近、レイヤー1のスワップ手数料を0.15%引き上げて収益を増加させました。この施策は成功し、スワップ手数料は約5倍に増加しながらも取引量は安定しており、ユーザーは高いコストにも関わらず引き続き利用しています。これにより、プラットフォームの高い実用性が示されました。初めて流動性報酬がブロック報酬を上回り、ソーチェーンが分散型金融ネットワークとして持続可能な成長を目指す中で重要なマイルストーンとなりました。この戦略的な調整は、プロトコルの長期的な成長とステークホルダーへの価値を支えるものです。
では、ソーチェーンのテクニカルチャートを見てみましょう。
(出所:Trendpsider)
5波の上昇後、ソーチェーンは最も低いフィボナッチレベルまで調整しました。そして現在、レジスタンスを突破し、MACDとEMAで強気のクロスオーバーが発生しています。200 EMA付近には強いサポートがあり、このレベルを再テストすることが理想的な買いのタイミングとなると見ています。
3点フィボナッチ拡張を使うと、次のサイクルでソーチェーンは20ドル以上に到達する可能性が高いと見ています。
ソラナ(SOLUSD:Solana )
以前、ソラナ(SOLUSD:Solana )のネイティブトークンであるSOLがイーサリアムのETHを時価総額で上回ると考えていることをお伝えしました。イーサリアムはプルーフ・オブ・ステークへの移行に時間がかかりすぎており、スケーリングのアプローチも複雑で進展が遅いと感じています。それに対し、ソラナは「誰でも参加できるグローバルなリアルタイムマーケットを作る」という明確で一貫したビジョンを持っています。レイヤー2ソリューションがイーサリアムの価値を吸い上げている中で、ソラナのオンチェーン指標や構造的な強みは、“分散型ナスダック”になる可能性を示していると見ています。
(出所:Hello Moon)
新規アドレス数も増加しており、今年初めのピークを超えて再び急増しています。
(出所:Trendpsider)
ソラナのチャートを見ると、ビットコインと似たような動きをしています。最近のチャネルをほぼ突破しており、ソラナは現在の水準から少なくとも2倍になる可能性があると予想していますが、もしイーサリアムを逆転すれば、さらに大きく上昇する可能性があります。
スイ(SUIUSD:Sui Token)
最近市場で注目を集めているコインの一つがスイ(SUI:Sui Token)で、先月だけで100%以上上昇しました。
では、スイとは何か?
スイネットワークは、スマートコントラクトを効率的に作成・展開するために設計されたレイヤー1ブロックチェーンです。その特徴は並列トランザクション処理にあり、これによりスケーラビリティとパフォーマンスが向上しています。Moveプログラミング言語により、分散型アプリケーション(DApps)に高いセキュリティを提供します。スイの「ナーワルとブルシャーク」という2部構成のシステムは、取引を並列で整理・処理し、取引速度を向上させています。
もしソラナがイーサリアム・キラーならば、スイはソラナ・キラーになる可能性があると見ています。
スイトークン
スイは、取引手数料、ステーキング、ガバナンスに使われるネイティブトークンで、ネットワークのセキュリティを支えるとともに、保有者がガバナンスの意思決定に参加することを可能にします。
メリットとデメリット
メリット:高いスケーラビリティ、ステーキングによる受動的収入、高速なトランザクション、Moveの安全なプログラミング
デメリット:中央集権化の可能性、開発者にとっての複雑さ、新しく未検証のエコシステム
スイの長期的な成功は、ネットワークの普及、技術開発、そして、市場全体の状況に依存します。スイを投資対象として検討する際は、これらの要素とリスク許容度を十分に考慮する必要があるでしょう。
テクニカル分析
(出所:Trendpsider)
スイは大きな上昇を見せ、5波のインパルス波を完了しようとしているように見えます。フィボナッチ拡張に基づくと、目標価格は4ドルから5ドルあたりです。ただし、すでに非常に買われ過ぎの状態であり、MACDも下向きに転じています。そのため、50 EMA付近の1.15ドルあたりまで再テストがあるかもしれません。
ドージコイン(DOGEUSD:Dogecoin)
最後に、ドージコイン(DOGEUSD:Dogecoin)も好調です。
テスラ(TSLA)のイーロン・マスク氏が引き続き支持を示していることや、市場に再び流動性が戻っていることから、ドージコインが再び活気を取り戻す可能性があると考えています。そして、ここ数週間で25%上昇しています。
根本的には特に言うべきことはありませんが、これは純粋なミームコインですので、チャートを見てみましょう。
(出所:Trendpsider)
ご覧の通り、次の上昇でドージコインは50セント付近を目指す可能性があると見ています。これは最近のラリーの1.618-2倍の拡張に基づいています。MACDはクロスオーバーしており、主要なEMAも突破したことで、間もなくブレイクアウトする可能性があると考えています。
アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード
ジェームズ・フォード氏は、エコノミストとして、過去10年に渡り、世界市場の分析に従事してきました。そして、自らを「実践的な投資家」と位置付け、資産を継続的に維持・拡大させることを目的とした、分散されたポートフォリオの構築に重点を置いています。
主に、「グローバル・マクロ」、「ハイテク」、「コモディティ」、「暗号通貨」関連銘柄に焦点を当て、ファンダメンタル分析、並びに、テクニカル分析を用いた企業分析を提供しております。
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